土木施工管理技士試験の難易度、合格率

過去の合格率

土木施工管理技士試験の過去の合格率は、1級、2級それぞれ以下の通りです。

1級

<平成29年>
学科試験:66.2%
実地試験:30.3%

<平成28年>
学科試験:55.0%
実地試験:36.7%

<平成27年>
学科試験:54.6%
実地試験:37.3%

<平成26年>
学科試験:58.5%
実地試験:39.5%

<平成25年>
学科試験:60.0%
実地試験:35.3%

2級

<平成29年>
学科試験:71.6%
実地試験:34.3%

<平成28年>
学科試験:48.3%
実地試験:29.9%

<平成27年>
学科試験:66.5%
実地試験:35.7%

<平成26年>
学科試験:53.4%
実地試験:33.5%

<平成25年>
学科試験:54.9%
実地試験:40.0%

1級、2級ともに、学科試験合格者に対して実地試験が行われますが、学科試験のほうが合格率が高くなっていることが特徴といえます。

また、とくに2級試験の合格率は年度によって変動が大きく、平成28年と平成29年では20%以上の差が出ています。

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正当率60%以上のが合格の目安

なお、合格ラインの目安は学科試験、実技試験ともに「6割以上」とされていますが、定員制ではないため、基本的に6割をクリアしていさえすれば合格することが可能です。

他の国家試験で、合格ラインが毎年変動するものに比べれば、対策はしやすいといえるでしょう。

独学で合格している人もいる

土木施工管理技士試験は、受験資格として実務経験が求められるため、少なからず土木の仕事に携わってきた人が受けるものとなっています。

したがって、受験者にはある程度の専門知識や技術が身についており、試験勉強を独学で行うことも可能といわれています。

市販されている土木施工管理技士試験のテキストや過去問題集を活用し、1級にも合格している人はいます。

また、完全な独学は不安という場合には、民間の資格スクールの通信講座を受講して勉強することもできます。

なかには数万円程度と、そこまで大きなお金をかけずに学べる講座もあり、ポイントがわかりやすくまとめられているオリジナルテキストを利用できるといったメリットもあるため、こうしたものを活用してみることもよいでしょう。

独学のポイント

土木の現場できちんと業務に携わっていれば、それだけで試験に必要な基礎知識は身につくものといわれていますが、それだけでは足りない部分も出てくるため、市販のテキストなどを利用して、とくにわからない分野や苦手な分野を繰り返し覚えていくとよいでしょう。

また、1日に学ぶ量は少しずつであっても継続的な勉強が重要という意見もあります。

試験に向けた勉強をしながら、日常的に土木工事の業務に携わっていくことで、知識はより定着するはずです。

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土木施工管理技士の1級と2級の違い

土木施工管理技士の国家資格は、難易度が高いとされる順から「1級」と「2級」の2つの資格があります。

ここでは、両者の違いについて見ていきましょう。

監理技術者になれるかどうか

土木施工管理技士の資格は、2級は作業工程ごとの責任者である「主任技術者」になれますが、1級については「監理技術者」の役割を務めることができることが、両者の大きな違いです。

主任技術者も監理技術者も建設業法の規定によって、営業所や工事現場ごとに置くことが義務付けられています。

なお、監理技術者を簡単にいえば、現場を指揮する役割を担う仕事です。

さらに詳しくいうと、特定建設業者が元請として工事を施工するために下請に請負代金総額4,000万円以上で発注した際には、現場に監理技術者を専任で派遣しなければならないと定められています。

一方、この請負総額が4,000万円未満であれば、現場には主任技術者を配置すればよいとされています。

1級の資格を持っていると、すべての土木工事において、主任技術者と監理技術者のどちらとしても業務にあたることができます。

受験資格の条件の違い

土木施工管理技士資格試験の受験の際には1級も2級も実務経験が求められますが、同じ学歴であっても難易度の高い1級のほうが、より必要年数が多くなっています。

こうした受験資格の条件も異なります。

建設業の審査にも影響が

建設業界では、公共工事の入札に参加する建設会社の企業規模や経営状況といった客観事項を「技術評価点」という数値で示した「経営事項審査」が行われています。

この審査では、1級土木施工管理技士には1人につき5点、2級土木施工管理技士には1人につき2点が付与されます。

合計の点数が多いほど会社としての技術力や評価が高いことの証明になり、その分だけ会社が受注を得る機会も増えていきます。

したがって、企業としてはできるだけ1級取得者を増やしたいというねらいもあるようです。