数学の得意な人が活躍できる職業・仕事の種類(14選)
ここでは、数学が得意な人が活躍できる、さまざまな職業・仕事について紹介します。
IT業界で活躍する仕事
現代社会において急激に発展しているIT業界では、数学が得意な人が活躍できるフィールドがたくさんあります。
たとえば、プログラム言語を用いてコンピュータ上で使われるシステムやソフトウェアを開発する「プログラマー」は、理系出身者が活躍しやすい職業の一つです。
「アルゴリズム(ある問題を解決するための方法や手順)」を構築していくために、数学的な考え方や思考力が求められることも多々あります。
また「システムエンジニア」は、ソフトウェア開発において、開発プロジェクトや開発チームの管理などを行う仕事です。
プロジェクトの場で、システムエンジニアはクライアントとプログラマーの間に立ち、両者の架け橋となって活躍します。
別のIT技術者である「データサイエンティスト」は、複雑で膨大な情報「ビッグデータ」を分析し、ビジネスに活用できる知見・情報を引き出します。
データ処理や統計処理を行う過程で大量のデータを見ることになるため、数字を苦手にせず、理系的な思考力がある人は非常に活躍しやすい職業です。
プログラマー
プログラマーは、コンピュータを動かす「プログラム言語」を用いてコンピュータプログラムを組み、さまざまなシステムやソフトウェアを作る職業です。
コンピュータープログラムは、企業が使用する物流システムや金融システムなどのほか、テレビやスマートフォン、電子レンジなど、身のまわりのあらゆるところで活用されています。
一般的には、「システムエンジニア」が仕様書を作成し、その内容に基づいてプログラマーがプログラムを組んでいきます。
ただ仕様書通りにプログラムを組むだけではなく、いかに工夫してアルゴリズム(ある問題を解決するための方法や手順)を構築していくかに関しても、プログラマーの実力が試されます。
システムエンジニア
システムエンジニアは、ソフトウェア開発の現場において、開発プロジェクトや開発チームの管理などを行う職業です。
クライアントの困りごとやニーズを聞いて、仕様書と呼ばれるシステムの全体図を作成したうえで、プログラマーに対して開発に必要なあらゆる指示を出していきます。
クライアントとプログラマーの間に立ち、プロジェクトの全体を把握しながら両者の架け橋となってプロジェクトを成功に導いていくことが、システムエンジニアの大きな役割です。
数学が得意であれば技術面の理解といった点で有利になるでしょう。また、システムエンジニアはそれに加えて、さまざまな人と関わって円滑にプロジェクトを進めるためのコミュニケーションスキルも求められてきます。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、IT技術の高度化によって扱えるようになった、複雑で膨大な「ビッグデータ」という情報を分析するIT技術者です。
ビッグデータを扱ってデータ処理や統計処理を行い、そこで得た情報を企業のビジネスへ活用する方法や企業が利益を生み出す方法を予測することが、データサイエンティストの役割です。
活躍のフィールドは徐々に拡大を見せ、IT業界はもちろんのこと、金融やメーカーなども含まれます。
非常に専門性の高い職業とされており、難易度も高めですが、理工系や理数系の大学・学部で情報処理や統計学に関して学んでいると、この職業を目指しやすくなるでしょう。
金融業界に関わる仕事
金融業界においても、数字を扱う場面は多々出てきます。ここでは、そうした金融関連に業務に関連する職業を紹介します。
「公認会計士」は、企業の会計処理に関する専門家として、主に一定規模以上の大企業・組織が作成する決算書類を法律に基づいて監査し、間違いがないかどうか証明する職業です。
企業の収入や支出を記録した財務書類を調べ上げて、その内容に誤りがないかどうかをチェックします。
続いて「税理士」は、主に個人や中小企業の税金に関わる分野についてのサポートを行います。
具体的には、納税者に代わって税金の申告を行ったり、確定申告の税務書類作成の仕事を請け負ったり、節税や相続税対策といった税に関する相談を受け、解決策を提案したりします。
「ファンドマネージャー」は、金融資産を運用する専門家として、お客さま(投資家)から預かった資金の運用計画を立て、それを実行する職業です。
運用会社などでアナリストやエコノミスト、ディーラーなどとチームを組み、マーケットの状況と市場調査や独自の見解を踏まえ、どの銘柄を買うか・売るかを判断し、収益を出していくことを役割とします。
「アクチュアリー」は、確率や統計などの数学的な手法を活用し、おもに保険や年金の適正な掛け金や支払い金を決定する専門家です。
確率論や統計学など、数理学に関する知識を駆使しなくてはならず、数学が得意な人にはうってつけの職業の一つといえます。
また、「外資系金融企業社員」は、海外の企業や投資家が一定以上の出資をする日本の投資銀行や証券会社などで働く人のことをいいます。
どのような金融企業に勤めるかによって具体的な仕事内容は異なりますが、外資系金融では日系企業以上に実力主義の色が強く、確かな数理学の知識に基づく高度な金融知識などが求められるため、大学の理数系学科出身者が活躍しやすいとされています。
公認会計士
公認会計士は、会計処理に関する専門家として、主に一定規模以上の大企業・組織が作成する決算書類を法律に基づいて監査し、間違いがないかどうか証明する職業です。
企業の収入や支出を記録した財務書類を調べ上げて、その内容に誤りがないかどうかを徹底的にチェックします。
このように独立した第三者の立場から企業の経営状態をチェックすることで、企業が決算書にウソの数字を書く「粉飾決算」を防ぎます。
日々の業務では膨大な数字を見ていくことになるため、数字に苦手意識がなく、その数字に間違いがないかどうか、細かな部分にまで目が行き届くタイプの人に向いている仕事です。
税理士
税理士は、個人あるいは法人のお客さまが抱える税金に関する悩みを聞き、プロの立場からサポートしていく専門家です。
日本国民には、所得税、法人税、相続税、贈与税といった多様な種類の税金の納税義務ががあり、こうした税金が円滑に納められるように人々を助けるのが税理士の役割です。
具体的な業務内容は「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」の3つに分けられ、納税者に代わって税金の申告を行ったり、確定申告の税務書類作成の仕事を請け負ったり、節税や相続税対策といった税に関する相談を受け、解決策を提案したりします。
税と数字は切っても切り離せない関係にあるため、この仕事でも数学が得意であると、力を発揮しやすい面が多々あるでしょう。
ファンドマネージャー
ファンドマネージャーは、金融資産を運用する専門家として、お客さま(投資家)から預かった資金の運用計画を立て、それを実行する人のことです。
主に投資信託運用会社、信託銀行、保険会社などの金融機関に勤務し、アナリストやエコノミスト、ディーラーなどのスタッフと連携し、マーケットの状況と市場調査や独自の見解を踏まえ、どの銘柄を買うか・売るかを判断します。
金融マーケットや経済学の知識全般、金融数学などの知識が求められますが、専門性の高い仕事となるため、まずは「アナリスト」として財務分析を行ったり、投資のためのリサーチ力や分析力を習得してからファンドマネージャーへと昇格するのが一般的とされています。
アクチュアリー
アクチュアリーは、確率や統計などの数学的な手法を活用し、主に保険や年金の適正な掛け金や支払い金を決定する職業です。
個人の寿命や病気、事故にいたる確率など「将来」という不確定な事象の動向に関して、膨大なデータをもとに計算して予測し、保険商品の開発や、企業経営における市場リスクの予測などに携わります。
この仕事では、大量の資料を集め、そこに書かれたデータから分析をし、保険や年金の適正な掛け金や支払い金などを算出していきます。
確率論や統計学といった数理学に関する知識とスキルが必要になるため、数学が得意な人には適している職業の一つです。
外資系金融企業社員
外資系金融社員とは、海外の企業や投資家が一定以上の出資をする日本の金融企業で働く人のことをいいます
金融企業の種類は、大きく分類すると「投資銀行」「証券会社」「保険会社」「クレジットカード会社」に分けることができます。
そのなかでも世界経済との関わりが深いのが「投資銀行」の仕事で、世界を相手に仕事するための語学力に加え、確かな数理学の知識に基づく高度な金融知識などが求められます。
実力主義の色も日系企業に強く、優秀な人材が多数活躍しており、とくに大学の理数系学科出身者が活躍しやすいとされています。
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技術者として働ける仕事
ここからは「技術者」として、数学的な知識も含め、自らが身につけた専門知識や技術を生かして活躍する職業・仕事を紹介します。
機械や電気などの技師、あるいは工学(エンジニアリング)の技術者全般のことを意味するのが「エンジニア」です。
エンジニアが活躍できる領域は多岐にわたっており、製造業全般をはじめ、モノやコトを生み出すさまざまな仕事に就くことが可能です。
最近ではITエンジニアという言葉の通り、IT業界でも活躍できる場が広がっています。
機械技術者、自動車技術者、土木技術者といったように、関連する産業ごとに技術者が存在しています。
「建築士」は、建築法に基づき、建築物の設計および工事の監理を行う仕事です。
住宅やビルなどさまざまな建物の設計図を描き、その設計図をもとに建築現場で指揮・監督をします。
工事の現場では大工や左官といった大勢の職人が働くため、建築士は依頼主の要望を把握したうえで、必要に応じて現場に足を運びながら細かく指示をしたり、工事が予定通りに進んでるかを確認したりします。
教育や研究活動に携わる仕事
ここからは、数学の知識を生かしながら、教育や研究といった分野で活躍していける職業・仕事を紹介します。
「数学教師」は、中学や高校などで行われる数学の授業で、数学を専門に教える職業です。
数学が得意ということはもちろんですが、それ以上に、生徒にわかりやすく数学を教えていく力が求められます。
続いて紹介する「数学者」とは、一般に数学の未解決の問題を解き、論文にまとめ、学会で発表する人のことです。
数学者のほとんどが教育機関に在籍している教員で、普段は学生や生徒に授業を行いながら、書籍の執筆や講演なども行っています。
同じく学者の一種である「物理学者」は、物理学の研究を専門的に行っている人のことを意味します。
研究分野は人によって異なりますが、理数系全般が得意な人のほうが有利になるでしょう。
宇宙に関連する組織で働く職業もあります。
その代表的な存在である「JAXA職員」は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)に所属し、航空宇宙に関するさまざまな研究や開発を行う人のことをいいます。
技術系職員を目指す場合には、宇宙学や地球学、航空学、物理学、通信学などの高度な専門知識が求められてきます。
数学者
数学者は、主に数学の未解決の問題を解き、論文にまとめ、学会で発表することが仕事です。
大学で数学を学び、さらに大学院へ進んで研究分野について深めていき、博士号の取得を目指して数学者になるのが一般的なルートです。
ただし、研究活動だけで生計を立てるのは難しく、数学者の多くが教員を職業とする傍らで研究に励んでいるため、大学や大学院在籍中に教員免許を取得しておく人も多いと言われています。
この職業を目指すのであれば高校の早いうちから理系に進み、大学では数学を専攻しておくと将来につながっていきやすいでしょう。
物理学者
物理学者とは、一般に、物理学の研究を専門的に行っている人のことをいいます。
物理学は自然科学のひとつの分野であり、自然界で起こるさまざまな現象に法則性を見出し、実験と論理的推論によって明らかにする研究を続けるのが物理学者です。
物理学者の多くが大学や研究所に所属して研究や教育活動に携わっている一方、民間企業へ就職し、技術開発分野で専門知識を生かしている人もいます。
つまり、大学教授や学者、研究者としての肩書を持つ人もいれば、企業の会社員として働く人もいるというわけです。
活躍の仕方はさまざまですが、研究結果を論文にまとめて発表したり、学会で発表したりする機会もあります。
JAXA職員
JAXA職員とは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、航空宇宙に関するさまざまな研究や開発の仕事に携わる人のことをいいます。
JAXA職員は、大きく「技術系」と「事務系」の2種類に分かれており、技術系職員を目指す場合には、宇宙学や地球学、航空学、物理学、通信学などの高度な専門知識が求められます。
そのため、理系の大学や大学院で上記のような分野についての知識を身につけ、また、航空宇宙に対する強い探求心を持ち続ける必要があります。
誰もが簡単に就ける仕事ではないものの、日本における宇宙開発事業の最前線で活躍できる仕事です。
この記事のまとめ
ここで紹介した通り、数学が得意な人が、自分の持つ知識やスキルを発揮して働ける職業・仕事の種類は多種多様です。
ITや金融、建築などの幅広い業界で専門職として活躍できるほか、自身の研究活動を究めていったり、人に数学を教えていく教育関連の仕事に携わることもできます。
興味のある職業・仕事が見つかったら、ぜひ仕事内容やなり方などについて詳しく調べてみてください。
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