アクチュアリーに向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
アクチュアリーに向いている性格・適性
根気よく勉強を続けられる
アクチュアリーの正会員になるまでには平均で8年程度かかるといわれており、生半可な気持ちでは勉強を続けることは到底できません。
ほとんどの人は仕事をしながら試験勉強を続けることになるため、ときには睡眠時間やプライベートの時間を犠牲にしなければならないこともあります。
「絶対に試験に合格する」という強い気持ちを持って、目標に向かって自分で勉強計画を立ててコツコツと頑張ることが大切です。
現状に満足せずに上を目指すことができる
アクチュアリーは専門職として急激に需要が高まっていますが、アクチュアリーになってからも奢ることなく、スキルアップに努める姿勢が求められます。
時代によって社会の状況は刻々と変わっていくため、常に新しい知識を身につけ、それを業務に生かすことが重要なのです。
たとえば法律や金融機関の独特なルールは毎年のように改定されるので、きちんとキャッチアップしなければいけませんし、他社のアクチュアリーと交流して得た新しい情報を自分の仕事に生かしていくことが大切です。
向上心を持ち、自分を成長させ続けようという意志を持った人が、この仕事には向いているといえるでしょう。
責任感が強い人
たとえば、生命保険会社で保険の商品開発に携わる場合、アクチュアリーが算出した保険料は、たとえ100円であっても計算ミスがあれば会社に何億円もの損失を負わせる可能性があります。
計算に答えはなく、さまざまなデータを組み合わせながら自分で最良な価格を導いていかなければいけませんが、少しの妥協が命取りになる場合も多いです。
そのため、「なるべく会社に損失を負わせず利益を生み出すためにはどうすれば良いのか」ということをよく考えて、何回も自分の答えが正しいのかを検証できる責任感が必要となります。
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アクチュアリーに必要なスキル・能力
数字やデータに強いことは必須
アクチュアリーは、確率論や統計学など、数理学に関する知識を駆使して業務を遂行しなければなりません。
大量の資料を集め、そこに書かれたデータから分析をし、保険や年金の適正な掛け金や支払い金などを算出していきます。
そのため、「数字に強いこと」はアクチュアリーにとって必要条件だといえます。
どれだけの数学力が必要かといえば、最低限、高校の数学3までに学ぶ関数(指数関数、対数関数、三角関数)や数列、微積分、線型代数等がきちんと理解できていることが必要とされています。
英語力がある
アクチュアリーという仕事は日本では最近注目されるようになってきましたが、欧州では歴史のある職種で、情報も多いです。
そのため、海外の情報収集を行ったり、海外へ会議や研修に出かけたりする場合、英語力があったほうが有利です。
また、アクチュアリーとしてのスキルと英語力があれば、外資系などの良い待遇の下で働けるなど、活躍の場はさらに広がります。
コミュニケーション能力が高い
アクチュアリーは理系の専門職なので、ひたすら計算をしているイメージがあるかもしれませんが、じつは高いコミュニケーション能力が必要な職種です。
商品開発を行う際は、他部署の人と話し合いながらとなり、アクチュアリーの知識がない人に対してもわかりやすく「なぜこの掛金なのか」「なぜこの保険料設定にする必要があるのか」ということを説明しなくてはいけません。
そのため、数学の知識はもちろんですが、専門用語を噛み砕きながら誰とでも上手く話せるコミュニケーション能力がなければ出世の道も難しくなってしまいます。
アクチュアリーに向いていないのはどんな人?
アクチュアリーを目指す人は、必ずしも理数系出身でなければならないということはありません。
しかし、保険会社などのアクチュアリー候補生採用試験や、日本アクチュアリー会の資格試験でも数学的な問題が出題されますし、実務でも毎日のように仮説を立てて計算をしての繰り返しとなります。
そのため、理系であっても「数学を仕事にするのは疲れそう」といった人にとっては、アクチュアリーという職業は向いていないですし、逆に文系でも数学に苦手意識がないなら活躍できる可能性は十分にあるでしょう。