スポーツトレーナーの勤務先と仕事内容の違い

スポーツトレーナーの勤務先・働き方の種類

プロチームの契約スタッフとして働くスポーツトレーナー

プロ野球の試合では、スポーツトレーナーが一人ずつベンチに入っています。

試合中はしっかりと選手を観察し、打者がデッドボールを受けたときなどトラブルやケガがあった場合は、マウンドに飛び出しすぐに応急処置をしていきます。

プロ野球の球団が、スポーツトレーナーと契約するようになったのは戦後間もない頃です。

当時は1球団1人から3人ずつで、そのほとんどが鍼灸マッサージ師で、マッサージや鍼を中心に選手の体をケアしていました。

1960年代からアメリカのトレーニング理論が入って来ると、スポーツトレーナーの知識や技術が向上し、体づくりや運動機能の拡大なども担当するようになりました。

球団で働くトレーナーの人数も徐々に増え、現在は多い球団で12人、少ない球団でも8人が働いています。

サッカーのJリーグや、バスケットボールのbjリーグなどでも、各チーム数人のスポーツトレーナーと契約しています。

企業チームの契約スタッフとして働くスポーツトレーナー

日本では多くの企業が、陸上をはじめとしたさまざまな競技チームを運営しています。

特に全国レベルのチームには、スポーツトレーナーと契約しているところが多く、企業チームのスタッフとして契約できれば収入面で安定が得られるため、スポーツトレーナーにとっては魅力的な職場となります。

全国のクラブチームや大学、高校などのサークルや部活チームでも、スポーツトレーナーと契約しているところが増えていますが、アマチュアチームのほとんどは、スポーツトレーナーと個人的に契約するほど金銭的な余裕がないため、病院や整体院、スポーツジムなどに所属するスポーツトレーナーを安い費用で派遣してもらうのが一般的です。

病院・整体院で働くスポーツトレーナー

スポーツトレーナーはプロや企業チームの契約スタッフとして働くイメージがありますが、プロチームと契約できる人数が限られているため、就職するには非常に高度な知識とスキルが求められ、人気も高く狭き門です。

そこで病院や整体院・スポーツジムなどに就職し、そこから各チームへ派遣されるというのが、スポーツトレーナーとして働く一般的な方法です。

ただし、病院や整体院に勤める場合は、スポーツトレーナーとしてだけではなく、一般の方への施術をしたり、事務や裏方的な仕事を任されたりすることも多々あります。

整体院と似た職場に整骨院がありますが、整骨院で働くためには柔道整復師の資格を取得しなくてはならないため、スポーツトレーナーの働く場はもっぱら整体院となります。

スポーツトレーナーの仕事内容

海外で働くスポーツトレーナー

最近は、アメリカやカナダの野球やバスケット、アメリカンフットボールなどのプロチーム、さらには大学やクラブチームでスポーツトレーナーとして働く人も増えています。

欧米は、日本と比べてスポーツトレーナーの地位が高く、複数のアマチュアチームと契約して生活しているフリーのスポーツトレーナーも少なくありません。

意外な場所で活躍するスポーツトレーナー

「スポーツトレーナー」と呼ばれていても、活躍の場は、スポーツ界だけとは限りません。

病院やリハビリ施設など医療現場で働くスポーツトレーナーもいますが、実は、もっと意外な場所でも活躍しています。

スポーツ以外の場所では、単に「トレーナー」と呼ばれることが多いです。

芸能人やアーティストの専属トレーナー

歌手や音楽バンド・ダンスユニットなどのアーティストと専属契約を結び、体調管理や体力強化を担当していることがあります。

コンサートツアーを行う際、週末は1日2回公演が当たり前で、平日も開催地を移動しながらコンサートを開くことが珍しくありません。

コンサートツアーでは、かなりハードなスケジュールが組まれ、コンサート中は分刻みのスケジュールで動いているため、アーティストの疲労やストレスは、プロスポーツ選手並みといわれています。

そこで、専属契約を結んだスポーツトレーナーが、普段から体力強化のトレーニングや体調管理の指導を行っているのです。

コンサートツアーやレコーディングなどにも帯同し、疲労回復やケガ防止のためのケアを行っているケースもあります。

オーケストラや劇団の専属トレーナー

オーケストラや劇団と専属契約を結ぶ人もいます。

オーケストラや劇団の多くは、ふだんから体力強化や姿勢の矯正・呼吸法などのトレーニングを取り入れています。

楽器演奏や演技が、体力や姿勢、体調と密接に関わっているのです。

専属契約を結んだスポーツトレーナーが、ふだんからトレーニングメニューを作成したり、体のコンディションを整えたりして演奏や芝居を裏から支えています。

専属トレーナーが、海外公演やコンサートにも帯同して体調管理やコンディションの調整などを行うこともあります。

テーマパークの常駐トレーナー

テーマパークでも、スポーツトレーナーが活躍しています。

テーマパークを盛り上げるためには、着ぐるみのキャラクターやダンサーが欠かせませんが、連日のように公演や練習を重ねていると体の負担も大きく、また捻挫や打撲、肉離れといったケガも起きてしまいます。

そのため、スポーツトレーナーが、テーマパーク内のトレーナー室に駐在し、ケガの応急措置や疲れた体のケア・テーピングなどを行っています。

テーマパークのショーやパレードはとても華やかですが、その陰では、スポーツトレーナーが重要な役割を果たしているのです。