シンガーソングライターの現状と将来性

依然として厳しい状態が続く音楽業界

シンガーソングライターの成功は、実力のみならず、時代の流れに左右されるため、安定性・将来性は低めだといえます。

たとえ歌が上手く、よい楽曲を書けたとしても、その時の流行や社会情勢などにマッチしなければ、なかなか世間に受け入れられないからです。

「CDが売れない」といわれて久しく、産業としても縮小傾向が続く音楽業界の現状は、厳しい状態にあるといってもよいでしょう。

かつてのように次々とミリオンヒットを飛ばすことは難しくなっており、売れっ子ミュージシャンとして大きく稼ぐといった華やかな生き方ができるのは、ごくごく限られた人のみと考えておいたほうがよいでしょう。

しかし、シンガーソングライターの生み出す音楽は、昔からずっと変わらず人々の心を豊かにするエンターテインメントの一種として不可欠ななものであることは間違いありません。

そして、どのような状況下でも新しいアーティストや、新しい楽曲が求められていることも確かです。

実際、メジャーレーベルは今後も厳しい状況が続くと考えられていますが、インディーズで地道に人気を集めて自分らしく活躍するアーティストもいます。

目指す方向や活動の仕方によっては、シンガーソングライターとしてイキイキと生きていくこともできるでしょう。

ライブが大きな収益源に

近年は音楽販売の流通が「店舗でCDを売る」から「スマートフォンや音楽機器でダウンロードする」という形に変わっています。

好きな曲だけ購入でき、アルバム自体もCDより安価、録音(インストール)も簡単なダウンロード版の方が主流となったため、CD(シングルを含め)が売れず、シンガーソングライターがというより、音楽業界全体が痛手を被っているそうです。

そのような背景から、業界ではライブに力を入れているといいます。

ライブを行うとチケット料に加え、会場で販売されるオリジナルグッズやツアーグッズといった商品、さらにCDの売り上げも期待できるためです。

すでに知名度のあるシンガーソングライターですら苦戦していることを考えると、新人〜中堅の人やグループにとっては、より厳しい状況であるといえるでしょう。

そのため今後は、リスナーの共感・感動を得るマーケティングが、さらに重要になります。

自分の書きたいこと、伝えたいこと、聴かせたい音を昇華させ、さらに時流を見る、先を読む能力も磨かなければなりません。

ただ、まさかと思われた楽曲が大ヒットにつながるなど、「売れるか売れないかは時の運」という面もあります。

不安定な状況の中で、楽曲・ライブとも常に高いクオリティを保ち、ポジティブかつ冷静に立ち回れる人が生き残っていけるといえそうです。

別の仕事に就きながら活動する人もいる

シンガーソングライターの生き方は人によってまちまちで、「こうでなくてはならない」といった決まりきったものはありません。

たとえば、会社員として働きながら、シンガーソングライターの活動を続ける人もいます。

音楽一本で生計を立てるのが難しくなっている時代だからこそ、安定した収入を得ながら、別で時間を作り、音楽で自分自身を表現するといった方法をとるのも一つの手といえるでしょう。

いずれにしても、シンガーソングライターとしてどのように生きていくかを、しっかりと見定めていくことが重要だといえるでしょう。

多方面で活躍できるチャンスも

シンガーソングライターの場合、ただ「歌が上手」というだけでなく、作詞や作曲のスキルも身につけている必要があります。

また、ピアノやギターなど、楽器演奏の高い技術備えているシンガーソングライターもいます。

こうした幅広い音楽の知識やスキルを備えているシンガーソングライターは、ある意味では「強い」といえるでしょう。

自分でパフォーマンスするだけではなく、シンガーソングライターとしては芽が出なくても、スタジオミュージシャン、作詞・作曲家音楽プロデューサーに転身し大成する人もいます。

また、音楽学校の講師として活躍する道も考えられます。

シンガーソングライターとして活躍し、成功するのは簡単なことではありませんが、自身の夢や目標を明確にし、そこに向かって努力を続けることで、憧れの世界で輝ける日がくるかもしれません。