診療情報管理士になるための学校(大学・専門学校・通信講座)
診療情報管理士になるための学校の種類
診療情報管理士試験を受験するためには、日本病院会認定の大学または専門学校において指定の単位を習得した上で卒業(見込み含む)しているか、もしくは日本病院会が実施している通信講座を受講し、これを終了している必要があります。
これは試験の受験資格となっていますので、上記いずれかの条件を満たさない限り、試験を受験することすらできません。
つまり、これから診療情報管理士を目指す場合には、大学・短大・専門学校に通うか、もしくは通信講座を受講する必要があるのです。
現在、日本病院会にて指定校とされている教育機関は大学・短大合わせて25大学、専門学校が55校(2019年11月1日現在)で、それぞれ全国にあります。
通信講座は日本病院会が実施している「診療情報管理士通信教育」の1講座のみです。
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診療情報管理士になるための大学
日本病院会認定の大学・短大は日本国内に25大学存在しています。
北海道から沖縄まで全国に存在しており、最寄の大学で学ぶことができます。
指定校である大学の多くは医療系・福祉系、もしくは情報系となっています。
指定単位には医学や人体の構造など、医療に関連した専門知識が多く含まれているためです。
また、中には医療情報管理学科など、診療情報管理士になるための専門学科を設置している大学・短大もあります。
これらの大学では医療知識や必要最低限の単位に加え、実際の病院における実習などを行なっている大学もあるようです。
診療情報管理士の資格を得るためには必ずしも専門の学科で学ぶ必要はありませんが、実習やより実践的な授業を受けることで、就職後、業務に対する戸惑いが少なく、即戦力として働くことができるでしょう。
診療情報管理士になるための専門学校
専門学校
現在、専門学校は55校が指定校となっています。
これらの専門学校においても、指定の単位を取得することができます。
専門学校も、大学と同様に医療・福祉系、あるいは情報系の専門学校が多く指定を受けています。
専門学校の多くでは、基礎課程(1年以上)・専門課程各1年の診療情報管理課程教育を修めることで受験資格が得られます。
専門学校でのカリキュラムは主に以下の通りです。
1年次
医療事務全般について学ぶ。
基礎知識で挑戦できる各種検定に挑戦することも。
2年次(3年次のある専門学校もある)
専門性の高い学習内容に移行し、医療事務の現場実習なども行う。
また、診療情報管理士資格取得に向けた学習に集中し、試験対策を重点的に行う
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診療情報管理士になるための通信講座
日本病院会では、「診療情報管理士通信教育」という通信講座を主催しています。
これを受講することでも、診療情報管理士の受験資格を得ることができます。
診療情報管理士通信教育の受講資格は、2年制以上の短期大学・専門学校卒業以上とされています。
ただし、一般病院勤務経験者であれば、高卒でも受講が可能です。受講に当たっては書類選考があります。
受講期間は基礎過程1年間、専門課程1年の計2年ですが、医師、看護師、薬剤師など医療系の資格を有している場合、専門課程からのスタートとなります。
受講料は2年間で22万円、専門課程のみの受講は11万円です。
カリキュラムは基礎12科目、専門12科目、合計24科目によって構成されており、修了には基礎課程24単位、専門課程24単位の修得が必須となっています。
基本的にe-ラーニングを用いた自宅学習ですが、基礎課程のみ、1年に2回3日ずつ、全国3会場(東京、大阪、福岡)にてスクーリングも行われます。
単位はe-ラーニング・スクーリングのいずれでも取得できるということです。
診療情報管理士の学校選びのポイントは?
診療情報管理士試験を受験するためには、いずれかの学習歴が必ず必要になります。
いずれの方法で学ぶのかについては、自分の目的や学習スタイルに合わせて選択することができます。
大学の場合、診療情報管理士の業務範囲だけでなく、一般教養やその他専門分野について、あるいは医療についてさらに専門的に学ぶことができます。
そのため、資格取得だけでなく、自分の知識やスキルを幅広く育てたい場合にはおすすめです。
また、大卒という学歴自体が、就職の際有利に働くこともあります。
一方、専門学校で学ぶメリットは、短い時間で、かつ診療情報管理士に特化した学習をすることができることです。
実習などを行っている学校もあり、より実践的な知識を身につけることができます。
また、大学や専門学校では、他の学生と切磋琢磨できる環境のため、モチベーションを保ちやすいでしょう。
デメリットは学費の高さです。
2年制の専門学校の場合、入学金・学費の合計が200万円前後です。
大学の場合、それ以上に高額になってくるケースもあります。
その点、通信教育の場合は、2年間で22万円と、約1/10の費用で受講が可能です。
また、通信教育の場合、自分のスケジュールに合わせて学習ができます。
現在別の仕事をしている場合でも、並行して受験資格を得ることが可能なのです。
デメリットとしては、個人学習のため常にモチベーションを保つ努力が必要なことが挙げられます。
いずれの場合も、大切なのは学び続け、課程を修了することです。
自分のスタイルや状況を考慮して、最も適した方法を選択することが重要です。