細胞検査士と臨床検査技師の違い
仕事内容の違い
細胞検査士と臨床検査技師は、職種名こそ異なるものの、かなり近しい領域で仕事をすることになります。
それぞれの仕事内容を見ていくと、細胞検査士が、医師の採取した人体の細胞を観察し、がん細胞などを見つけ出す「細胞病理検査(細胞診)を行うのに対して、臨床検査技師は、医師の指示の下にさまざまな検査を行います。
臨床検査技師の「さまざまな検査」というのは、大きく「検体検査」と「生理機能検査」の2種類に分けられ、前者は血液や尿、便、髄液などの検査、後者は心電図や脳波、呼吸機能などの検査があります。
そして、検体検査のなかには「病理検査」といって、採取された組織や細胞を顕微鏡で観察し、異常細胞がないかどうか調べるものも含まれています。
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臨床検査技師の仕事に細胞検査も含まれる
上記で挙げた通り、臨床検査技師の仕事内容には、細胞の検査を行うものも含まれてきます。
活躍の場所についても、病院や検査センター、研究機関など共通しているところもあります。
ただし、臨床検査技師が国家資格であるのに対し、細胞検査士は認定資格となっています。
そのため、法的に考えると、病院などで行われる検体検査は臨床検査技師の資格を根拠にして行うことになるといえます。
臨床検査技師が細胞検査士になることも
細胞検査士になるためのルートはいくつかありますが、一般的には臨床検査技師の養成機関で学び、臨床検査技師の国家資格を取得したうえで1年以上の勤務を継続し、細胞検査士の資格取得を目指す人が多いとされています。
つまり、細胞検査士の資格は、臨床検査技師がさらに専門性を深めていくうえで取得を目指していくケースもよく見られます。
細胞検査士のほかにも、臨床検査技師のキャリアアップのための認定資格としては、超音波検査士、認定輸血検査技師、緊急臨床検査士といったものが挙げられます。
検査のプロフェッショナルとして活躍する臨床検査技師は、このような認定資格も取得しながら、さらなるスキルアップに努めていきます。