国連職員の勤務先の種類・どんな職種がある?
国連職員の働き方
国連職員とは国際公務員のことであり、活躍の場は、世界各地に広がっています。
国連職員と聞いて、国際的で官僚的な業務を、国連事務局で行う職員だと思っていた人もいるかもしれません。
もちろん政策面から支援するために国連事務局で働く人もいます。
しかし国連職員とは、国連本体だけでなく下部機関、専門機関で働く人々のことも指します。
国連は職員の約6割を本部以外の世界各地に派遣する、フィールド主体組織=現場主義の組織です。
国際機関で働くのは約44,000人で、国連の加盟国すべてに広がっています。
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国連職員の勤務先
国連職員の具体的な勤務先には、スイスのジュネーブ、オーストリアのウィーン、ケニアのナイロビに拠点を置く「国連グローバル事務局」をはじめ、東京で年次総会が開かれたことでも話題になった「世界銀行」や、高等弁務官を務めた緒方貞子氏が属した「国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)」などがあります。
ほかにも、ユニセフ募金などで身近で日本でもよく知られている「UNICEF」、「国際労働機関(ILO)」、「国連ボランティア連絡事務所(UNV)」、「国連環境計画(UNEP)」、「国連貿易開発会議(UNCTAD)」、「内部監査部(OIOS)」など、実に多種多様でさまざまです。
援助を必要としている世界中のさまざまな場所には、高度な専門的技術と支援によって問題を解決したいと日々奮闘している国連職員の姿があるはずです。
国連専門機関の業種
国連の実働機関として、国連ファミリーとして位置づけられる国連事務局、多種多様な計画や基金、専門機関・関連機関があります。
UNESCO(教育科学文化機関)、WHO(世界保健機関)、世界貿易機関(WTO)などが一般的によく知られています。
金融関係の仕事の経験・知識がある人は、途上国に開発目的の出資をする世界銀行、国際復興開発銀行、国際金融公社など、金融系の機関でポストを探してみるのがいいでしょう。
また、農業・工業関係の経験・知識がある人は、国連食糧農業機関、国際工業開発機関といった機関だと、能力が発揮しやすいかもしれません。
その他に平和維持のための機関、航空や海事に関する機関、観光に関する機関まで、専門分野は非常に多岐に渡ります。
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国連関連機関での職種
国連では、8部門毎4つのカテゴリーにおいて人材を公開募集しています。
8部門とは、「管理遂行補助」「経済社会開発」「政治・平和・治安」「情報システム・コミュニケーション技術」「法務」「広報」「会議運営」「安全・セキュリティ」、4つのカテゴリーは「高度専門職」「一般職」「国別専門職」「フィールドサービス」です。
「高度専門職」はグローバル事務局に所属し、世界各地に派遣されて専門分野に取り組みます。
「一般職」は基本的に現地採用で、庶務や清掃、警備、ビルメンテナンスなどが含まれます。
「国別専門職」は、現地で採用され、専門知識をもって採用国内で業務にあたります。
「フィールドサービス」は国連の現地業務遂行を、事務、技術、運輸などの点で現地サポートする業務です。
これらの部門・カテゴリーにおいて、それぞれの人材が自分の能力を生かして活躍しているのです。