アイドルの需要、現状と将来性
アイドルの現状
現代社会は、アイドルを名乗る人の数が史上最高に多い「アイドル戦国時代」ともいわれています。
老若男女に人気のある「乃木坂46」や、個性的な楽曲とダンスで注目を集める「欅坂46」。
さらに若い女性の憧れである「日向坂46」など、坂道シリーズと呼ばれるアイドルプロジェクトでは、たくさんの女性アイドルが活躍しています。
一世を風靡した「AKB48」とその姉妹グループや「モーニング娘。」を見てもわかるように、グループやチームでの活躍が目立つのが大きな特徴でしょう。
ソロでアイドルとして活躍するケースは非常に少なくなっているようです。
これは男性アイドルに関しても同じような傾向があります。
とくに人気のあるジャニーズ事務所所属のアイドルグループは、バラエティ、ドラマ、歌番組とテレビで見かけないことがないほどの安定した人気ぶりです。
また、男性女性とも、韓流アイドルも根強い人気を誇り、逆に活躍の場を海外に移して活躍するアイドルたちもいます。
このような時代なので、大手芸能事務所も積極的にアイドルグループ作りに積極的に参戦しています。
これまで俳優育成に力を入れていた芸能事務所「スターダストプロモーション」は「ももいろクローバーZ」を皮切りに「私立恵比寿中学」などを輩出しました。
2019年からは、スターダスト初のアイドル部門「スターダストプラネット」で独自のオーディションを行い、「スタプラ研究生」の育成を始めています。
アイドルの数が非常に多い時代なのでライバルが多いことは間違いありません。
しかし、逆に考えればオーディションのチャンスが多いので、アイドルになりやすい時代ともいえるでしょう。
20代で正社員への就職・転職
アイドルの需要
数十年前はアイドルといえば「憧れの存在」「雲の上の人」「絶対に手が届かない」というイメージがありました。
もちろん、今でも特別な存在ではあることに変わりはありませんが、昔よりはだいぶ身近な存在になってきています。
その流れを作ったのはやはり「AKB48」でしょう。
東京・秋葉原に専用劇場を持ち、「会いに行けるアイドル」としてほぼ毎日公演を開催し、握手会を開くなどの活動をしたことで、ファンとアイドルとの距離をぐっと縮めました。
こうした時代の流れもあり、アイドルの活躍の場はテレビなどのメディアよりも、ライブやコンサートなどの比重が増えてきています。
また、握手会や撮影会のようなファンとの交流をメインにしたイベントも、昔に比べると増えてきています。
最近では、地下アイドルと呼ばれるより身近な存在のアイドルも人気があります。
アイドルの需要は、さまざまな場で広がってきているのです。
アイドルの将来性
毎日いたるところで続々と新人アイドルがデビューしている、アイドル戦国時代の今。
単に「顔が可愛い」「スタイルがいい」「カッコいい」などルックスが優れているだけでは芸能界で長く生き残ることができません。
アイドルにも、他の誰かにはないような個性や才能が必要とされる時代です。
たとえば、「AKB48」の指原莉乃さん。
2015年の総選挙で一位に返り咲いた彼女は、スタイルや顔のよさはもちろん、明るくて気さくなそのキャラクターで大きな支持を得ています。
彼女は舞台の裏側でも変わらない人柄でスタッフからも人気があります。
さらに、メディアの取材を受ければ、途切れることのないマシンガントークをくり広げるサービス精神の持ち主。
このようにマルチな才能を持っているアイドルであれば、バラエティ番組の司会やニュース番組のコメンテーターなど、息の長い芸能活動をすることができます。
20代で正社員への就職・転職
アイドルの今後の活躍の場
アイドルを目指す人のなかには、年齢を重ねてからの仕事が心配な人もいるでしょう。
アイドルとして活動できるのは若いうちだけなのでは?
自分より年下の新人も続々とデビューしてきて、30歳を超えたあたりからミニスカートの衣装も厳しくなり、仕事も減ってくるのでは?
そんな心配をするのももっともです。
たしかに、年齢を重ねればライブやグラビアの仕事だけでは厳しくなってくるのは事実です。
しかし、最近のアイドルは、アイドルとしての活動を卒業したあとに第二の芸能人生を切り開いている人が多いのです。
たとえば、俳優として活動している元アイドル(前田敦子さん、大島優子さん、SMAPさんなど)がいます。
アイドル時代のカリスマ性を生かしてブランドを立ち上げ活躍しているアイドルもいます。
辻希美さんのように、結婚や出産を機にママタレントに転身する女性もいます。
現役時代から演技のレッスンを受けたり料理の腕を磨いたりして個性を磨いておくと、卒業後も活躍の場を広げていきやすいでしょう。