翻訳家の給料・年収

翻訳家の平均年収・給料の統計データ

翻訳家の給料は個人によっての差が大きく、また働き方によっても変わってきます。

企業の社員として働く場合は正社員もしくはそれに準じた扱いになり、安定した収入を得やすいです。

しかし翻訳家はフリーランスで働く人も多いため、収入は案件ごとに定められる報酬や、請け負う案件量によって変動します。

経験豊富で、実力が認められれば収入を大きく上げていけますが、難しい翻訳をするには非常に高い語学力が求められるため、副業やお小遣い程度の収入しか得られず他の仕事と兼業で働く人もいます。

翻訳家の平均年収・月収・ボーナス

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
翻訳
(Indeed)
429万円 時給 1,699円
日給 1.2万円
月給 28.7万円
翻訳
(求人BOX)
474万円(正社員) 派遣社員平均時給 1,707円
アルバイト・パート平均時給 1,103円
翻訳者
(転職ステーション)
436万円 -
通訳・翻訳
(転職会議)
401万円 20代前半:320万円
20代後半:350万円
30代:465万円
40代以上:368万円

各社の統計データをまとめると、翻訳家の年収は400万円~450万円前後がボリュームゾーンと考えられます。

派遣社員の給料がやや高めとなっているのは、専門性が求められる職種であることが背景にあるとうかがえます。

時給設定は、一般事務よりも2~3割程度高めとなっている場合が多いです。

翻訳家の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

各社の統計データを基に算出すると、翻訳家の平均年収は430万円前後と推定されます。

ただし翻訳家は個人の能力や経験が給料に反映しやすく、人によって収入には大きく差が開きやすい仕事です。

業務委託契約を結ぶフリーランスで働く人も多いため、ボーナスの支給を受けて働く人の数はさほど多くないと考えられます。

駆け出しの翻訳家は月に10万円台ほどしか稼いでいない例もありますし、難易度の高い翻訳ができるベテランになると、月に100万円以上の収入を手にしている人もいます。

翻訳家の初任給はどれくらい?

翻訳家が企業に勤務する場合、そのほとんどが、ビジネス上の各種文書や仕様書、マニュアルなどを翻訳する「実務(産業)翻訳」分野での活躍となります。

実務翻訳の求人を出している企業でも、正社員としての採用は決して多くありません。

また、じっくり時間をかけて教育をするというよりも、即戦力になれる人材が求められがちなことから、新卒で入社するのはハードルが高いと考えておいたほうがよいでしょう。

もし新卒で正社員の翻訳家として就職できた場合、初任給は同企業の多職種の社員と同等となるケースが多いです。

専門職であることから、その後は能力・経験に応じて大きく収入を上げるチャンスもあります。

翻訳家の福利厚生の特徴は?

企業に所属する翻訳家の場合、各企業が規定する福利厚生の内容に沿って働きます。

上場企業は福利厚生が充実しており、各種社会保険をはじめ、有給休暇や特別休暇などの休暇制度も整っています。

社員の能力向上のため、セミナー参加費や書籍購入費、資格取得費などが補助される企業もあります。

フリーランスの場合は会社が定める福利厚生がないため、自分で国民年金や国民健康保険に加入したり、上手にオンオフをつけて働いたりする必要があります。

翻訳家の給料・年収の特徴

実務(産業)翻訳分野は企業勤めの人が多い

翻訳家の給料は個人の実績やスキルによって差が出やすく、また働き方でも違いが出ます。

実務翻訳の分野では各企業に所属する専属翻訳家として、正社員を目指せます。

まずは派遣社員として働きはじめ、能力や実績が認められると正社員へステップアップできる流れをとっている企業もあります。

正社員の翻訳家であれば、多職種の正社員と同じようにボーナスや福利厚生が受けられ、定期的な昇給も見込めるでしょう。

しかし、企業勤めの翻訳家でも、勤務先の規模や本人の実力によって収入や待遇の差は出てきます。

平均年収は450万円前後とされますが、専門分野での実務経験が豊富であったり、翻訳レベルが非常に高いと評価されたりする場合は、高年収を得られる可能性もあります。

とはいえ、企業勤務の翻訳家の求人数はあまり多くありませんから、翻訳家として就職し、よい給料を得るのはハードルが高いです。

在宅勤務をする人も多い

翻訳家は、フリーランスなどの形で在宅勤務をする人も多い職種です。

企業に所属しながら働く場所だけ在宅という形もありますが、在宅勤務をするのは完全に独立した形で、個人(フリーランス)として働く人が多いです。

フリーランスの場合、企業に勤務する社員とは異なり、自分で案件を探して獲得しなくてはなりません。

翻訳できる人が少ない難易度高めの案件ほど、高単価が得られます。

実績があまりなく、駆け出しの翻訳家は収入が安定しない場合も多いです。

翻訳の単価の決まり方

個人で翻訳業をやっていると無視できないのが翻訳の金額です。

会社員と異なり、単価によって自分の収入が大きく変わってくるため切実な問題となります。

翻訳単価は、通常では文字数を基準に決められていきます。

「1ワードあたり」もしくは「400字詰原稿用紙の1枚あたり」の値段で決まることが多いです。

翻訳連盟の目安によれば、英文和訳が1語あたり30~50円、和文英訳が35~70円程度とされています。

ただしフリーランスでは単価が安くても仕事を受ける人も多く、1語が10円を下回る低価格となるケースも見られます。

単価が下がっている背景には、副業として安価で仕事を引き受ける人や、海外在住の日本人が案件を受注するケースが増えていることが挙げられます。

一方、翻訳する文章の言語や分野がマイナーで他にできる人がいなかったり、極めて高い専門性を要求される分野の翻訳ができると、相当な高単価で仕事ができる場合があります。

翻訳家の正社員以外の給料・年収

フリーランス

翻訳家のほとんどはフリーランスとして働きます。

この場合、収入は案件ごとに「翻訳する文字数×単価」で決まるのが一般的です。

医学・金融・産業技術など、専門性が高い内容の翻訳を扱うほど単価は高くなる傾向です。

フリーランス翻訳者の年収は、請け負う仕事量やスキルにより大きく異なります。

年収で1000万を超える翻訳者がいる反面、お小遣い程度の収入にしかならず、別の仕事と兼業して「二足のわらじ」を履いている人も多くいます。

実力があれば在宅でも働きやすい職種ではあることから、バイリンガルや高度な語学力を持つ人が、副業として翻訳をしているケースもあります。

派遣社員

企業で働く翻訳家は、必ずしも正社員として雇用されているわけではありません。

翻訳家は社内で時間をかけて育成するというよりも、もともと持っている専門知識・技能を生かして個人の力で稼ぎたいと考える人も多いことから、企業側はあえて即戦力となる派遣社員を採用するケースもよくあります。

派遣社員であれば、契約期間が終われば延長して同じ職場で働くか、まったく別の職場に移るかになります。

派遣の翻訳家は能力や実績次第ではありますが、一般事務の派遣社員よりも高額の時給設定となるケースがよくあります。

派遣として経験を積んでフリーランスの翻訳家になる人もいますし、本人と会社の合意があれば派遣から正社員に雇用形態を変えて、腰を据えて働く道を選ぶ人もいます。

翻訳家が収入を上げるためには?

安定した収入を望むなら企業勤務

翻訳家は独立して働く人が多い職種ではあるものの、やはり安定した収入を得続けたいのであれば、企業に所属するのが最も確実です。

企業勤務の翻訳家には正社員や派遣社員など多様な雇用形態がありますが、一定の語学力やビジネス経験があれば、日々スキルアップしていく努力次第で就職も目指せます。

最初は非正規雇用であっても、経験を積んでいくことで正社員になるチャンスが掴めることもあります。

正社員になれば年齢や勤続年数で少しずつ収入が上がり、管理職になると年収600万円以上を得ている人もいます。

超高額な収入アップは望めなくても、安定した待遇や給料を得て長く働けるのは魅力でしょう。

独立するならスキルの高い人材を目指す

翻訳家になりたい人は昔から多くいますが、とくに最近は在宅で働けるフリーランスに注目が集まっています。

しかしフリーランスの翻訳家のレベルはまちまちで、ある程度、簡単にできるような案件レベルの翻訳家は飽和状態になっています。

TOEIC700~800点ほどのスコアをもっている人は多くおり、それだけで翻訳家の仕事一本で食べていくのは難しいのが実情です。

一方、医療、特許、サイエンスなど専門知識が要求される分野の知識があり、その分野の難易度が高い翻訳ができる人は不足しています。

翻訳家として収入アップを目指すのであれば、専門性を高めることと、品の高い翻訳をスピーディーにできる力をつけていくことが必須です。

出版翻訳に携わる場合

案件量が多く、仕事を獲得しやすいのは実務(産業)分野の翻訳ですが、出版翻訳に憧れる人も多いです。

出版翻訳に携わる場合、翻訳者にも印税が設定されることがあります。

印税があれば本の売れ行きにしたがって収入が増し、訳書がベストセラーになった場合、数千万、時には億単位の収入が出てくることもあるといわれます。

印税率は出版社との関係や翻訳者のキャリアなどによって差が出てきますが、通常は3~8%程度とされます。

売れることが見込める本、評価の高い本の翻訳は名前が売れている翻訳家に仕事がまわされることが多く、駆け出しやマイナーな翻訳者にはそうそう回ってこないのが現実です。

翻訳者のなかには自分で海外の面白そうな本を発掘し、翻訳の企画を出版社に持ち込む人もいます。

本がヒットすればその分の収入増が見込めますし、営業力や調査力が認められて、いろいろな仕事が発注されてくることもあります。

出版翻訳の世界で売れる翻訳家になるには相当な努力と実績、運も必要ですが、成功すれば大きな収入を手にできるでしょう。