お笑い芸人の「営業」の仕事とは

学園祭やイベントに出演

お笑い芸人というとテレビで活躍しているイメージが強いかもしれませんが、実際はメディアに出演すること以外にもたくさんの仕事をこなしています。

世間に認知され始めたお笑い芸人には、「営業」という仕事が入ってきます。

これは、大学の学園祭や商店街でのイベント、デパートの屋上での催し物、企業の入社式や慰労会などで司会・漫才・コント・モノマネなどを行って会場を盛り上げる仕事です。

テレビの仕事に比べると、営業は華やかさには欠けるかもしれませんが、お笑い芸人として活動している人の多くがこの営業活動によって収入を得ているのも事実です。

特に業界でデビューしたばかりの若手芸人にとっては、経験を積みながら生活に必要なお金を稼ぐための大切な場となっています。

営業ならではの魅力も

営業には、メディア出演にはない大きなメリットもあるのです。

テレビに出ると一気に認知度は高まるというメリットがありますが、一気に飽きられてしまうというデメリットもあるといえます。

時間に追われながら次々と新しいネタを作っていかなければならないので、お笑い芸人としての体力も必要になってきます。

一方、営業では、ネタをお客さんの表情を見ながら、披露することができるのです。

自分のネタや芸人としての人気を、その表情を見て体感することで、芸人の勘や経験を積むことができます。

それが、営業の最大のメリットといっても過言ではありません。

また、同じネタを違う営業先で何度もやれるのも営業のよいところです。

しっかりとしたネタや、世間に認知されたギャグがひとつでもあれば、お笑い芸人として、息長く続けていけるといえるでしょう。

具体的な例を出すと、テレビで「一発屋」と呼ばれたかつてブレイクした芸人で、テレビに出なくなったとしても営業で充分生計を立てている方々はいます。

新人芸人ならば、1回の営業につきギャラは数百円から数千円ということもあるでしょう。

しかし、きちんとしたネタを持っていて、認知度もあり、キャリアを重ねていれば、そのギャラは1回数十万円ということもあります。

芸人の生活を支える営業

お笑い芸人はとても不安定な仕事です。

何十年もテレビの第一線で活躍し続ける芸人になれるのは、ほんの一握りの人物だけです。

それでも笑いを提供する芸人という仕事を続けていきたいのならば、芸をしっかりと身につけることです。

たとえ、テレビで活躍したとしても、明日からレギュラー番組がなくなることも大いに考えられます。

そんなときでも、漫才やコントなどしっかりとしたネタがあれば、営業のオファーが入ってくることでしょう。

浮き沈みの多い人気商売で、唯一頼れるのは自分の芸です。

その芸を披露できるのは、目の前にお客さんがいる営業の場なのです。

テレビやラジオなどのメディアと比べると、営業は非常に地味な仕事かもしれません。

しかしながら、営業は大きな収入を占める仕事であるとともに、お笑い芸人にとって自分の芸をお客さんの目の前で披露できる魅力に溢れた仕事なのです。

営業先は吟味が必要

近年、芸能界と反社会的な組織の繋がりが、世間で問題視されるようになっています。

最近では、人気のあるお笑い芸人が反社会的勢力の会合に出席して司会をしたり歌を披露したりしていたことが発覚し、「闇営業問題」として大きなニュースになりました。

芸人の仕事は、社会に夢を与え、人々に安心を与えるようなものでなければいけません。

たとえ待遇がよいからといってどんな営業でも引き受けてよいというわけではないのです。

自分の社会的な立場や責任を理解した上で、営業先や仕事内容に関しては事務所に相談しながらしっかりと選び抜くことが大切です。