世界平和に貢献する仕事の種類(11選)
また、こうした世界の問題は複雑な事情が絡み合っており、簡単には解決できないことが多いです。
この記事では、世界平和をテーマに、よりよい世界をつくるための仕事の種類について紹介しています。
国際的な協力活動に携わる仕事
ここでは、国際的な協力活動、途上国の支援活動に携わる仕事を4つ紹介します。
「NGO職員」とは、「NGO(Non Governmental Organization:非政府組織)」という組織に所属し、国際的な諸問題解決のための活動を行う人のことです。
日本には400以上のNGOが存在し、各団体が理念を掲げ、政府とは異なる民間の立場で貧困や人権などの問題に取り組みます。
「国連職員」は、ニューヨークに本部を置く国連本部と、その関連機関で働く人のことです。
国連職員は国際的に中立的な身分で、世界中の紛争や貧困、人権問題など多種多様な問題に取り組んでいます。
「JICA職員」は、途上国支援を行う「JICA(日本国際協力機構)」と呼ばれる組織に所属する人のことです。
途上国における教育や保健医療、水資源・防災、平和構築、貧困削減、資源・エネルギーといったさまざまな問題と向き合い、世界に貢献します。
そのJICAが実施するボランティアプログラムに参加し、途上国に派遣され、現地で活動を行う若者が「青年海外協力隊」です。
青年海外協力隊には全部で120以上の職種があり、ビジネスやスポーツ、教育、医療、IT、環境など、個々の得意分野や強みを生かして活動しています。
NGO職員
NGO職員とは、「NGO(Non Governmental Organization:非政府組織)」という組織に所属する人のことです。
NGOでは、政府とは異なる民間の立場から、世界的な諸問題(貧困や飢餓、人権、環境破壊、紛争課題など)解決のための活動を行います。
日本国内には400以上のNGO団体があり、各団体が理念に基づき、よりよい世界をつくるためにグローバルな視点をもって活動しています。
NGOは民間企業のように営利を目的とする組織ではありませんが、全員がボランティアというわけではなく、正規職員として給料をもらいながら働く人もいます。
国連職員
国連職員とは、ニューヨークに本部を置く国連(国際連合)と、その下部機関で働く人のことです。
国連は、国際平和と安全の維持、国家間の友好関係の構築や生活水準の向上、人権の推進等を使命とする機関で、日本を含む世界193ヵ国が加盟(2021年7月現在)しています。
国連関連機関は、ユニセフ募金でよく知られている「UNICEF」をはじめ、「国際労働機関(ILO)」「国連ボランティア連絡事務所(UNV)」「国連環境計画(UNEP)」など、さまざまな機関があります。
国連職員は「国際公務員」という国際的に中立的な身分で、世界中の紛争や貧困、人権問題など多種多様な問題に取り組んでいます。
JICA職員
JICA職員は、「JICA(日本国際協力機構)」と呼ばれる組織に所属する人のことです。
JICAとは、国から供与されるODA(政府開発援助)を使用して、開発途上国を支援する独立行政法人のことです。
途上国における教育や保健医療、水資源・防災、平和構築、貧困削減、資源・エネルギーといった国際的な諸問題に取り組み、世界に貢献する役割をもつ組織です。
JICA職員は、高度な語学力と関連分野における専門性を生かし、開発途上国支援プロジェクトが円滑に進むよう、マネジメント業務中心に従事します。
青年海外協力隊
青年海外協力隊員とは、国際協力機構(JICA)における海外協力隊事業のひとつです。
JICAの海外協力隊のなかでも、「一般案件」で派遣される20歳から45歳までの人が「青年海外協力隊/日系社会青年海外協力隊」と呼ばれます。
青年海外協力隊は、世界の発展途上国を中心に派遣され、ボランティアとしてさまざまな支援活動を行います。
全部で120以上の職種があり、一般的なビジネスやスポーツ、教育、医療、IT、環境など、さまざまな分野で専門性をもつ人材の活躍が期待されています。
政治や法律の専門家として世界の諸問題を解決する仕事
ここでは、政治や法律と深くかかわりながら、世界の諸問題解決に向けて働く仕事を3つ紹介します。
「外交官」は、外務省所属の国家公務員で、日本を代表し、外国との交渉・交流に携わる人のことです。
世界各地の大使館などに勤務し、日本の平和維持のために他国と連携したり、国の制度にもとづく途上国支援活動などにも携わります。
「政治家」は、選挙に立候補して国民から選ばれ、国民を代表して政治に携わる人のことです。
国会議員になると、内閣総理大臣を選出したり日本の法律を作ったりなど重要な役割を担い、世界における日本が平和で安全であるように力を尽くします。
「弁護士」は、法律の専門家として、基本的人権を守り、社会正義の実現を目指す職業です。
企業間におけるビジネス上のトラブル、個人間の日常的なトラブルなど、さまざまな問題に法の専門家として対応しますが、なかには「人権弁護士」のように、難民問題や平和維持活動に深く携わる人もいます。
外交官
外交官は、日本の国を代表して、外国との交渉や交流を担当する外務省所属の国家公務員です。
外交官の多くが、世界各地の在外公館(大使館や総領事館)に勤務しています。
諸外国との政治的な交渉・経済的な連携を行うことにより日本の平和維持を目指すとともに、他国の支援を行う役割も担います。
ODA(政府開発援助)にもとづく途上国支援活動をはじめ、世界で大規模災害が起きた際などにも、日本を代表する立場で支援します。
政治家
政治家とは、衆・参両議院の国会議員や地方公共団体の議員・議長などの公職に就き、国民を代表して政治に携わる人のことです。
選挙によって選ばれ、国や地域、国民や県民・市民のための活動を行います。
日本そのものだけを見るのではなく「世界における日本」という視点も大事にし、日本が安全で豊かであるように、そして世界平和が保たれるように取り組みます。
国会議員になると、法律を作る、国の予算を決定する、内閣総理大臣を選出するという重い役割を担うことができます。
弁護士
弁護士とは、法律の専門家として、基本的人権を守り、社会正義の実現を目指す職業です。
人々からの法律相談にのったり、依頼人に代わって相手方と交渉したり、裁判で争ったりと、法律知識を生かして活動をしています。
ひとことで弁護士といっても得意分野・専門分野は人によって異なり、たとえば「人権弁護士」のように、難民問題や平和維持活動に深く携わる人もいます。
また、国際的な案件を数多く手掛けたり、外国の弁護士資格を保有して海外で働いたりする「国際弁護士」といわれる人もいます。
世界中で起こるさまざまな問題は、各国の法律が複雑に絡み合っているケースも多いため、弁護士としての知識を存分に発揮し、世界平和のための仕事をすることも可能です。
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独自のメッセージを発信し、世界平和を訴えかける仕事
個人の価値観や思想、調査結果などをもとに、メッセージを世の中に発信して世界平和を訴えかける仕事を4つ紹介します。
「芸術家」は、絵画や版画、彫刻、陶芸などの芸術活動を通じて、自分の思いや考えを「作品」として発表します。
世界平和をテーマにした作品づくりに取り組み続ける人もいます。
「ミュージシャン」は楽器演奏や歌唱などの音楽活動を生業とする人のことです。
活動内容は人によってさまざまですが、なかには世界平和のための歌を作ってイベントで歌ったり、海外で途上国支援の活動をしたりする人もいます。
「ジャーナリスト」は、世の中の事件や時事問題などを追いながら、自身の解説や分析を世の中に発表します。
世界の諸問題に関する独自の取材を続けて、問題提起やメッセージを訴えることもよくあります。
「研究者」は、自身の専門分野に関する研究活動を続けて真理を探究します。
戦争や人権問題など、世界平和と関連性の高い分野を専門にする研究者もいます。
芸術家
芸術家とは、絵画や版画、彫刻、陶芸などの芸術活動を行う人のことです。
自分の心の中の思いや考えを「作品」という形にすることで、世の中に対し、さまざまなメッセージを伝えます。
作風は芸術家によってさまざまですが、昔から芸術作品には反戦を訴えるものや、人種差別の問題をテーマにしたものなどがたくさんありました。
すぐれた芸術作品には、言語や人種は一切関係なく、人間の心に共通して強く訴えかけるものがあるといわれています。
そうした芸術の力を誰よりも信じ、国を超えた文化交流、そして世界平和のために作品を作り続ける芸術家が大勢います。
ミュージシャン
ミュージシャンとは、楽器演奏や歌唱などの音楽活動を生業とする人のことを意味します。
一般的に、ロックやポップス、ジャズなどの大衆音楽を演奏したり、作詞・作曲をしたりして、人々に感動や驚きを与えます。
活動形態は人によって異なりますが、ミュージシャンは「強いメッセージ性」を大切にしている人が多いです。
人によっては世界平和のための歌を作ってイベントで歌ったり、海外で途上国支援の活動をしたり、反戦活動のプロジェクトを立ち上げたりしています。
「音楽は国境を越える」という言葉もありますが、音楽の力を信じて、音楽活動によってよりよい世界をつくるためのメッセージを訴え続けるミュージシャンも少なくありません。
ジャーナリスト
ジャーナリストとは、世の中の事件や時事問題、その他さまざまな話題を追いながら、自身の見立てを含めた解説や分析をする人のことです。
政治や経済、文化、スポーツ、芸能など、個々のジャーナリストが得意分野や専門分野をもっています。
テレビのニュース番組で解説をしたり、記事の執筆や講演を行ったりと、活動の仕方は多様です。
「報道」と深く関わり合いのある職業であり、世界で起こっている戦争や紛争、難民問題、人権問題などについて独自に取材を続け、世の中に問題提起やメッセージを発信し続ける人もいます。
研究者
研究者とは、人類の新たな発見のための研究活動を続ける人のことを意味します。
個々の研究者が特定の専門分野をもっており、その分野やテーマに関して、時間をかけて深く真理を探究し、論文を書きます。
戦争や貧困、人権などが深く関連する「平和学」を専門とし、世界平和につながる研究活動を続ける研究者もいます。
活動の仕方や場所はさまざまで、大学教員(教授など)として学生に学問を教える人もいれば、自身の専門知識を生かせる民間の研究所に勤務する人もいます。
「世界平和に貢献する仕事」のまとめ
ここで紹介したように、世界平和に貢献する仕事の種類は多岐にわたります。
国際ボランティアのように直接的な支援活動を行う仕事だけでなく、世界平和に対する強い思いをもち、芸術やジャーナリズムの世界で自らのメッセージを世の中に発信していく人もいます。
どのようなかたちで世界平和のための仕事をしたいか、ぜひ考えてみてください。
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