プロ野球選手になるには?入団方法やなるまでの道のりを解説

プロ野球への入団にあたり、特定の資格が求められたり、試験が実施されたりするわけではありません。

ただし、「ドラフト制度」や「プロテスト」などで選手としての実力を示さなくてはならず、競争は非常に激しい世界です。

この記事では、プロ野球選手として成功するためにはどのような道のりをたどればよいのかを解説します。

プロ野球選手になるまでの道のり

ドラフト会議で指名される

学生や社会人などからプロ野球選手になるためには、まず1年に1回、10月末頃に実施される「ドラフト会議」で各球団から指名される必要があります。

将来有望な新人選手を発掘するために、各球団には「スカウト」がおり、スカウトは高校野球・大学野球・社会人野球などで活躍する選手を日頃から注意深く観察しています。

そのため、各球団にはスカウトの目に留まり、ドラフト会議で指名を受けることがプロ入りの第一歩です。

なお、プロ野球選手の学歴はさまざまです。高校から直接プロ入りする選手もいますが、大学野球や社会人野球で実績を積んでからプロ入りを目指すケースもあります。

都市部でなく、地方の高校や大学でも大会での活躍がスカウトに注目され、指名される可能性があります。

指名を受けるためには才能や実績が重視されるのはもちろんですが、それ以外にチームワークや人間性といった面も見られます。

プロ入りを果たすためには、学生時代からの努力と根気が求められます。

プロテストを受ける道もある

プロ野球選手になるための別の方法として、各球団が毎年秋ごろに実施する「プロテスト」の受験があります。

このプロテストは、スカウトや推薦によるものではなく、希望者が自ら応募するものです。

1次試験では身体検査や体力テスト、2次試験では守備や打撃、ピッチングなどの実技テストを受ける形式です。

年齢制限やいくつかの応募資格をクリアしていれば誰でも受験が可能であり、自らをアピールできるよい機会ですが、合格率はさほど高くなく、合格者が出ないこともあります。

プロテストに合格すると、その年のドラフト会議で球団から指名を受け、プロ入りが決定します。

この方法はスカウトされなかった場合や、複雑な経歴を持つ選手にとってのチャンスといえます。

独立リーグからドラフト指名される選手も増加中

近年、プロ野球選手になるための道は多様化しており、その一環として注目されているのが「独立リーグ」からのドラフト指名です。

野球界の独立リーグとは、プロ野球(NPB/日本野球機構)ではなく、地域などで作られた組織が独自に試合を開催する野球リーグのことです。

独立リーグに所属する野球選手は、シーズン中に給料を受け取りながら試合に参加し、オフには地元企業で働きながら練習を行うことが一般的です。

こうして、選手はプロ野球を目指しながら生計を立てることができます。

なお、プロ野球の球団には「育成枠」と呼ばれる制度があり、独立リーグの選手が育成枠として指名されることが増えています。

また、社会人のクラブチームやアメリカの独立リーグなどからもプロ野球ドラフトで指名される選手が増えています。

これまではスカウトやプロテストに頼るしかありませんでしたが、野球選手を志す人にとってはプロの舞台に上がる機会が広がってきています。

プロ野球選手になるための学校

プロ野球選手を目指すうえで、確実にスカウトの目に留まる方法はいくつかあります。

ひとつの方法としては、甲子園常連校に入学し、レギュラーポジションを獲得することが挙げられます。

甲子園出場校では高い競技レベルでプレーし、注目を浴びることが期待されます。

野手であれば足が速い、肩が強い、打撃が優れているなどの強みがあれば、スカウトの評価が高まるでしょう。

一方、投手であれば速球や優れた変化球などの特徴が求められます。

ただし、甲子園に出場できなくても、素質や実力がある選手はスカウトによって発掘されることがあります。

スカウトは、地方大会や学生野球など、甲子園以外でもさまざまな場所で有望な選手を探しています。

とくに現代では情報が簡単に手に入り、どの高校にいても優れた選手の情報はスカウトに届くことがあります。

そのため、強豪校でなくても「ここで野球がしたい」という気持ちや、自身が成長できる環境を重視して学校を選ぶことも大切です。

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プロ野球選手に向いている人

プロ野球選手になることはもちろん、プロ入り後も活躍し、成功するためには、精神面の強さと技術を磨いていくための努力が求められます。

プロ野球は非常に競争が激しく、入団したからといってすぐにトップ選手となることは難しいです。

そのため、持続的な努力や向上心が必要です。

プロ野球選手は長いシーズンや厳しいトレーニングに耐え、怪我や不振などにも対処しながらプレーしなければなりません。

また、成績が良いときも悪いときもあるため、簡単にはあきらめない心を持ち、負けず嫌いであることも重要です。

挫折や逆境にも耐え、それを乗り越えて成長することができる選手が、プロ野球の世界で長く活躍できるでしょう。

プロ野球選手に向いている人・適性・必要な能力

プロ野球選手になるまでのルート

プロ野球選手のキャリアプラン・キャリアパス

プロ野球入り後、1軍で活躍するまでには長い努力や経験が必要です。

多くの選手がプロ入り後、まず2軍で実績を積み、技術や体力の向上を図ります。

2軍での経験は選手の成長にとって非常に重要であり、1軍昇格の機会をつかむためのステップとなります。

また、1軍に昇格しても初めてのうちはベンチ要員や代走、守備固めとしての起用が多いことが一般的です。

徐々に経験を積み、実力を発揮していくことで、時間をかけてレギュラーとしての地位を築く選手もいます。

最終的には1軍での実績や活躍が認められ、トップ選手になることを目指します。

また、成功すればメジャーリーグ挑戦の機会も広がります。

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女性でもプロ野球選手になれる?

野球選手は、圧倒的に男性が多い職業ではあります。

日本野球機構(NPB)の球団には「女性が入れない」という規定はないものの、身体能力などの点から、女性が男性と肩を並べてプロ野球選手になるのは非常に難しいといえます。

しかし、女性が野球選手として活躍できる場がまったくないわけではありません。

たとえば、かつては「日本女子プロ野球機構(JWBL)」が創設され、女性選手もプロとしての舞台を持つことができるようになりました。

一時期、JWBLは4球団で構成され、日本野球機構(NPB)ほどの規模でなくても、女子プロ野球選手たちが精力的にプロとして競技する場が存在していたのです。

しかしながら、2021年には所属選手がいなくなったことで、JWBLは事実上消滅してしまっています(2024年現在)。

とはいえ、2020年にはNPB加盟球団の公認による初めての女子硬式野球クラブチーム「埼玉西武ライオンズ・レディース」が誕生しました。

その後、「阪神タイガース Women」や「読売ジャイアンツ女子チーム」も発足するなど、NPBが女子チームを積極的に動かそうという動きが見えています。

学生野球でも女性が野球に取り組む例は増えているため、これから女性の野球選手の受け皿が増えていくことで、さらに女子野球が活発化する可能性はあり得ます。

プロ野球選手を目指せる年齢は?

プロ野球選手としてのデビューは、多くの場合20代前半となります。

基本的に高校生、大学生、社会人野球や独立リーグの選手がドラフトで指名され、プロ入りすることが多いからです。

この時期に実力を示し、プロ野球の世界での経験を積むことが選手としての成長に繋がります。

年齢制限があるわけではないため、20代後半でプロ入りするケースもありますが、その後の活躍のためにも一般的には若い段階でのデビューが望ましいといえます。

プロ野球選手になるには?まとめ

プロ野球は非常に競争が激しく、実力がすべてを決める世界です。

各球団から目を留めてもらうためには、学生時代やアマチュアリーグで活躍し、球団スカウトが注目する可能性のある大会やリーグでの実績を上げることが重要です。

また、入団後もできるだけ長く活躍し続けるためには、野球技術の向上と同時に、野球に真摯に向き合うことと努力を惜しまない姿勢が大切です。