女性のアクチュアリーのキャリアパス・結婚後の生活
女性のアクチュアリーの現状
アクチュアリーは「数理のプロフェッショナル」として、生命保険会社や損害保険会社、信託銀行などの金融機関を中心に、さまざまな場で急速にニーズが高まっています。
もちろん、男女関係なく活躍できる職業であり、実力次第では経営にも直接携わることが可能ですが、他の理系職業と同様、まだまだ女性の人数が少ないことも事実です。
総務省の過去の調べによれば、アクチュアリーの有資格者総数のうち、女性の割合は5%程度で、もともとのアクチュアリーの総数が少ないことを考えると、女性アクチュアリーはかなりマイノリティということがわかります。
この割合は、アクチュアリーという職業が注目されることにより、年々増えていることが予想されますが、医師や薬剤師など他の専門職と比べてもかなり少ないのが現状です。
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女性のアクチュアリーの強み・弱み
女性のアクチュアリーの強み
アクチュアリーという職業は、上記の通り女性の数はまだまだ少ないですが、実力さえあれば男女対等に評価され、女性でもどんどん出世できる環境にあるのが特徴です。
理系の専門職とはいえ、一日中計算をしているわけではなく、商品開発などを行う際には他部署や取引先との打ち合わせも多くなります。
一般的に、女性はさまざまな人と上手にコミュニケーションをとるのが得意な人が多いようです。
アクチュアリー以外の人とも上手くコミュニケーションが取れて、スムーズに話し合いを進められることができれば、女性アクチュアリーとしての強みをアピールすることができます。
女性のアクチュアリーの弱み
アクチュアリーはまだ人数が少なく人員不足の職場で働く人もおり、時期によっては残業も増えて大変な激務になることもあります。
また、いくらアクチュアリーの社会的認知度が高まってきたとはいえ、まだまだ一般の人々にとっては馴染みのない職業ともいえるはずです。
仕事をバリバリやりたいと思っていても、家族や周囲の人たちに理解してもらわなければ続けることができないので、その点で苦労を感じることもあるでしょう。
アクチュアリーの結婚後の働き方・雇用形態
アクチュアリーが所属するような大手金融機関は、女性の働き方に協力的な会社が多く、結婚後も働きやすい環境にあります。
ただし、アクチュアリーは全国転勤の可能性もある業務のため、その都度家族とどう暮らすかを考えなければいけないです。
たとえば、転勤を命じられたら、単身赴任をするのか、それとも転職して今住んでいる場所に残れる会社を選ぶかなど選択を迫られることが多いです。
しかし、アクチュアリーという仕事が引く手あまた職業のため、たとえ一度キャリアが中断したとしてもマイナスにはなりにくいので、自分が理想のライフスタイルに合わせてキャリアを選べます。
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アクチュアリーは子育てしながら働ける?
アクチュアリーが所属する大手金融機関は、福利厚生が充実していますし、専門職であることから待遇や給料にも恵まれている環境です。
人手不足の職種であるがため、企業としても産休や育休後に戻ってきて欲しいという思いが強く、自分が望めば子育てをしながら働くことができる環境にあります。
ただし、代わりがいない業務をするため、場合によっては時短勤務などが使えず、残業も免れない可能性もあります。
そのため、アクチュアリーという仕事を続けるには、子どもの世話や保育園への送迎、家事分担など家族の協力が必須といえます。
アクチュアリーは女性が一生働ける仕事?
アクチュアリーは難易度の高い職業である分、専門知識を備えた人は引く手あまたとなります。
そのため、万が一育児などでキャリアが中断したとしても再就職しやすいですし、一生バリバリ上を目指して仕事がしたいという場合は男性に遜色なくキャリアアップが望める仕事です。
女性アクチュアリーがより活躍していくための研究は日々進んでおり、2010年11月には、日本アクチュアリー会によって「女性アクチュアリー輝きの会」が設置されていました。
今後はアクチュアリーという仕事がますます注目されることが予想されますし、女性の有資格者もさらに増えていけば、より女性にとって働きやすい環境ができていくことが予想できます。