アクチュアリーの需要・現状と将来性
アクチュアリーの現状
アクチュアリーのおもな活躍の場は、生命保険会社や損害保険会社などの保険分野、また信託銀行といった金融分野、さらには監査法人やコンサルティング会社、各省庁となっています。
アクチュアリー自体は100年以上の歴史を持つ職業であるため、社会や企業から由緒ある専門職としての評価が高く、「数理業務のプロフェッショナル」として重宝されているのです。
また、難易度の高い資格ということが周知されているので、資格に合格すれば、知識に信頼ができる存在として、若いうちから重要な仕事や、規模の大きな仕事を任せられるということもあります。
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アクチュアリーの需要
日本アクチュアリー会の正会員として活躍する人は、2018年3月現在でまだ1,697人と非常に少ないです。
専門性が高く、知識がある人にしか任せることができない職種のため、保険会社や信託銀行では、毎年のようにアクチュアリーに特化した新卒採用があります。
大学や大学院で数学を勉強していた人にとっては、自分の好きなことを生かせる仕事ができる職種として人気がありますし、企業としても高度な数学知識を持つ人を採用したいと思っています。
アクチュアリーの資格は一定の条件をクリアすれば大学在学中からでもチャレンジできますが、まずは入社して、実務を経験しながら資格取得をする人が多いです。
入社してからも試験合格までは勉強詰の毎日になりますが、資格さえ取れてしまえば、会社内の評価が上がるのはもちろんのこと、より良い条件でヘッドハンティングされることもありえます。
アクチュアリーの将来性
特別な知識を必要とする専門職、かつ人材不足であることから給与面や待遇面に恵まれているほか、有資格者(もしくは一部試験科目合格者)に対する求人数も多いため、資格をとったのはいいけれど「仕事がない」ということで困ることはないといえます。
また、アクチュアリーは会社員として保険事業や年金事業に携わるだけではなく、独立して企業の外部コンサルタントとして活躍したり、監査法人の外部監査を行ったりと、自らのキャリアプランに応じてさまざまな立場から活躍できる可能性を秘めているのです。
実際、欧米では独立開業するアクチュアリーが多いようですが、日本でも少しずつそういった形が増えていくものと予想されており、難関の試験とはいえ、目指しがいのある職業といえます。
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アクチュアリーの今後の活躍の場
アクチュアリーの仕事は、保険や年金の掛金を計算などが主な仕事でしたが、近年は企業において「リスクマネジメント」の重要性が認識されるようになり、この分野での活躍が期待されることが増えています。
具体的には、企業が業務を遂行するにあたって、その過程で起こり得るリスクに対し、組織全体の視点から戦略的に評価し、企業価値を最大化することを考えることです。
このような状況下において、アクチュアリーは保険や年金領域で培った能力を、会社経営の場面に応用できる専門家として、その他の業界からも急速に需要が高まっています。