Webプログラマーの仕事内容・なり方・年収・資格などを解説
「Webプログラマー」とは
プログラミング言語を用い、Webサイトの構築に必要なプログラミングをするエンジニア。
Webプログラマーは、Webサイトの構築に必要なプログラミングをする仕事です。
システムエンジニアが設計した仕様書に沿って、HTMLやCSSあるいはPHPやJavaScriptといった各種プログラミング言語を用いながら開発を進めていきます。
就職先はシステム開発会社を中心とするWeb系企業が中心ですが、フリーランスとして働く人も多くいます。
個人の力量によって年収に差が出やすく、実力あるWebプログラマーは年収1000万円以上を得ている人もいます。
Webプログラマーには技術力はもちろん、クリエイティブセンスや探究心などさまざまなものが求められますが、まだまだ人手不足の職種といわれており、頑張り次第で活躍のチャンスはたくさん掴み取ることができるでしょう。
「Webプログラマー」の仕事紹介
Webプログラマーの仕事内容
Webサイトに特化したプログラマー
Webプログラマーは、Webサイトの構築に必要なプログラミングを手がける仕事です。
現代人にとって不可欠なSNSやECサイト、会員管理システムなどの多種多様なWebサイトやシステムが、プログラムによって動いています。
HTMLやCSSといったWebサイト構築に欠かせない知識はもちろん、メールフォームやデータベース連携など、サイトの裏側にあたるシステムの開発をおこなっています。
中小規模のシステム開発では、サイトのデザインから構築までを全て引き受ける場合が多いです。
一方、大規模な開発になればSE(システムエンジニア)と連携し、数か月あるいは1年以上同じプロジェクトに関わることもあります。
ブラウザー、プログラミング、データベース、サーバーなど、ITに関する幅広い知識が必要になる職業です。
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Webプログラマーになるには
資格は不要だが知識とスキルは必要
Webプログラマーになるために必要な資格は特にありません。
大学や情報系の専門学校でプログラミングを学んだ後に就職をする人が多い職種ですが、独学でも習得は可能です。
企業によっては研修が充実しているため、未経験からWebプログラマーになる人も珍しくはありません。
とはいえ、パソコンに関する基礎的なスキルは必須です。
情報処理推進機構が実施しているIT関連の資格を持っていると、就職の際に有利になる場合もあります。
他にも、PHPやJava、Rubyなどのプログラミング言語に関する資格や、データベース関連の資格を取得していると、Webプログラマーとしての知識やスキルをアピールする手段になります。
Webプログラマーの学校・学費
知識とスキルがあれば学歴は不問
Webプログラマーになるために必ず通わなければならない学校はありません。
学歴不問で採用している企業も珍しくなく、実際の開発現場にはさまざまな道のりを経てWebプログラマーになったという人が多くいます。
ただし、Webプログラマーとして働くにあたっては、プログラミング言語を始め、ITに関する幅広い専門知識と技術が必要です。
大学や専門学校、民間のスクールなどでWeb開発の基礎知識を学んでいると就職にも有利に働くでしょう。
大学や専門学校の場合、学費は年間で60〜120万円程度、民間のスクールではコース毎に異なるものの15〜50万円程度に設定されていることが多いです。
Webプログラマーの資格・試験の難易度
スキルを証明するために資格を取得する
Webプログラマーになる上で資格が求められることはあまりありません。
採用する企業は、資格の有無よりも実務上の経験や実績、スキルを見て判断することが多くなっています。
しかし、Webプログラマーの業務に関連する資格を持っていると、自身の知識やスキルをアピールするのに役立ちます。
Webプログラマーの仕事に役立つ資格としては、「情報処理技術者試験」や「Webクリエイター能力試験」、「Oracle Certified Java Programmer」などが代表的です。
他にも、C言語やPHP、Rubyといったプログラミング言語のスキルを証明する資格の取得を目指すのもよいでしょう。
Webプログラマーの給料・年収
スキルと実力次第では高収入も可能
Webプログラマーの平均年収は400〜500万円程度だといわれています。
年齢は20代から50代までと幅広いものの、一般企業とは異なり年齢が高いほど稼げるわけではありません。
Web業界は年齢よりも実力で評価される傾向が強いため、スキルを身につけて実績を積んでいけば若くても高収入を得ることができます。
豊富な知識とスキルを持ったWebプログラマーがフリーランスとして働く場合、年収1000万円を稼ぐことも不可能ではないでしょう。
また、システム開発は大企業から下請けに出されることが多いため、顧客と直接やりとりをおこなうなど、開発の上流工程に関わる人ほど収入も高くなる傾向にあります。
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Webプログラマーの現状と将来性・今後の見通し
IT技術の進歩に比例して需要が高まる
Web上のサービスにはシステムの連携が不可欠です。
大規模なものでなくても、ショッピングカートや問い合わせフォーム、会員管理などのシステムは、今や日常から切り離すことができません。
それらのサービスは全てプログラミングによって機能しているため、Webプログラマーの需要はますます大きくなっていくはずです。
一方で、幅広い専門知識を要するWebプログラマーの絶対数は、需要と比較してかなり不足しています。
今後もインターネットを活用したサービスやIT技術はさらに進んでいくと予想されるため、将来的にも安定した求人が期待できる職業だといえるでしょう。
Webプログラマーの就職先・活躍の場
一般企業またはフリーランスで活躍
Webプログラマーの就職先は大きく分けて2つあります。
Web制作会社などの企業から受託されて開発する企業と、自社でサービスを運営する企業です。
IT系以外の業種でもWeb制作などをおこなう部署が採用募集を欠けていることもあるため、選択肢は広いといえます。
また、ある程度の経験と実力を身につけると独立も視野に入る職種です。
Webサイトは今や日常生活には欠かせないものです。
需要が大きい仕事のため、人によってはフリーランスや派遣社員などの形態でも高い収入を得られるでしょう。
Webプログラマーの1日
案件や時期によって忙しさは異なる
Webプログラマーは、抱えている案件の内容や進捗状況、時期によって仕事の忙しさも異なってきます。
ここでは、開発会社に勤務するWebプログラマーの1日をご紹介します。
9:30 出社
10時の始業前に出社し、メールチェックとスケジュール確認をおこないます。
10:00 ミーティング
定例のチームミーティングに参加し、現在手がけているプロジェクトの進捗状況をリーダーに報告します。
11:00 プログラミング
新しいWebサイトの開発作業を進めていきます。
13:00 昼休憩
ランチはチームメンバーと外へ食べに出かけます。
14:00 プログラミング
午前中とは別案件に取り掛かります。
17:00 プログラムのチェック
完成したプログラムに問題点がないかチェックします。
18:30 ミーティング
小休憩を兼ねた簡単なミーティングをおこない、今後の作業のスケジュールを調整します。
20:00 退社
納期前はさらに遅くまで残業することもあります。
関連記事Webプログラマーの1日のスケジュール・勤務時間や休日についても解説
Webプログラマーのやりがい、楽しさ
人々に身近なサービス開発に携われる
Webプログラマーが手がけるシステムの多くは、人々の日常生活に密接なものです。
オンラインで買い物ができるECサイトや世界中の人を繋げるSNS、ホテルなどの予約サイトやデータベース検索など、ユーザーが日常的に利用するサービスの基盤を構築するのがWebプログラマーです。
表舞台に立つ仕事ではないものの、自身が作り上げたサービスが世に広まり、たくさんの人に使ってもらえるのは大きなやりがいだといえるでしょう。
また、Web業界は実力主義の世界でもあるため、努力次第で高収入を得たり独立したりできる点もWebプログラマーの魅力です。
Webプログラマーのつらいこと、大変なこと
幅広い知識の習得に勉強が欠かせない
Webプログラマーの業務には、ITやWebに関する広範な知識が求められます。
HTMLやCSSを始め、JavaやPHPなどのプログラミング言語、さらにはサーバーやデーターベースなどの幅広い知識が必要です。
IT業界の変化も目まぐるしく、新しい知識やスキルを積極的に吸収していく姿勢が不可欠です。
企業に採用された後も勉強は欠かせないため、忙しい毎日を送ることになります。
また、Webプログラマーの需要は増加傾向にあるものの、まだまだ人材不足であるのが実情です。
現場によっては少ない人数で多くの案件を抱えていたり、厳しいスケジュールが組まれていたりと、労働時間が長くなることも珍しくありません。
Webプログラマーに向いている人・適性
細かい作業に集中して取り組める人
Webプログラマーの仕事は、パソコンと向かい合い、こつこつとシステムを作り上げている業務が主となります。
たった1文字のミスでもエラーが起こる細かい作業のため、集中力があり地道な努力を厭わない人が向いています。
また、プロジェクトの規模によっては、Webプログラマー自身が顧客の要望をヒアリングしたり、システムの全体像を設計したりするなど、SE的な仕事を兼ねる場合もあります。
コミュニケーションが苦にならない人、全体の進捗状況を把握して状況に応じた指示ができる人であれば、より広い分野で活躍できるでしょう。
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Webプログラマー志望動機・目指すきっかけ
ITやWebに関心がある・独立したい
Webプログラマーを目指している人の多くはITやWebに関心があり、実際にWeb上のサービスやシステムの開発に職業として携わりたいと考えて志望しています。
大学や専門学校、独学で基礎的な知識と技術を学び、個人でプログラムを組む経験をしている人も多くいます。
また、実力で評価される職種のため、将来的に独立をしたいと考えている人にとっても魅力的な仕事だといえるでしょう。
なかには未経験者を採用している企業もありますが、その場合にはWebプログラマーになりたいという明確な意思と、パソコンに関する最低限の知識は求められるでしょう。
Webプログラマーの雇用形態・働き方
実力主義のため働き方はさまざま
Webプログラマーには、システム開発会社やWeb制作会社などのIT企業に社員として所属する人と、フリーランスや派遣社員として働く人がいます。
現在では一般企業で社員として働く雇用形態が一般的です。
固定給をもらいながら、WebデザイナーやWebディレクターなど社内のチームメンバーと共にWebシステムの開発をおこなっていきます。
知識や技術に自信のあるプログラマーであれば、自由度の高いフリーランスや派遣社員として平均年収以上を稼ぐこともできます。
年齢や勤務年数よりも実力や実績が評価される職種のため、企業に勤務する以外にもさまざまな働き方が可能です。
Webプログラマーの勤務時間・休日・生活
納期間際には不規則な生活になることも
企業に勤めているWebプログラマーの場合は、一般的な会社員と同様、9時〜17時までの実働8時間、週休2日制などの待遇で働いています。
ただし、Webサイト開発をおこなうIT系の企業ではフレックス制を導入していることも多く、10時始業19時退社など自由に勤務時間を組んでいる人もいます。
週休2日制であれば休日は世間のお休みと変わらないものの、プロジェクトの納期が近くなると、休日出勤や深夜に及ぶ作業を余儀なくされる場合もあります。
Webプログラマーの求人・就職状況・需要
Webプログラマーへの門戸は広い
Webサイトへのシステム連携が不可欠となっている近年では、プログラミングの知識を持ったWebプログラマーの需要は拡大しています。
しかしながら人手はまだまだ不足しているのが実情で、求人サイトでも多くの企業がWebプログラマーの募集をおこなっています。
企業によっては人材を確保するためITやプログラミングを学んでいない未経験者も積極的に採用しているところもあります。
大学や専門学校でプログラミングのスキルを取得した人が就職に有利になるのはもちろんですが、意欲と向上心があれば文系出身でもWebプログラマーになることは可能です。
Webプログラマーの転職状況・未経験採用
転職では即戦力を求める企業が多数
Webプログラマーは、専門学校や大学から新卒枠で就職するだけでなく、社会人経験のある人が転職してなるケースもあります。
幅広い分野でITの技術が求められる現代では、多くの企業がWebプログラマーを必要としています。
即戦力となる経験者であれば、よりよい待遇を受けられる企業へ転職することも難しくないでしょう。
Webプログラマーは広範な専門知識を要する職種のため、未経験から就職を目指す場合は明確な意欲と基礎的な知識をアピールできるような準備をしておきましょう。