スポーツトレーナーになるために留学はしたほうがいい?
スポーツトレーナーになるためのアメリカ留学
アメリカ留学するスポーツトレーナー志望者が増加
近年、スポーツトレーナーを目指してアメリカの大学へ留学する人が増えています。
アメリカでは、さまざまなスポーツのプロチームはもちろん、大学・高校、さらには地域のクラブチームにも専属の「アスレティックトレーナー」がいます。
社会全体でチームに欠かせないスタッフとして認められており、大学での教育も日本より充実しているため、より知識やスキルを身に付けようとアメリカ留学を考える人が増えているのです。
留学費用は、NATAの正規留学プログラムを利用した場合、大学院留学で5,000ドル、大学留学で4,500ドル程度となっています。
NATA公認資格の取得方法
アメリカでのスポーツトレーナーの国家資格、NATA公認アスレティックトレーナー(ATC)を取得するには、アスレティックトレーニング教育認定委員会(CAATE)公認の4年生大学か、大学院のアスレティックトレーニング学科を卒業し、認定試験(国家試験)に合格する必要があります。
認定校は、全米に約350校ありますが、学校によって履修期間などが異なります。
とくに英語力と学力が問題になりますので、自分の英語力や学業成績を考え、自分に合った大学を選ぶことが大切です。
1年次からアスレティックトレーニング学科に入る大学
1年次からアスレティックトレーニング学科に入り、専門知識の勉強や実習のできる大学は約20校あります。
スポーツが盛んな大学に多く、野球や陸上、アメリカンフットボールなど多彩なスポーツチームやリハビリ施設で実地体験が積めます。
1年次から一般教養科目に加え、「医学用語」や「バイオメカニズム」など専門分野の授業を受けることになり、相当な英語力と学力、それに意欲がなければ授業にはなかなかついていけないでしょう。
2年生からアスレティックトレーニング学科に入る大学
2年次からアスレティックトレーニング学科に入る大学は、約100校あります。
1年の時は一般教養学科や語学を中心に勉強するため、入学から1年間は、英語力の向上に努めることができます。
それでも2年次からアスレティックトレーニング学科に入るには、1年生で一般教養や語学で一定以上の成績を残す必要があり、入学の段階でそれなりの英語力が必要です。
3年次からアスレティックトレーニング学科に入る大学
大学の3年次にアスレティックトレーニング学科に入る大学は、全米に約230校あります。
最初の2年間で一般教養や英語を勉強し、3年次から専門分野の勉強をします。
入学後2年間あれば、英語力をそれなりにアップでき、専門分野の勉強にもスムーズに入りやすく、小規模の大学が多いため選手や指導スタッフ、専属トレーナーたちとも身近に接することができるというメリットもあります。
アメリカの大学は成績次第
どの大学でも、学校での勉強に加え、学校の部活動や地域のクラブチーム・病院・リハビリ施設などでの現場実習があります。
学期ごとに所属先が変わり、いろんな現場を体験できますが、成績が悪いと実習停止や授業の再履修などがあります。
その一方、成績がよければ表彰されたり、返済不要の奨学金を受けられたり、実習先に就職したり働き場所を紹介してもらうことも可能です。
20代で正社員への就職・転職
アメリカのスポーツトレーナー事情
アメリカでは「アスレティックトレーナー」と呼ばれる
スポーツ大会のアメリカでは、スポーツトレーナーはスポーツチームに欠かせないスタッフとして認められています。
アメリカでは「アスレティックトレーナー」と呼ばれ、「全米アスレティック・トレーナーズ協会(NATA)」の認定トレーナー「A,T,C,(Certified Athletic Trainer)」は国家資格となっています。
スポーツチームのスタッフとして地位が認められている
アメリカでは、高校の部活動にも専属のアスレティックトレーナーを置かなければならないと定める州もあり、プロチームや大学のチームはもちろん、高校の部活動、地域のクラブチームにも専属のアスティックトレーナーがいます。
近年は、地域のスポーツ施設や病院、リハビリ施設、福祉施設などでも働く人が増えているため、プロスポーツ選手は、個人的にアスレティックトレーナーと契約する例も増えています。
アメリカでのアスレティックトレーナーの役割
アメリカで、アスレティックトレーナーの役割は、次の6つにまとめられます。
1.スポーツにおけるケガや故障の予防
2.ケガや故障が起きた時、応急措置をすると同時に、その程度によって対処法を適切に評価すること
3.医師の指示に従い、治療行為や対象選手の管理を行うこと
4.リハビリの指導
5.スポーツ選手に対する教育やカウンセリング
6.トレーニングルームの管理と運営
アメリカのアスレティックトレーナーの就職事情
アメリカで資格を取っても、すぐに仕事ができるわけではありません。
仕事は、本人の実力とネットワークによって決まるといわれています。
最初の仕事先として多いのは、学生時代に現場実習やインターンシップとして働いた場所です。
そこでの仕事ぶりを認められれば、正式に採用されることがあります。
日本人のアスレティックトレーナーが、野球のマイナーリーグのチームでインターシップとして働き、その後正式に採用されたケースもあります。
アスレティックトレーナーとして仕事をする中で、ネットワークが広がっていき、紹介や引き抜きなどで次の仕事先へ移ることもあります。