作曲家のつらいこと・大変なこと・苦労
作曲家のつらいこと・大変なこと
コンペでの浮き沈み
ヒット曲業界の場合、「コンペ」と呼ばれるプロフェッショナル参加の作品審査会で楽曲を選びます。
人気のあるアイドルなど、シングル曲を決めるコンペには、何百曲もの作品(デモテープ)が集まります。
そこからたった1曲が選ばれるのですから、並大抵のメロディーでは選ばれるはずもありません。
しかもコンペに選ばれて楽曲が発売されて初めて仕事になるため、作品をコンペに出すだけでは無収入です。
常にコンペに勝ち残れるような実力を身につける努力をしなくてはなりませんし、その努力を続けられない人にとっては、作曲家は大変に厳しく難しい仕事といえます。
曲が決まらない
コンペで落ち続けたり、クライアントからNGが出てやりなおしを依頼されたりすると、非常に苦しい生活となります。
精神的にも追い詰められますし、生活も不安定となってしまいます。
そのため自分の得意な分野を掘り下げたり、自分のスタイルを確立したり、逆にいままで苦手としていたジャンルに挑戦したりなど、スランプを脱するにはさまざまな模索をし続ける必要があります。
クライアントやプロデューサーとのすれ違い
プロの作曲家は、クライアントやプロデューサーからの依頼に従って、作品を仕上げます。
クライアントは感覚的な言葉を使った曖昧な表現のことが多いので、その解釈を間違えると、なかなかOKをもらうことができません。
泣けるイメージで、エッジの効いた作品で、などといった曖昧なヒントからイメージを膨らませメロディーを作るのは実に大変な仕事です。
勉強が欠かせない
どんなに感動的なメロディーでも、何百回も聞き続けると飽きが来るものです。
前回はこのタイプでOKだったから、この次も同じ手法で作ろう!などという発想では、作家として長続きはしません。
常に最先端の音楽や楽器や技術を研究し続けたり、逆に、誰も手掛けていないような昔のサウンドを掘り起こしたりするなど、学ぶことで自分自身が成長し、よりよい作品を作ることができるのです。
勉強熱心、研究熱心な人にしか作曲家はつとまりません。
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作曲家の悩み
作曲家の悩みとして一番にあげられることは収入が安定しないことです。
誰もが名前を知り、高額な印税をもらっている作曲家はほんの一握りです。
そのほかの作曲家は、会社に所属して固定給をもらっている人を除き、不安定な生活を強いられています。
作曲家の仕事だけで生活できずに、副業をしている人も多いのが現状です。
作曲家を辞める理由で多いものは?
作曲家としてデビューしたり楽曲を提供したりしたとしても、世に名前が出ずに作曲家を辞めてしまう人は非常に多いです。
なぜなら無名のうちは単価が低く、作曲の仕事だけで食べていくのは非常に難しいからです。
音楽講師などほかの仕事を持ちながら作曲を続ける人や、YouTubeなどの動画サイトで作品を発表しながら作曲家をするなど多様な働き方が求められます。