臨床工学技士のつらいこと・大変なこと・苦労



臨床工学技士のつらいこと・大変なこと

緊急の呼び出しに対応しなくてはならないこともある

臨床工学技士が苦労する内容のひとつに、緊急の呼び出しがあることが挙げられます。

とくに急性期医療の施設で働く臨床工学技士は、患者さんの容体がまだ安定しておらず、まめに生命維持装置の操作や管理をおこなわなければなりません。

慢性期医療の施設の場合は緊急の呼び出しはさほど多くありませんが、一般的な病院においては、患者さんが救急車で運ばれてくればすぐに対応する必要があります。

どのような状況でも、臨床工学技士は必要とされれば医療機器の手配、準備、設置、操作まで手早く着実におこなわなければいけません。

また、臨床工学技士の扱う医療機器は、人工呼吸器のような患者さんの生命にじかに関わる機器が多いのが実情です。

いつ患者さんが運び込まれるかは未知の問題であり、仕事の初めと終わりがはっきりしないことから、なかなかオンとオフを切り替えられないのもこの仕事のつらい部分でしょう。

命にかかわる仕事をするプレッシャー

これは医療関係で働く者であれば誰もが負うリスクですが、自分のミスが患者さんの命に関わる重大事故につながる起こる危険性もあるため、精神的なプレッシャーも大きい職種です。

そのため、体力だけでなく精神力も要するところはこの仕事の大変な面です。

さらに臨床工学技士は、医療機器が安全に稼働するよう、日々の管理点検だけでなく修理までこなす必要があります。

先にも述べたように臨床工学技士の扱う機器は患者さんの命に関わるものが多く、故障のたびメーカーに修理を頼んでいる時間はないからです。

このように、医療機器については準備から管理保全まで、包括的に責任を持っておこなうことが臨床工学技士には求められます。

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臨床工学技士の悩み

医療従事者のなかでは比較的新しい職種である臨床工学技士は、必要とされる仕事はたくさんありながらも、現場によっては限られた業務しか任されないことがあります。

同じ医療職のスタッフに「臨床工学技士は医療機器の操作や管理点検だけしか行わない人」と勘違いされることがあるのです。

たとえば、本来なら臨床工学技士に認められた医療行為の一つである「穿刺(せんし)」をさせてもらえなかったり、機器の操作しかおこなえない場合もあるようです。

せっかく専門的な勉強をして臨床工学技士になったにも関わらず、なかなか思うように働けないと悩む人もなかにはいます。

しかし最近では臨床工学技士の知名度や重要性が浸透してきており、そのような場面は大幅に減少しています。

臨床工学技士を辞める理由で多いものは?

臨床工学技士は、重篤な患者さんの生命維持装置を操作したり、ときには心臓の手術などにも入ったりと、患者さんの生命に直結する大切な仕事です。

やりがいのある仕事ではありますが、心身ともに休まる暇があまりなく、残業も多いために限界を感じて退職してしまう臨床工学技士もいます。

また、臨床工学技士はあらゆる医療機器を扱わねばならないため、就職後も覚えるべきことが多岐に渡りがちです。

しかし患者さんの命を預かっている以上は失敗が許されないというプレッシャーもあり、仕事に挫折してしまう場合もあるようです。

その他、職場によっては臨床工学技士がおこなう業務の多さに対して待遇が見合わない、あまり昇給が望めないといった場合にも、臨床工学技士を辞めてしまうことが多くなります。