ナレーターに向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介

ナレーターに向いている性格・適性

声のお仕事をするナレーター。どんな人がナレーターに向いているのでしょうか?

まず、ナレーターはテレビやラジオの台本を読んで自分の声だけで表現するプロフェッショナルなので、声質が優れていることは最も大切なことでしょう。

ルックスや性格だけではなく声だけで個性を出さなければいけないというのは、非常に難しいことなのです。

よく通る声を持っていたり、他人よりも声量が大きかったり、独特な声色だったりする人は、自分にしかない個性的なナレーションをすることができるのではないでしょうか。

また、性格としては「本や文章を読むのが好き」「朗読するのが好き」「人と話すのが好き」という人はナレーターに向いているでしょう。

テレビ番組やラジオ番組の仕事をすることが多いので「テレビを見るのが好き」「ラジオを聞くのが好き」「CMを見るのが好き」という人も適任です。

ナレーターはクリエイティブなことに興味がある人が才能を発揮できる職業なのです。

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ナレーターに必要なスキル・能力

ナレーターに最も必要とされるスキルは、「感情を込めて言葉を話すことができる」「自分のことを上手に表現できる」「声だけで感情を表すことができる」という表現力です。

ナレーターは声だけで世界を作り上げなければいけません。

悲しみ、怒り、喜びなど、さまざまな感情を言葉にのせていかなければいけないのです。

演劇の経験者や声優アナウンサーを希望していた人がナレーターを目指すケースも多く、声の表現者として一流な人だけが生き残っていける世界です。

また、ナレーターとして働くためには、ナレーションのスキルはもちろん、自分でいくつものオーディションを受ける必要があります。

なかには、養成所の紹介でナレーターとして勤務する人もいますが、基本的には多くの人が自ら自分を売り出して、就職先を見つけることになります。

とくに人気のテレビ局などになると倍率も高くなるのでオーディションの合格率も低くなります。

営業能力やコミュニケーションスキルも非常に大切です。

最後に紹介しておきたいナレーターに必要な能力は、読解力です。

ナレーターは、与えられた台本をもとに演出家の演出通りに声でメッセージを伝えるのが大切な役割。

台本と演出をきちんと理解し、ナレーションを吹き込むことで、映像に命が生まれるといっても過言ではありません。

演出家がどんなことを狙って映像を作っているのかを正確に把握しなけば、一流のナレーターにはなれません。

読書や映画鑑賞、あるいは、友人などとの人づきあいなどの日常で、その読解力を磨くことができている人は、ナレーターとしての資質があるといえるでしょう。

ナレーション練習・トレーニングはどんなことをする?

ナレーターに必要な要素

ナレーターとして何よりも求められるのは、「魅力的な声」を持っていることです。

ただし、この「魅力的な声」というのは、元々の声質の美しさだけで決まるわけはありません。

「滑舌のよさ」「響きの強さ」「声のトーン」「話すときのテンポの心地よさ」など、発声に関わるあらゆる要素が関係してきます。

ここでは、魅力的な声を手に入れるためのナレーションの練習やトレーニングの内容について紹介します。

正しいイントネーションを身につける

ナレーターとして仕事をしていくのであれば、誰にでも伝わる話し方をマスターしなくてはなりません。

そのために、まず「発声」の基本からしっかりと学ぶ必要があります。

腹式呼吸や滑舌をはじめ、アクセントやテンポ、イントネーションなど、一般の人が日常会話でさほど意識していないことも、ナレーターになるためには丁寧に勉強することになります。

とくに地方出身の人は独特のイントネーションで会話をしていることが多いので、ナレーターをめざすのであれば、まずは日本語における標準語のイントネーションを徹底的に叩き込むことから始めなければいけません。

「なまり」が強い東北や関西などの出身者は、人一倍の努力が必要になることが多いようです。

もうひとつ、ナレーターを目指す人の多くが意外と苦労するのは、正しいアクセントの習得です。

単語一つひとつのアクセントがどこにくるのか、アクセント辞典を片手に特訓していきます。

このような正しいイントネーションやアクセントは、一朝一夕で覚えられるものではないので、何年もかけて身体に浸み込ませていくことが多いようです。

よく通る声を出すために

ナレーターの発声で大切なのは、お腹の底からしっかり声を出して響かせることです。

そのために、腹式呼吸を身につけるためのトレーニングや、腹筋を鍛えるためのトレーニングも行います。

その次のステップとしては、美しく発音をするための練習を行います。

「が」「ぎ」「ぐ」「げ」「ご」のような濁る響きの音、いわゆる「鼻濁音」を発音するための発声練習です。

また、定番ですが、滑舌を良くするために早口言葉のトレーニングをする人もいます。

声量は小さいのにハッキリと聞き取れる声というのは、こうしたトレーニングを積み重ねることで身につけることができます。

演技力・表現力を身につける

声の出し方を身につけると同時に、ナレーターは「声を使った表現」のスキルを磨く必要もあります。

シーンに合わせた声のトーン、間の取り方、イントネーションの付け方など、さまざまなケースを想定しながらトレーニングしていきます。

また、表現力を高めるために、役者のように演技のレッスンをすることもあります。

ナレーターは顔を出さずに仕事をすることが多いですが、だからこそ、声だけで聞く人に感動を与えたり、さまざまな思いを伝えるためのスキルを身につける必要があります。

ナレーターという職業に興味があっても「自分は声がきれいでないから…」とあきらめる人もいるようですが、トレーニング次第では、十分に魅力的な声を手に入れることが可能です。

読解力を身につける

基本の発声ができるようになったら、いよいよナレーションそのものの訓練です。

VTRに合わせてニュースリポートのナレーションを読んだり、絵本や小説を朗読したりして、さまざまな語りのテクニックを身につけていきます。

読んでいる内容に合わせて声のトーンやテンポを変えて、上手に「間(ま)」をとることが大切です。

「このナレーションを通して何を伝えたいのか」を理解する読解力こそが、ナレーターには欠かせません。

ナレーターの養成学校では、実際に第一線で活躍しているアナウンサーやナレーターから指導を受ける機会があるため、コツを掴みやすいでしょう。

独学で勉強をする人の場合は、自分のナレーションを録音し、何度も聞き直してはやり直しをしながら練習をするとよいのではないでしょうか。

いかなる場合でも、自分の声を客観的に聞くことが大切です。

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ナレーターに向いていないのはどんな人?

それでは、ナレーターに向いていないのはどんな人でしょうか。

一言でいうならば、表現力がない人です。

他人と話すときに、感情を言葉や態度で表すのが苦手な人。

何を話していても同じような声のトーンになってしまって、他人から喜怒哀楽がわかりにくいといわれるような人は、ナレーターとして声の表現をするのが難しいでしょう。

ただし、声の表現が苦手でもどうしてもナレーターになりたいという人は、トレーニングを積むことで表現力を磨くことはできます。

学生であれば放送部でアナウンスの練習をしたり、演劇部で演技の練習をしたりする方法がありますし、社会人であればナレーターの育成をしている養成所や講座に通うことができます。

努力次第で表現力を磨くことはできるので、諦める必要はありません。