競艇学校(ボートレーサー養成所)の難易度・倍率や試験内容について解説

競艇選手(ボートレーサー)になるには、まず競艇選手を育てるための学校(ボートレーサー養成所)に入学する必要があります。

全寮制の環境で厳しい訓練を経て国家資格を取得すると、競艇選手としてデビューをすることができます。

ボートレーサー養成所の入学試験は年に2回行われ、定員は50名程度。倍率は20~30倍程度の非常に狭き門です。

この記事では、ボートレーサー養成所の難易度や倍率、試験内容について解説しています。

ボートレーサー養成所の入学試験倍率は20~30倍前後

競艇選手(ボートレーサー)になるには、まず、日本で唯一の競艇選手養成学校「ボートレーサー養成所(福岡県柳川市)」に入学して、1年間の授業と訓練を受ける必要があります。

ボートレーサー養成所は全寮制となっており、ボートに関する授業や体力をつけるためのトレーニング、さらに厳しい規律の中で集団生活などを行うことにより、競艇選手に必要な知識・技術を身に付けていきます。

授業の中でボートを操作することもあります。ボートでの走行時、転覆や接触事故があれば命を落とすことにもつながるため、真剣に訓練に臨むことが大切です。

ボートに乗る際にはとくに厳しく指導され、訓練生の中には、厳しい訓練に耐えかねて途中で断念する人もいるほどです。

ボートレーサー養成所の募集人員は1回あたり50名ほどで、最近の倍率は20~30倍程度となっています。

近年はアイドル的な人気を誇る女子選手が増加し、ボートレーサー養成所を受験する女性も増えています。

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ボートレーサー養成所入学試験の内容

ボートレーサー養成所の試験は、第1次・第2次・第3次の3段階となっています。

第1次試験

第1次試験では学科試験と体力試験が行われます。

学科のレベルは高校入試程度といわれ、国語、数学、理科、社会で、各教科10問ずつ、5択のマークシート方式で、制限時間は60分です。

体力試験は、握力、背筋力、立位体前屈、上体そらし、垂直跳びです。

学科試験はできて当たり前で、1次試験の合否は体力試験で決まるといわれています。

第1次試験は倍率が約9倍ですので、体力試験の5種目とも、受験生の中で上位の成績でなければ、合格は難しいでしょう。

第2次試験

第2次試験は体力試験と適性試験があります。

体力試験
  • 1500m走
  • 開脚体前屈
  • 乗艇姿勢
  • 関節柔軟
  • 上体おこし
  • 腕立て伏せ
  • 50m走
  • 反復横とび
適性試験
  • 操縦
  • 全身反応力
  • 教練
  • 処置判断
  • 手腕作業
  • 速度見越し
  • 横と縦の動体視力
  • 目と手の協応動作
  • 深視力
  • 心理判断
  • 作文

いずれの種目も、受験生の中でトップクラスの成績でなければ、合格は難しいといわれています。

第2次試験と第3次試験は4泊5日の合宿で行われ、合宿中の態度や行動も、審査の対象となっています。

第3次試験

第3次試験は人物試験で、面接と身体検査です。

面接は受験生1人に試験官2〜4名で、面接の回数は期によって2〜4回と異なっています。

参考:ボートレーサー養成所 紹介ウェブサイト

ボートレーサー養成所で学ぶこと

訓練期間は1年間

競艇選手を養成する「ボートレーサー養成所」では、4月と10月に入学式が行われます。

研修期間はそれぞれ1年間で、競艇に関する基礎知識からレースの駆け引きなどの実戦まで勉強します。

ボートレーサー養成所のカリキュラムは、大きく前期と後期に分かれています。

前期の5ヵ月で競艇やボートに関する基礎を学ぶ

前期は入学から約5か月間です。

まず水とボートに慣れるため、教官の操縦でボートに乗ったり、パドルを使ってボートを漕ぐところから始め、モーターボートの運搬、モーターの装着、分解、組み立てなど基礎知識を学びます。

その後、ボートのエンジンを始動させ、操縦します。慣れてくると複数のボートでコースを巡回したり、スタートや待機行動のトレーニングをして、操縦の基礎が叩きこまれます。

モーターやプロペラの調整法も学びます。

学科では、ボートレースに関する基礎知識や仕組み、法律を学び、それからモーターの基礎知識や理論を学びます。

後期になると実戦に近い訓練を行う

前期が終了すると、進級試験が行われます。

操縦、モーター組み立て、筆記、口述の4種目が行われ、1つでも不合格となれば、強制退学になってしまいます。

後半は、より実戦に近い訓練に進みます。

最初は2隻で、互いの位置を変えずターン旋回する「マクリ」、互いに交差するように位置を変え、ターン旋回する「差し」を繰り返し訓練し、しだいにボートの数を増やしていきます。

こうして、6隻でレースができるように訓練していきます。

整備では、プロペラの整備を実際に行い、実際にボートに装着して走らせることで微妙な変化を感じるトレーニングを繰り返します。

卒業試験に合格すると資格検定試験を受けられる

その後、模擬レースが行われ、その成績で卒業記念レースへの出場者が決定されます。

卒業試験が近づくと、プロの競艇選手としてやっていけるかどうか最終チェックが行われます。

これに合格すると資格検定試験の最終的な準備をして受験し、合格すれば、ボートレーサーとしてレースに出場し卒業できます。

卒業試験や資格検定試験に失敗すると、半年間の講習を受けて、再受験することになります。

競艇選手(ボートレーサー)になるには

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競艇学校(ボートレーサー養成所)の難易度・倍率や試験内容のまとめ

競艇学校(ボートレーサー養成所)への入学は非常に厳しい道のりです。

ボートレーサー養成所を受験するための予備校があるほどで、何度も不合格になっても、夢を諦めず、学科と体力試験の対策を繰り返してチャレンジする受験生も少なくありません。

ボートレーサーを目指すのであれば、できるだけ早いうちから体力づくりをするなど努力を積み重ねておくことが必要です。