女性が競艇選手(ボートレーサー)になるには? 結婚後の生活は?

女性が競艇選手(ボートレーサー)になるには? 結婚後の生活は?

男女が対等に戦える数少ないスポーツ

競艇選手(ボートレーサー)の数は、2019年5月の時点で1607名です。

そのうちの14%にあたる223名が女性です。

ボートレースは、男女関係なく、同じレースに出場します。

男女が、同じ条件で対等に戦える数少ないスポーツです。

体力や筋力では、確かに男女差がありますが、それをテクニックや経験で補い、勝利をあげる選手も少なくありません。

なお、女性レーサーの体重制限は、男性が50.0kg以上であるのに対し、47kg以上となっています。

ボートレーサーになるための「ボートレーサー養成所」の受験資格は、男子47.0kg以上57.0kg以下、女子42.0kg以上50.0kg以下となっています。

女性レーサーのレース

もちろん女性レーサーだけで争うレースも開催されています。

意地とプライドをかけて張り合う女性専用レースは人気が高いです。

賞金女王決定戦は、優勝賞金が1000万円となっています。

賞金獲得ランキング上位12人だけに出場権があり、女性レーサーのあこがれの舞台となっています。

2019年度の獲得賞金額をみると、女性のなかでは、大山千広選手が5683万6000円でトップです。

男性も含めたランキングでも、30位にくいこんでいます。

また、遠藤エミ選手が33位、今井美亜選手が53位、守屋美穂選手が58位と、獲得賞金ランキングで60位以内に4人が入り、4000万円以上を獲得しています。

結婚したり、子どもができても、ボートレーサーをつづけている人がいます。

たとえば、「ママドルレーサー」として知られる魚谷香織選手は、夫もボートレーサーで、1児のママです。

やる気と周囲の理解、協力があれば、結婚したり、子どもができても続けることができます。

ボートレーサー養成所への入学条件も、ほぼ男性と同じ

やまと学校への入学試験でも、男女の別はありません。

入学条件も、女性の体重制限が44.0kg〜52.0kg(※第134期、第135期時点)となっているだけで、それ以外は男性と同じです。

毎年、40名の入学生のうち、女性の入学者は8名程度です。

授業や訓練も、ほぼ男性と一緒です。進級試験などの合格基準も同じで、進級試験に合格しなければ、退学しなければなりません。

ボートレーサーになれば、レースで男女対等に戦うのですから、ボートレーサー養成所での訓練や生活も対等です。

平山智加選手の場合

女性選手で実力ナンバー1の平山智加選手は、香川県丸亀市出身です。

高校時代までバスケットボールの選手で、国体やインターハイにも出場していました。

高校3年の時、進路で悩んでいると、競艇(ボートレース)ファンだった父親に勧められたそうです。

それからボートレースに注目するようになり、レーサーを目指す決意をしました。
2005年4月、ボートレーサー養成所に入学して1年間の訓練を受け、ボートレーサーになりました。

2006年5月、地元の丸亀競艇場の一般戦でデビューすると、3日後には初勝利をマーク。

デビュー1期でB1へ昇格し、レースセンスの高さが注目されました。

2008年、同じボートレーサーの福田雅一選手と結婚しましたが、その後もレーサーを続け、2013年に男女混合のGⅠ近松賞戦(優勝賞金900万円)も制覇しました。

優勝インタビューで夫のことを聞かれ、「いつも支えてもらって感謝の気持ちで一杯です」と声を詰まらせていました。

2017年1月の戸田60周年記念を最後に産休に入り、2017年9月に第1子となる男児を出産。

1年2か月のブランクを経て2018年3月にレース復帰しました。

現在もA1ランクで活躍する女子のトップレーサーの一人です。