脚本家の有名な人・人気のブログ・インスタ【2019年版】
脚本家は物語の骨組みなどを作る仕事
脚本家は、登場人物の心の動きやセリフなど、物語の骨組みを作る仕事です。
脚本家の仕事がどのようなものかわかりやすいのは、多くの人が目にするテレビドラマや映画などではないでしょうか。
ほかにも、舞台演劇やアニメ、漫画、テレビゲームなど、活動は多岐にわたります。
脚本家の描く世界は、観た人に感動や人生への助言など、変化するためのチャンスを与えます。
ここでは、日本で有名な脚本家の紹介と、ブログやインスタではどのような内容が発信されているのかを紹介します。
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脚本家の有名な人
子どもたちをテレビの前にくぎ付けにした、今は亡き脚本家から、恋愛ドラマや家族ドラマなどで国民的ヒットを生み出した脚本家まで、有名な6人を紹介します。
脚本家として有名になった人は、どのような経緯を経て脚本家になったのか、どのような活動をしているのか見ていきましょう。
伊上 勝(いがみ まさる)
今は亡き伊上勝さんは、1931年の昭和初期から1991年の平成初期までと、2つの時代を生きた群馬県出身の脚本家です。
子どもたちの心を鷲づかみにした「仮面の忍者赤影」「仮面ライダー」などの脚本家として有名で、特撮ヒーロードラマの雛形を作り上げました。
明治大学フランス文学を学んだ後、広告代理店に入社します。
脚本募集を知った伊上さんは、応募作品の「遊星王子」の脚本を一晩で書き上げ、これが脚本家としてのデビュー作となりました。
豪快で面倒見の良い人柄で知られ、あまりに速筆で1話を数時間で仕上げることができたなど、さまざまな逸話も残しています。
<主な作品>
・隠密剣士
・悪魔くん
・人造人間キカイダー ほか多数
倉本 聰(くらもと そう)
倉本聰さんは、1934年生まれ・東京都出身で、日本のテレビや演劇界を牽引する有名な脚本家です。
東京大学文学部美学科卒業後は、ニッポン放送でディレクター・プロデューサーとして勤務。
同時に、会社には内緒で本名の山谷薫を伏せ、ペンネーム「倉本聰」としてテレビドラマの脚本家としても活動していました。
ペンネームでの仕事が明るみになり始めたのをきっかけに、同社を退社します。
その後はフリーの脚本家として家族ドラマなどを手がけ、大いに話題を呼びました。
1977年からは北海道富良野市に居を構え、自然を守る活動なども手がけています。
また、2019年9月には、北九州市美術館分館にて、脚本家の傍ら書き溜めてきた樹の点描画の展覧会「森のささやきが聞こえますか 倉本聰の仕事と点描画展」が開催されました。
<主な作品>
・前略おふくろ様
・北の国から
・風のガーデン ほか多数
宮藤 官九郎(くどう かんくろう)
宮藤官九郎さんは、1970年生まれ・宮城県出身の有名な脚本家です。
幼少期から脚本家の素質があり、作文コンクールで県予選入賞しています。
日本大学芸術学部放送学科に進学しましたが、友達もできずつまらなかったことを理由に退学。
松尾スズキ氏主催の劇団「大人計画」の演出助手を経て、バラエティ番組の構成作家として有名になりました。
数々の人気テレビドラマの脚本家として多くの受賞歴を持ち、2019年のNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺」の脚本を担当したことでも有名です。
脚本家以外にも、音楽活動やコメンテーターとしてテレビ出演するなど、幅広い分野で才能を発揮しています。
<主な作品>
・木更津キャッツアイ
・あまちゃん
・ピンポン ほか多数
三谷 幸喜(みたに こうき)
三谷幸喜さんは、1961年生まれ・東京都出身の国民的脚本家、映画監督で、自ら役者として舞台に上がることでも有名です。
日大芸術学部演劇科在学中に立ち上げた、劇団「東京サンシャインボーイズ」で、脚本・演出を手がけ始めます。
その後、テレビドラマの脚本を多数手がけ、人気脚本家の地位を不動のものとしました。
映画監督としても手腕を発揮し、手がけた作品は軒並みヒットを飛ばしています。
2019年上映の、脚本・監督を務めた「記憶にございません!」は、上映前から話題沸騰です。
<主な作品>
・古畑任三郎シリーズ
・THE 有頂天ホテル
・真田丸 ほか多数
橋田 壽賀子(はしだ すがこ)
橋田壽賀子さんは、1925年生まれ・大阪府出身の有名な脚本家、劇作家です。
日本女子大学文学部国文学科卒業後、さらに早稲田大学文学部国文科に入学し、芸術科に転科するも中退。
早稲田大学時代には自身も役者として出演するほか、脚本塾に通って演劇の執筆を始めました。
ドラマ制作には強いこだわりと独特の個性を投入し、一見して「橋田壽賀子ドラマ」とわかる存在感を放っています。
1983~1984年のNHK連続テレビ小説「おしん」は、スリランカ、インドネシア、フィリピンほか68の国や地域で放送され、世界に名を馳せることとなりました。
<主な作品>
・たんぽぽ
・おしん
・渡る世間は鬼ばかり ほか多数
内館 牧子(うちだて まきこ)
内館牧子さんは、1948年生まれ・秋田県出身の有名な脚本家です。
武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン科卒業後、35歳まで三菱重工業に勤務し、野球部のマネージャーとしても活躍します。
1988年に40歳で脚本家デビューし、今日にいたるまでテレビドラマや執筆などを数多く手がけるほか、武蔵野美術大学客員教授を務めています。
今井美樹さんと石田純一さん主演の恋愛ドラマ「想い出にかわるまで」から、NHK大河ドラマ「毛利元就」までと、幅広い脚本を手がけています。
日本相撲協会横綱審議委員会の審議委員としての活動中には、大相撲の問題への過激な発言が、たびたびメディアに取り上げられました。
<主な作品>
・都合のいい女
・ひらり
・すぐ死ぬんだから/講談社 ほか多数
脚本家の人気のブログ
脚本家の人気のブログを3つ紹介します。
そもそも文章を書くこと自体が仕事のせいか、ブログを開設している脚本家は少ないですが、隙間時間を利用してご自身の感じたことや仕事内容などを伝えています。
脚本家のブログを見て、プロの感性や実体験を感じとってみましょう。
静の海
ラブストーリーの名手と称される有名な脚本家、大石静(おおいし しずか)さんが運営する公式ブログです。
NHK大河ドラマ「功名が辻」、鈴木京香さんや長谷川博己さん出演の「セカンドバージン」をはじめ、2019年には日本テレビ「家売るオンナの逆襲」の脚本を手がけています。
1999年10月から開始されたブログは更新頻度こそ高くありませんが、大石さんの感性が洗練された短い文章の中に凝縮されています。
展覧会に足を運んだ際に感じた作者への想い、日本テレビから見下ろした東京の景色から感じる危険な征服感など、常に客観的にご自身の気持ちを綴っています。
2012年、自身のブログ内で、低視聴率だったドラマの打ち切り予定を発表するなど、正直過ぎる発言も話題となりました。
田渕久美子 公式ブログ
NHK大河ドラマ「篤姫」の脚本家として一躍有名になった、田渕久美子(たぶち くみこ)さんの公式ブログです。
短大卒業後はプログラマーとして会社勤めをしながら、シナリオ作家協会主催のシナリオ講座を受講していました。
自主制作映画の先駆者であった新藤兼人氏に卒業作品が評価されたのを機に、脚本家としてデビュー。
2019年に還暦を迎えたという田渕さんのブログには、海外を訪れた際の「すっとこ還暦旅行」と題した連続記事が投稿されており、ドラマを見ているような気持ちになります。
また、ご自身が親からの言葉に反発したことなどを引き合いに、親として子どもにどう接すればよいのか、本当に自分らしく生きるにはどうすればよいのかなどが切々と綴られています。
秦建日子 公式ブログ
テレビドラマ「HERO」、「救急病棟24時」などの脚本をはじめ、連続ドラマ化された「アンフェア」の原作者としても有名な、秦建日子(はた たけひこ)さんの公式ブログです。
早稲田大学法学部卒業後は民間企業に就職し、飛び込み営業中に劇作家のつかこうへいさんと出会ったことをきっかけに、戯曲家、演出家、脚本家としての道を歩み出します。
ブログには、2019年11月発刊予定の小説「And so this is Xmas」の告知や、連続ドラマ「カホクの女2」の脚本を書いたことなど、仕事の内容が主に掲載されています。
主宰の「劇団秦組」の戯曲を執筆するなど忙しい日々を過ごしていますが、ときおり手を休めてはブログを書いているそうです。
文章の間合いが素晴らしく、どのように書けば読んでもらえるのかが参考になるブログです。
20代で正社員への就職・転職
脚本家のインスタ
インスタもまた、脚本家自身の個性を多くの人に伝えるのに役立つツールです。
脚本家はどのようなアンテナを持ち、仕事や日常を過ごしているのでしょうか。
インスタで情報を発信する脚本家を3人紹介するので、ぜひフォローして感性磨きに役立てましょう。
大宮 エリー(おおみや えりー)
脚本家、作家、映画監督、演出家、CMディレクターなど、多方面で活躍する大宮エリーさんのインスタです。
東京大学薬学部を卒業後は薬剤師にならずに電通に入社した、という異色の経歴の持ち主で、2006年に独立しました。
NHKのバラエティ番組「サラリーマンNEO」、「1min.ドラマ エル・ポポラッチがゆく!!」、日本テレビのドラマ「おじいさん先生」などの脚本を手がけています。
フォロワー数1.6万越えのインスタでは、手がける仕事の写真のほか、出会った人への感謝が詩のように綴られています。
行動的で愛されキャラのエリーさんらしく、1泊の弾丸パリ旅行の様子や、テレビ出演者たちとの写真も多く投稿されています。
旺季志ずか(おうき しずか)
脚本家、小説家、演出家で、吉本坂46のアイドルでもある、旺季志ずかさんのインスタです。
立教大学卒業後は女優を目指していたものの、あきらめて脚本家に転身しました。
高層ビルガラス清掃から銀座ホステスまで、50種類もの職業経験がある異色の脚本家。
テレビドラマ「ストロベリーナイト」や「特命係長 只野仁」、「佐賀のがばいばあちゃん」などの脚本を手がけ、常にヒットさせることで有名です。
フォロワー数1.5万を超えるインスタを見ると、チームで手がける映画編集の様子や、「BSD通信」で「地球の二極化」について解説するなど、スピリチュアル系に関心が高いこともわかります。
インスタで紹介している2019年10月発売の著書「虹の翼のミライ」は、2032年のポールシフトによる地球の混乱と虹の翼の戦士が活躍する、というファンタジー小説です。
旺季ワールドには、発想力と想像力がフルに活用されていることが伺い知れるインスタです。
坂元 裕二(さかもと ゆうじ)
1991年の大ヒットドラマ「東京ラブストーリー」の脚本家として有名な、坂元裕二さんのインスタです。
高校卒業後はフリーターをしながら脚本を学び、19歳のときに第1回フジテレビヤングシナリオ大賞を受賞して脚本家となりました。
作詞家としての一面も持ち、小室哲哉さんや松たか子さんの作詞も手がけています。
テレビドラマ「anone」の最終回直後(2018年3月)には、インスタグラムでしばらく連続ドラマを休むことを宣言し、話題となりました。
現在、東京藝術大学大学院映像研究科 映画専攻脚本領域で、「坂元裕二ゼミ」を持っています。
フォロワー数2.8万を超えるインスタを見ると、たんに休憩しているわけではないようで、脚本仲間とのトークショーや、朗読劇のリハーサル風景などがアップされていました。
さらに、坂元さんの作品に出演した満島ひかりさんたちと全国をまわる朗読ジャーニー、「詠む読む」にも精力的に取り組んでいます。
「坂元裕二ゼミ」の学生たちが脚本した作品紹介もあるので、ぜひ参考にしてください。
脚本家を目指すなら、人生の1つ1つの経験を大切に捉えるとともに、脚本家を養成するスクールなどに通ってみてはいかがでしょうか。