健康運動実践指導者になるには? 必要な資格は?

健康運動実践指導者になるまでの道のり

資格の取得には「体育系短期大学、2年制の体育専修学校を卒業、もしくは同等の学校を卒業していること。」という要件があるため、こうした体育専門の学校に進学し、その後資格を取得する人が大半です。

健康運動実践指導者の資格を取得すると、フィットネスクラブやアスレチッククラブなどへ就職する人が多くなっています。

運動を通じて、人々の「健康づくり」のお手伝いをすることが健康運動実践指導者の役目であり、子どもたちから高齢者まで幅広い年代の人と接します。

とくに近年では高齢者向けのリハビリのための運動や、介護予防運動のニーズが増えています。

通所リハビリにて健康運動指導に携わったり、公共の体育館でマシンの使い方などの指導を行ったりすることもあります。

さらに、病院や診療所、特別養護老人ホーム、保健所、学校など、さまざまな場所が健康運動実践指導者の活躍の場となります。

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健康運動実践指導者の資格・難易度

資格取得のための道のり

健康運動実践指導者として働くには、まず「公益財団法人 健康・体力づくり事業財団」が認定する健康運動実践指導者の資格を取得することからスタートします。

しかし、資格を取得するための認定試験は、誰でも自由に受けられるわけではありません。

認定試験の受験資格を得る方法は、以下の2通りがあります。

1. 健康運動実践指導者養成校で学ぶ
2. 「健康運動実践指導者養成講習会」を受講する

1.の「健康運動実践指導者養成校」には全国の大学および専修学校があり、2016年2月現在で172校が認定されています。

2.の「健康運動実践指導者養成講習会」は、以下の5つの条件のうちいずれかを満たした人が受けられるものとなっています。

1. 体育系短期大学または体育専修学校(2年制)もしくはこれと同等以上の学校を卒業した人
2. 3年以上運動指導に従事した経験のある人
3. 運動指導に関連する資格(フィットネストレーナー、アスレティックトレーナーなど)を持つ人
4. 保健医療に関する資格(保健師管理栄養士看護師柔道整復師など)を持つ人
5. 学校教育に関する資格(幼稚園教諭、小・中・高等学校教員免許など)を持つ人

まずは、認定試験の受験資格があるかどうかを確認する必要があります。

そして、もし健康運動実践指導者養成校を出ていない場合には、養成講習会の受講資格があるかどうかを確認する必要があります。

参考:公益財団法人 健康・体力づくり事業財団 健康運動実践指導者

認定試験について

健康運動実践指導者養成校の課程を修了すると、認定試験を受けることができ、合格後に登録が可能となります。

「健康運動実践指導者認定試験」では、実技評価試験および筆記試験が実施されます。

・実技評価(指導技能の審査)試験:「陸上運動」と「水中運動」のいずれかを選択します。
・筆記試験:コンピューターを利用した試験です。

健康運動実践指導者認定試験に合格者すると、「健康・体力づくり事業財団」の健康運動実践指導者登録資格が与えられます。

登録の更新

健康運動実践指導者の登録をすることによって、健康運動実践指導者の名称の使用が許可されます。

登録は「5年間有効」となっており、財団が定める所定の講習を受講することで更新することができます。

また、更新には手数料などの費用もかかります。

健康運動実践指導者の難易度・勉強時間

指導実技試験

4~5名を相手に運動指導を実際に行い、指導能力を審査する試験です。

運動指導の種目は「陸上運動」と「水中運動」のいずれかから選択することができ、どちらを選択しても「レジスタンストレーニング」と「有酸素性運動」の2種類の指導を行います。

相手が聞き取りやすいようにハキハキと元気よく指導することや、自ら正しい手本を見せられるか、運動の特徴を説明できるかといったことが合格のポイントです。

筆記試験

運動生理学や医学的な基礎知識についての理解度を図る試験です。

試験は5者択一形式で、パソコンを使って解答します。

医学的な基礎知識や運動の指導方法、運動時のケガや病気の処置などの知識が問われ、多少専門的な内容となっていますが、健康運動実践指導者用テキストをしっかりと読み込んで理解していれば問題ないでしょう。

なお、健康運動実践指導者の養成校のなかには、毎年、健康運動実践指導者の合格率を公表しているところもあるため、気になる人は、チェックしてみるとよいでしょう。

健康運動実践指導者の合格率

健康運動実践指導者の資格試験の合格率は例年70~80%程度となっており、決して難易度が高いわけではありません。

学校などできちんと勉強をして、さらに市販の問題集などで対策をしておけば、合格は難しくないでしょう。

健康運動実践指導者になるための学校の種類

健康運動実践指導者を目指す場合、体育系短期大学又は2年制の体育専修学校に通うケースが多いです。

学費はかかりますが、短大や体育専修学校であれば、筋肉などの体の構造から健康医学、予防医学、スポーツ医学など、さまざまな分野から運動方法を学ぶことができます。

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健康運動実践指導者に向いている人

健康運動実践指導者を目指す人は、運動やスポーツが好きで、身体を動かす仕事がしたいというところから、この仕事のことを知り、興味を持つケースが多いようです。

実際、健康運動実践指導者は、利用者の前で運動の見本を見せるなど身体を動かすことが多いため、運動好きな人には適している仕事だといえます。

健康運動実践指導者に向いている人・適性・必要なスキル

健康運動実践指導者のキャリアプラン・キャリアパス

健康運動指導士は、管理栄養士や栄養士、看護師など、他の職種の専門的な資格を持つ人が、業務の幅を広げたりスキルアップしたりする目的で取得を目指すことも多いです。

病院や介護施設で利用者や患者に対して栄養指導を行うなどの業務に就く人が、別の角度から指導やアドバイスを行えるようになるために、健康運動実践指導者としてのスキルも身につけています。

健康運動実践指導者は、人体のしくみや栄養といった医学的な基礎知識も必要とされるため、幅広い知識を身につけていくと、より活躍の場が広がるでしょう。

健康運動実践指導者は女性でもなれる?

「公益財団法人 健康・体力づくり事業財団」によると、健康運動実践指導者は2020年現在19,763人です。

そのうち、女性は11,314人、男性が8,449人となっており、女性が多く登録されています。

プロのスポーツ選手のように激しい運動をするわけではありませんから、健康づくりに関心があり、身体を動かすことが好きな女性にとっても、働きやすい仕事だといえるでしょう。

また女性の腹囲計測を行う場合など、施設によっては、あえて女性で健康運動実践指導者の有資格者が求められることもあるようです。

運動指導の対象となる人には女性も大勢おり、女性インストラクターや女性スタッフのほうが安心できるという声もあります。

そうした声に応えるためにも、女性の有資格者の需要は安定してあるといえます。