刑務官の1日のスケジュール・生活スタイル
刑務官の業務では24時間体制で交代しながら働くため、夜勤も含まれます。
この記事では、刑務官の1日のスケジュールや生活スタイルを紹介します。
公務員試験対策 通信講座無料資料請求【PR】
刑務官の業務スケジュール
刑務所には「休業」というものがありません。
刑務所で働く刑務官は、24時間365日にわたって交代で勤務し、受刑者の逃走といった不測の事態を未然に防ぎます。
具体的には「昼間勤務」と「昼夜間勤務」という2つのシフトがあるため、夜間に働く日も出てきます。
ここでは、刑務官が日々をどのように過ごしているのか、業務スケジュールを紹介します。
始業
昼間勤務の場合、通常は7時に始業となり、時間厳守で10分前までに到着しておく必要があります。
皆が整列するなかで、まずは必ず所持していなければならない「刑務官手帳」「携帯捕縄」「呼子笛」の3つの携行品のチェックをおこないます。
その後は上官から訓示があり、当日になにかしらの注意事項があればそれについても伝達されます。
当然ながら朝の点呼には必ず間に合うように出勤しなければならず、遅れた場合には罰則があります。
なお、刑務官は交代制で勤務に就いているため、受刑者や施設運営に関する特別な知らせがある場合には、それまで勤務していた刑務官から報告を受けることもあります。
午前中
午前中の業務は、受刑者の部屋の見回りから始まります。
これは「開房点検」と呼ばれ、受刑者がしっかり起床しているかを一つひとつの居室を見てまわります。
開房点検は収容されている受刑者の健康状態のチェックもかねているため、受刑者も正座・整列して点検を受けなければいけません。
開房点検でとくに異常がないと認められれば、受刑者たちは朝食の時間です。
朝食が済んだ後は、受刑者たちを刑務作業の現場まで引き連れていきます。
その後は、刑務作業中の違反行為の防止や、刑務作業をスムーズに進めていくための監督・指導をおこなっていきます。
午後
午前中の刑務作業の後、受刑者たちは一度昼食をはさみ、午後から再び刑務作業に戻ります。
その日が入浴日である場合は受刑者を浴場まで連れていき、時間内にすべての受刑者の入浴が終わるよう、滞りなく入れ替わらせながら入浴させます。
数十分の運動時間がある場合は運動場に連れていき、マラソンや球技など体育活動をおこなわせます。
それ以外にも、面会や散髪の予定がある場合は担当の部屋まで引率し、受刑者の近くで時間管理や会話内容のチェックをおこなうなども、刑務官の大切な仕事です。
1日の工程がすべて終われば受刑者たちを房へと戻し、受刑者が居室に戻ったのかをチェックする「閉房点検」をおこないます。
閉房点検でとくに問題がなければ、刑務官は書類整理などの事務作業に入ります。
勤務時間と休憩
午前中から午後まで、刑務官は基本的に8時間拘束となりますが、合計で2時間程度の休憩があります。
しかし、1回あたりの休憩時間は30分程度となっており、その間に報告作業や食事・トイレなどの私用もすませなければなりません。
夜勤の場合には合計で24時間勤務となりますが、その間に仮眠や休憩の時間はもちろん用意されています。
しかし、施設によっては刑務官の人数が不足している場所もあるため、その場合は休憩を十分に取れなかったり、超過勤務をして受刑者対応をしなければいけないこともあります。
20代で正社員への就職・転職
刑務所で働く刑務官の1日(昼夜間勤務)
刑務官の1日のスケジュールは担当施設によって差がありますが、基本的には日勤の「昼間勤務」と当直にあたる「昼夜間勤務」を交代で繰り返します。
一例として、刑務所で働く刑務官の「昼夜間勤務」の1日をご紹介します。
刑務所で働く刑務官の1日(事務専門)
続いて、庶務や会計などをおこなう「事務専門の部署」で働く刑務官の1日をご紹介します。
こちらは、先ほどご紹介した昼夜間勤務に服する刑務官とは異なり、通常の官庁のように日勤で働くケースが多いです。
事務専門の部署で働く場合、受刑者と直接顔を合わせることは少なくなりますが、所内で何かが起こったときには迅速に対応することが求められます。
刑務官の勤務時間・休日
20代で正社員への就職・転職
「刑務官の業務スケジュール・生活スタイル」まとめ
刑務官が働く刑務所は、24時間365日稼働しています。
そのため、刑務官は交代しながら勤務することで、刑務所でのトラブルなどを起こさないように、あるいは万が一の際には即適切な対応がとれるようにしています。
なお、基本的な1週間の勤務時間・休日は法律できちんと決まっており、夜勤が入る日にも途中で休憩や仮眠を取得することは可能です。