刑務官の官舎はどんなところ?

新人は官舎勤めが一般的

新人の間は刑務官の環境と組織文化に慣れるために、官舎勤めがほとんど義務になっています。

その背景には「緊急時対応のため」という事情があり、各施設で不測の事態が発生したときに官舎にある程度の人数の刑務官がいなければ、迅速な対応は難しいことが考えられます。

官舎の家賃は非常に安く、ただ同然のところもあるそうです。

刑務官になりたての頃は給料も低いため、官舎に住むことで住居費を抑えられるメリットは大きいでしょう。

また、ほとんどの官舎は勤務先施設に隣接する敷地内にあるため、通勤ラッシュの大変さなどとも無縁です。

徒歩数分程度の距離に官舎が建てられている場合も多いため、通勤面でも非常に便利といえます。

こういったメリットの反面、仕事が終わっても職場のすぐ近く、ほとんど施設の中に住んでいるのと同じ状況になるため、「なかなかリラックスができない」という人もいます。

場所によっては、部屋にいても刑務所内での掛け声などが聞こえてくることもあるようです。

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共同部屋に住むことも多い

タイミングが良ければワンルームに1人で住むこともありますが、全国的に独身用の官舎が足りていないこともあり、ファミリータイプの官舎に2〜3人共同で住むことが多いようです。

一緒に住む人は同期の人とは限らず、先輩刑務官と同じ部屋に配置されることもあります。

同居人の性格や自分との相性次第では、常に気を使わなければいけない状況も考えられるでしょう。

刑務官の官舎の状態

刑務官の官舎は、状態はあまり良いものではありません。

住む人の入れ替わりも激しいため、設備の汚損や老朽化が進んでしまっている官舎もあります。

なかには築何十年も経過しており建物全体が老朽化している場合や、隣の部屋の音が聞こえてきたり、部屋の間取りが狭いなどの問題もあるようです。

また、場所によっては管理人の立場の人がいるため、官舎の出入りについても許可や報告が必要になるケースがあり、それをわずらわしいと感じる人もいます。

なお、ペットは原則禁止の官舎がほとんどです。

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所帯持ち用の官舎もある

家族用の官舎も用意されているため、結婚して家族がいる場合には家族と一緒に暮らすことも可能です。

しかし、官舎に住むということは、すぐ近くには刑務所などの受刑者・容疑者を数多く収容している施設があることを意味するため、その環境に納得できない人もいるでしょう。

また、官舎には何世帯もの家族が住んでいるため、家族ぐるみの深く親身になった付き合いができる反面、「常に周りの目がある」「ちょっとしたことで噂になってしまう」「プライバシーが尊重されない」などの問題もあります。

刑務官としての階級や上下関係を反映した派閥ができたり、職場でのややこしい人間関係がプライベートにまで影響を及ぼしてしまうことも少なくありません。

こういった状況から「心が休まる暇がない」と感じてしまい、結婚して家庭を持った刑務官は官舎を出ることを考える人も多いようです。