海事代理士の資格
海事代理士は国家資格
海事代理士になるには、国家試験である海事代理士試験に合格し、海事代理士として登録することが必要です。
海事代理士試験は年に一度実施されており、受験に際して学歴、年齢、性別等による制限はありません。
ただし、海事代理士法第3条に規定する欠格事由に該当する者(未成年者や、刑の執行から2年以内の人など)は、試験に合格しても海事代理士としての登録ができません。
海事代理士試験は、一次試験の筆記試験と二次試験の口述試験の2つで構成されており、一次試験に合格すると二次試験に進めます。
試験内容は過去に出題された問題が多く出ているため、きちんと過去問題を解いて対策していれば合格はさほど難しくないといわれています。
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海事代理士ができること
海事代理士は、海事代理士法という法律に基づく国家資格となっており、地方運輸局に登録をすることで、他人の委託により国土交通省や都道府県等の行政機関に対して海事関係諸法令の規定に基づく申請、届出、登記その他の手続きや、これらの手続きに関する書類の作成を行うことができます。
なお、海事代理士として登録する際には登録免許税がかかりますが、一度登録すれば生涯にわたって海事代理士として仕事をすることができます。
他の士業との関係性
海事代理士は、行政書士、司法書士、社会保険労務士といった他の士業系の資格との関連性が高いものとなっています。
海事代理士のおもな役割は海事に関する申請や届出、船舶登録や登記、船員に関する労働関係の処理などとなっており、まさに上記で挙げた士業系の仕事の海事部分を専門的に担当します。
一部、海事代理士の独占業務とされる部分もありますが、その範囲はわずかなものとなっています。
こうしたことから、海事代理士は「海の行政書士」「海の司法書士」などと呼ばれることもあり、ダブルライセンスで仕事をしている人が多くいるようです。