治験コーディネーターの勤務先・活躍の場

治験コーディネーターのおもな勤務先

治験コーディネーター(CRC)として勤務するためには、医療機関に直接雇用されて院内治験コーディネーターとなるか、治験施設支援機関(SMO)に所属して医療機関に派遣されるパターンが一般的です。

両者の仕事内容はほぼ同じですが、給与待遇や年収、仕事のスタイルに違いがあります。

院内治験コーディネーターは、すでにその病院に看護師臨床検査技師薬剤師などとして勤務している人がそのまま部署異動や担当替えなどによって治験コーディネーターとなるケースが多いようです。

また病院によっては、治験が実施される期間のみ他職種のスタッフがサポートしたり、外部から非常勤としてパートや派遣職員などとして雇用することもあります。

治験コーディネーターの需要は高まっている

「治験を実施する人材に関する現状調査班の報告書」によると、SMO所属の治験コーディネーターは、46.5%が看護師の有資格者、次いで、臨床検査技師、薬剤師の順となっています。

医療系資格を持つ人が、治験コーディネーターとして働くケースが目立ちます。

また、治験コーディネーター一人当たりの年間の担当は17.7症例であり、約3割の治験コーディネーターが業務過多と感じていたとのデータもあります。

今後は、治験コーディネーターのライフスタイルの変化に応じた配置、また業務や労働条件に関して、医療機関の理解と環境改善の努力が必要とされます。

このことが治験コーディネーターのインセンティブを高め、専門職としての質的な保証につながっていくとのまとめもあります。

今後の安定した研究受託を確保し、治験・臨床試験を確かに進めるためには、治験コーディネーターの安定雇用を推進するよう医療機関も努力する必要があるといわれています。

これらの情報より、医薬品業界や国の方針を鑑みると、ますます治験コーディネーターの需要は増すものと考えられます。

広がっていく治験コーディネーターの業務

医薬品の開発業界においては、治験コーディネーターに特定の治験プロジェクトのコーディネートだけではなく、臨床試験全体のコーディネートを期待する声も増えているようです。

実際に、治験コーディネーターの呼称を「臨床研究コーディネーター」とすることにより、臨床試験現場での定着が進むのではないかという意見も出ています。

今後、ますます活躍の場や取り扱える業務の範囲が広がっていくものと思われます。

疾患が多様化している現代で、治験コーディネーターには臨床試験に関する幅広い知識と現場での経験が不可欠です。

治験の実務上必要な規制などの専門知識、業務内容に関してのスキル、などをブラアッシュアップしていくことにより、医療職としての一定の技能・能力を持つ治験コーディネーターを養成していく流れになりつつあります。

治験コーディネーターの活躍の場

上記のように、治験のほとんどが病院などの医療機関で実施されるため、治験コーディネーターが活躍する場はこうした病院、医科大学などの医療施設が多くなります。

しかし、治験コーディネーターが勤務できる場所は医療機関だけではありません。

病院などの医療機関以外の勤務先の代表的なものとしては、製薬企業がそれに当てはまるでしょう。

製薬企業やメーカーでは新薬が開発されますが、こうした医薬品は市場へ流通させる前に、有効性や安全性を確かめるための多くの臨床試験が義務付けられています。

そのため、製薬企業も新薬についてさまざまな角度から十分に調査・審査をする必要があり、その際に製薬企業で働く治験コーディネーターが活躍します。

また、状況によっては担当以外の施設をサポートしたり、ベテランになると複数の施設を同時に担当することもあります。