治験コーディネーターの1日のスケジュール・勤務時間や休日についても解説
治験コーディネーターの業務スケジュール
治験コーディネーター(CRC)の仕事には、治験の準備、被験者である患者さんのケアやフォロー、治験担当医師や他医療スタッフ・医療現場の支援、製薬企業などの治験依頼者への対応など、さまざまな業務が含まれます。
またその内容は、病院に直接雇用される院内治験コーディネーターか、民間企業である治験施設支援機関(SMO)に所属して病院に派遣されて働く治験コーディネーターかによっても異なります。
両者どちらにしても、治験がスムーズに進むよう、しっかりとスケジューリングをしながら滞りなく準備を進めなければなりません。
ここでは、治験実施中および治験実施準備中の治験コーディネーターの1日のスケジュールを紹介します。
治験実施中の治験コーディネーターの1日
治験実施準備中の治験コーディネーターの1日
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治験コーディネーターの勤務時間・休日
治験コーディネーターの勤務時間
勤務先によって異なる
治験コーディネーターは、最近さらに需要が増している職業ですが、一般の人からはどのようなスケジュールで働いているのかがイメージされにくいようです。
治験コーディネーターは、病院や研究施設などの医療機関に直接雇用される「院内治験コーディネーター」と、治験施設支援機関(SMO)に所属して医療機関に派遣される「治験コーディネーター」に大別されます。
それぞれの治験コーディネーターの勤務時間や残業、休日などの労働条件は、所属先によって異なることが多いと考えてよいでしょう。
とくに治験施設支援機関に所属する場合は、勤務条件や福利厚生面がその企業によって異なる部分も大きくあるので、よく調べて検討することが必要です。
基本条件は一般企業と同様
勤務日は一般的に月曜日から金曜日までの平日で、週末および祝日は休日となることがほとんどであるといえます。
勤務時間は一般的なオフィスと同じ9~18時で、繁忙期などの時期にもよりますが、残業や夜勤は少ないことが多いようです。
また、所属先の医療機関や企業の規定によりますが、有給休暇や夏期・年末休暇もしっかりと付与されています。
有給休暇に関しては、治験施設支援機関所属治験コーディネーターよりも院内治験コーディネーターのほうが取得しやすい傾向にあるようです。
フレキシブルな対応が求められることも
勤務時間などは上記のように定時出勤などで定められていることがほとんどですが、治験の性質上、定時時間外にも対応が必要となる場合もあります。
治験に参加する患者さんや担当する医師のスケジュールに合わせて行動しなければならないことも多いため、始業時間よりも前、もしくは後に業務が続くこともあります。
そのため、企業によってはフレックス制を採用している場合も少なくありません。
自身で業務が円滑に進むよう計画をしっかり立てることが前提ですが、社内でコアタイムが設定され、それ以外は定時よりも早く勤務を開始したり、または遅くまで働いてもよいとされる働き方です。
フレックスタイム制では、標準労働時間を1日8時間に規定され、10:00~15:00のコアタイムが設定されているといったパターンが多くみられます。
治験コーディネーターの休日
原則として治験コーディネーターは、週末は休みとなっていますが、土曜日に治験が実施される場合は土曜日にも出勤しなければなりません。
土曜日に出勤したときなどは、平日に代休を取得することで出勤日を調整し、週休2日制としている場合が多いようです。
治験コーディネーターといっても、基本的には一般の企業とほとんど変わりありませんが、傾向として最近は土曜日に治験を実施することが増えているようです。
また休暇に関しても、基本的には一般的な企業の内容と変わりません。
夏季休暇や年末年始休暇、慶弔休暇、育児休暇、産休、有給休暇などはほとんどの会社にて整っていると考えてまちがいありません。
有給休暇については法定通りの日数の企業もあれば、独自の規定によって多く設定している企業もあります。
また、治験コーディネーターは女性が多い職種ということもあり、育児休暇や産休なども制度が整っていることが多くあります。
取得率などを調べると、女性が長く働ける職場かどうかわかりやすいでしょう。
休暇制度自体は法律に基づきどの企業も設定していますが、過去に実際に取得した人の人数や傾向などがわかれば、休暇が取得しやすい環境なのかを確認できます。
制度があっても活用されていなければ働きやすい職場とはいえないかもしれません。
あらかじめ、気になる企業などについては調べてみるとよいでしょう。
治験コーディネーターは忙しい? 激務?
治験施設支援機関での勤務時間は決まっているので、看護師などのように深夜残業が発生することはほとんどないといってよいでしょう。
実際、夜勤や長時間勤務を避けたいという考えから、看護師から治験コーディネーターに転職する人もいるようです。
また所属する治験施設支援機関の方針もありますが、活動する場所は会社と病院になります。
その際、急に患者さんが来院したり、案件を進めたりといったことが発生するため、治験施設支援機関は治験コーディネーターに、比較的動きやすい自宅の近くの地区の病院を担当させることが少なくありません。
案件によって治験コーディネーターの業務は決まっているため、それ以上のことに関わることは基本的にはできません。
治験コーディネーターの業務は患者さんを軸にして組み立てられるため、透析患者さん対象の治験の場合などは夜間対応もありえますが、業務が勤務時間外に行われることもそうそうありません。
したがって、業務の内容としても業務過多になる可能性はそう高くないといえるでしょう。
場合によっては遠方の施設を担当したりすると泊まりの出張があったりといったことが大変であるともいえますが、担当先次第といえるでしょう。
治験コーディネーターの業務の中心は患者さんの対応などで医療機関をあちこち回ること、そしてそれ以外の事務仕事は基本的にデスクワークが主です。
看護師などと比較して、体力勝負といった激務さではないといえるでしょう。