人を守る仕事の種類(14選)
ここでは、人を守る仕事の種類について紹介します。
「人を守る」といっても、体を張ってときに危険な場所にも飛び込んでいく仕事もあれば、医学の専門的な知識を身につけて人の命を守る仕事もあります。
さまざまな仕事の種類を知り、進路選択の参考にしてください。
暮らしの治安や安全を守る仕事
ここでは、私たちが生きている日本という国や、身近な地域の治安と安全を守る仕事を紹介します。
「警察官」は、国の行政機関である「警察庁」、もしくは各都道府県が管理する「都道府県警察」に所属し、国や地域の人々の暮らしを守ります。
事件や事故の捜査をはじめ、交通違反の取り締まり、地域パトロールなど、さまざまな業務に携わる警察官がいます。
続いて「皇宮護衛官」は、警察庁の附属機関である「皇宮警察本部」に所属し、皇室と皇族を警護・警備する仕事です。
常に皇族のすぐ近くで働くため、一般的な警察官とは異なる知識や、品格のある立ち居振る舞いを身につけることが求められます。
「自衛隊」は、日本の平和と安全を守り、外部からの侵略に対して防衛するための組織で活躍します。
平常時は厳しい訓練を重ね、体を鍛え、災害発生などの有事に備えています。
「海上保安官」は、巡視船や航空機を使って日本の海域を監視し、海の治安と安全を守る職業です。
四方を海に囲まれた日本には欠かせない仕事であり、その業務の特性上、「海の警察官」と呼ばれることもあります。
ここまで挙げてきた仕事は公務員として働きますが、ここからは民間の組織で働く仕事を2つ紹介します。
「警備員」は、ガードマンとも呼ばれ、施設内や人の警備・警護を専門的に行う仕事です。
商業施設やイベントなど人が多く集まる場所で不審人物がいないか見回ったり、道路工事現場での交通誘導などを担当したりします。
警備業務にあたる人のなかでも、人の警護活動を専門的に行う人は「ボディーガード」と呼ばれます。
海外の著名人やロイヤルファミリー、企業要人、政府関係者など、重要人物に付くことも多いです。
警察官
警察官とは、国や地域社会の治安を維持し、国民の安全を守る職業です。
国の行政機関である「警察庁」、もしくは各都道府県が管理する「都道府県警察」に所属します。
警察官は日本全国に30万人ほどおり、その多くは都道府県に所属しています。
都道府県の警察組織では、地域安全のためのパトロールや交通違反の取り締まり、事件・事故の捜査活動など、多様な業務に従事します。
公務員として、管轄エリアの人々の暮らしや地域の安全を守るために活躍します。
皇宮護衛官
皇宮護衛官とは、天皇・皇后両陛下や皇族の護衛と、皇居、御所、御用邸などの警衛を行う職業です。
警察庁の附属機関である「皇宮警察本部」に所属する国家公務員の立場で働きます。
皇宮護衛官は、警察官のように一般市民と関わる機会は少なく、あくまでも「皇室を護ること」を使命とするのが特徴です。
日常的な皇室の護衛・警備だけでなく、皇室関連行事の際の警備や、皇族が日本各地もしくは海外を訪問される際の護衛も大事な業務の一部です。
自衛隊
自衛隊は、日本の平和と安全を守り、外部からの侵略に対して防衛する国の組織です。
自衛隊の組織は「陸上自衛隊」「海上自衛隊」「航空自衛隊」の3つに分かれており、このいずれかに所属する人が「自衛官」と呼ばれます。
自衛隊での業務内容は、要人警護や不審船の確保、ミサイル監視、情報収集などさまざまですが、普段は有事に備え、厳しく過酷な訓練を重ねています。
また、大規模災害の発生時には、警察や消防とともに現場に出動して人命救助活動に携わります。
海上保安官
海上保安官は、巡視船や航空機を使って日本の海域を監視し、海の治安と安全を守る職業です。
「海上保安庁」に所属する国家公務員として活躍します。
普段は、おもに海上での犯人捜査や逮捕、船舶交通の規制や海難救助など、海の保安に関する業務に従事します。
「潜水士」として、転覆船に取り残された人の救出や、海で行方不明になった人の捜索などを行う救難業務を行う海上保安官もいます。
警備員
警備員とは、施設内や人の警備・警護を専門的に行う仕事です。
「ガードマン」と呼ばれることもあります。
警備員の多くは民間の警備会社に所属し、商業施設やマンション、ビル、あるいはイベント時の警備や、夜中の道路工事現場での交通誘導などを担当します。
所属先の警備会社によっては、人の警護を行うボディーガード的な仕事や、現金や貴重な美術品の輸送車など特殊な警護業務を専門的に手掛けることもあります。
いずれの場でも、警備・警護対象をしっかりと守ることが、警備員の使命です。
ボディーガード
ボディガードとは、「身辺警護」や「要人警護」などの警備業務に携わる人のことをいいます。
「警備員」とも近い職業ですが、ボディーガードは海外の著名人やロイヤルファミリー、企業要人、政府関係者など、重要人物の身を守るために働くことが多いです。
ボディーガードの多くは民間の警備会社へ就職、もしくは独立して働いています。
ただし、国の組織である警視庁にも、要人のボディーガード役を務める「SP(セキュリティ・ポリス)」が配置されています。
人の命や健康を守る仕事
ここからは、人の命や健康を守るために活躍する仕事の種類を紹介します。
医療や保健などの専門的な知識を生かす職業が中心です。
「医師」は、医療機関で人の病気や怪我の診療・治療をしたり、基礎医学の研究を通して医学の発展に貢献したりする職業です。
また、医師のなかでも、歯をはじめとする口腔内全般を専門にするのが「歯科医師」です。
医師や歯科医師になるには、医学部や歯学部で最低6年間学び、国家試験に合格するなど、専門的な勉強を積み重ねる必要があります。
「看護師」は、医師の診察・治療の補助にあたるとともに、患者さんの心身のケアに携わります。
忙しい医師らのサポート役としても欠かせない、看護のスペシャリストです。
そして、人々が病気になることを未然に防ぐために活躍するのが「保健師」です。
保健師は医療や保健に関する幅広い知識をもって、あらゆる人々に、健康増進や生活改善のための指導・アドバイスを行います。
医師
医師は、医学の専門知識をもって、人の病気や怪我の診療・治療をし、基礎医学の研究を通して医学の発展に貢献する職業です。
医療機関で患者さんを診る「臨床医」は、外科や内科などの専門分野で診察や検査、手術を行ったり、投薬のための処方箋を書いたりします。
また、医学の研究に打ち込んで、新しい病気の解明や治療法の確立などを目指す「研究医」もいます。
どのような医師も、人の命と健康を守るために活躍します。
歯科医師
歯科医師とは、歯をはじめとする口腔内全般の診察・治療を専門とする人のことです。
具体的には、歯科医師は歯牙、顎骨、口腔粘膜、舌の診療を専門とし、その領域に関する専門的な知識・技術を身につけて、人々の口の健康維持のために力を発揮します。
医師とよく似ている医療専門職ですが、歯科医師には「歯科医師」という別の免許が存在します。
看護師
看護師は、医師が行う診察・治療の補助や、病気や怪我をしている患者さんのケアを行う医療職です。
血圧・体温・脈などの測定や注射・点滴・採血など、治療補助的な業務を担当します。
また、ときに患者さんやそのご家族の話を聞いたり、治療についてわかりやすく説明したりもし、不安や苦痛を和らげる役割も担います。
看護のスペシャリストとして、人の心と体の健康を守っていく存在です。
保健師
保健師とは、あらゆる人々が健康に暮らせるように「病気の予防」や「健康増進」のための仕事に従事する専門職です。
病気になってから治療するのではなく、病気にならない体をつくるために、あるいは病気のリスクを事前に知って生活改善をするために、医療や保健に関する幅広い知識をもって人々に指導やアドバイスを行います。
高齢化社会が進むなか、できるだけ長い期間、健康的に暮らすことの大切さがますます訴えられるようになっています。
保健師は、行政機関や学校、企業などのさまざまな場において、人々の健康推進のために働きます。
20代で正社員への就職・転職
緊急事態に出動して人を助ける仕事
人々の暮らしの中には、予期せぬ事故が発生したり、命を脅かすような危険なことも起こったりするものです。
ここからは、そんな緊急事態に活躍し、人を助ける仕事の種類を紹介します。
「消防士」は、おもに各地域の消防署に所属して、消火活動や救急活動などを行って地域の人々の安全を守る職業です。
交通事故の際などの救急活動や、山や河川などで災害に巻き込まれた人たちの救助活動なども行います。
また、消防署で働く人のなかには「救急救命士」もいます。
救急救命士は、出動要請を受けると救急車に乗って即現場に駆けつけ、傷病者を医療機関まで搬送する間に救急救命の処置を行います。
消防士のなかでも、特殊なスキルを持つ精鋭部隊が「レスキュー隊・ハイパーレスキュー隊」です。
これらの部隊は、交通事故・火災・自然災害など、とくに難しい現場に出動し、最前線で救助活動にあたります。
続いて「ライフセーバー」は、海やプールなど水辺の安全を守る仕事です。
人が溺れた際などには救助・救護などを行うとともに、普段から水難事故が起こらないように働きかけていきます。
消防士
消防士は、地方自治体の消防本部や消防署に所属し、消火活動や救急活動などを行って地域の人々の安全を守る職業です。
火災が発生した際には、現場にいち早く駆けつけて火を消します。
その他、交通事故の際などの救急活動や、山や河川などで災害に巻き込まれた人たちの救助活動なども行います。
消防士の仕事では、まさに1秒を争うような緊迫した場面にも多く直面します。
日頃の厳しい訓練を乗り越え、強い心をもって、人の命を守るために仕事をしていきます。
救急救命士
救急救命士とは、救急車に乗って、傷病者を医療機関まで搬送する間に救急救命の処置を行う職業です。
救急救命士の多くは消防署に所属する「消防士」でもありますが、救急救命士の国家資格を取得することで、この仕事に携わることができます。
出動指令が出たら即現場へ駆けつける必要があり、勤務中は気を抜くことができません。
一人でも多くの傷病者の命を守り、無事に医療機関へ搬送できるように全力を尽くします。
この記事のまとめ
ここで紹介したような人を守る仕事に就く人たちは、さまざまな分野や業界で活躍することができます。
なかには特殊なスキルを身につけたり、専門的な勉強をして資格の取得が必要だったりするものもあります。
まずはどのようなかたちで人を守りたいかを考えて、興味のある仕事が見つかったら、なるための方法を詳しく調べてみてください。
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