人の体と心を癒し、リラックスさせる仕事(19選)
みなさんもさまざまな理由から不安や悩みを抱えたり、ストレスを感じたりする経験があるでしょう。
しかし、その分多くの人を元気にできる仕事に就きたいと考える人も増えつつあります。
今回は、さまざまな方法で人の体と心を癒やし、リラックスさせる仕事を紹介します。
ヒーリングやリラクゼーションに関わる仕事
まずは、民間療法によって心身にアプローチし、不安や緊張、悩みを取り除く仕事を紹介します。
「セラピスト」は、薬草や手技、心理療法、精神療法などの技法により、不調を抱える人の心身を癒す仕事です。
セラピーでは体と心の両方にアプローチしていきながら、主に内面から心身の調子を整えることを目的としています。
セラピストのなかでも、アロマを専門にする人は「アロマセラピスト」と呼ばれます。
アロマは天然の植物から抽出したエッセンシャルオイルで、香りによるヒーリング効果で心身をリラックスさせたり、ストレス解消やさまざまな身体の不調を改善に導きます。
また、民間の反射療法を施術し、癒しを与えながら内臓の自然治癒力や血行、新陳代謝を活発にするのが「リフレクソロジスト」です。
リフレクソロジーはアメリカ発祥ですが、日本では手技の違いから英国式と台湾式という2種類の流派のリフレクソロジーが普及しています。
「音楽療法士」は、音楽が持つ力を利用して、心身に障害を持っていたり、悩みを抱える人などのリハビリテーションをする仕事です。
音楽療法はまだ臨床研究が少なく公的な資格はありませんが、海外での活用事例が増えてきており、日本でも医療・福祉領域を中心に広がりをみせつつあります。
「フラワーコーディネーター」は、パーティー会場やホテルなど、特別な空間・シーンにふさわしい花を選び、花に関する商品をつくる仕事です。
花の知識を生かして、人の心や体をリラックスさせるフラワー療法士・フラワーセラピストとして活躍する人もいます。
「アニマルセラピスト」は、セラピストのなかでも、動物を使ったセラピーを実践し、人々の精神や身体の状態を向上させていく人のことで「動物セラピスト」とも呼ばれます。
動物との交流を通じて、生活の質を向上させたり、感情を整えたり、コミュニケーションをスムーズにとれるようになることを目指すのが仕事です。
「森林インストラクター」は、森林で活動する人に森林での安全な過ごし方や楽しみ方を指導する仕事です。
森に触れることで、人々の心身の健康維持・増進、病気を予防していくためのセラピーを行う森林セラピストもいます。
セラピスト
セラピストは、心身のストレスや不調を抱える人に対してさまざまな技法で癒しを与え、症状の軽減、改善を図る仕事です。
施術方法は薬草や手技、心理療法、精神療法などの民間療法で、個々のセラピストによって得意分野や専門分野が異なります。
医療ではないため治療行為はできませんが、セラピーの過程でお客さまの抱えるストレスが軽減したり、悩みや不安が解消されたりして、より良い状態へと導ける可能性があります。
海外では医療の代替治療として認知されていますが、日本ではまだ認知度は低く、これからの活躍が期待される職業です。
アロマセラピスト
アロマセラピストは、セラピストのなかでも、アロマを専門に扱うセラピーを実践する人のことをいいます。
アロマは天然の植物から抽出したエッセンシャルオイルで、香りによるヒーリング効果で心と身体をリラックスさせたり、ストレス解消やさまざまな身体の不調を改善に導きます。
アロマは日本でも人気があり、アロマを扱うリラクゼーションサロンのほか、美容サロンやアロマ専門ショップなど、さまざまな場所で活躍することができます。
近年では美容や健康分野のみならず、リラクゼーション、スポーツ、予防医学、介護、医療現場などでアロマテラピーが活用されています。
リフレクソロジスト
リフレクソロジストは、リフレクソロジーという民間の反射療法の施術をし、心身の状態を整えたり向上させたりする仕事です。
リフレクソロジーは19世紀にアメリカで発祥した民間療法です。
足の裏や手の平のチャート(反射区)というツボのような部分を刺激することにより、連動して内臓の自然治癒力や血行、新陳代謝が活発になるといわれています。
日本では手技の違いから、英国式と台湾式という2種類の流派のリフレクソロジーが普及しています。
施術の際にはお客さまが心からリラックスできる空間や時間を提供し、心身ともに元気になってもらうことを目指します。
リフレクソロジストの仕事紹介ページ
音楽療法士
音楽療法士とは、音楽を利用したプログラムを作成し、利用者をケアする仕事です。
音楽療法は、幼児から高齢者まで心身に障害を持っている方の運動機能の回復、社会性、認知力を向上させるなどの効果があります。
直接的に病気やケガを治すことはできませんが、心が安らぐことで体も元気になったり、リハビリテーションの効果が高まったりすることが期待され、利用者の状態をより良い方向へと導くことを目指します。
また、認知症や自閉症、精神障害を持った人だけではなく、ケガなどで体を動かすことが難しい人のリハビリテーションの一環として利用されることもあります。
フラワーコーディネーター
フラワーコーディネーターは、結婚式などのパーティー・講演会や祝賀会の壇上・お店の開店記念やお葬式・オフィスビルなどを美しい花で彩り、空間の演出をする花のスペシャリストです。
こうした花の知識を生かして「フラワーセラピー」を行う人もいます。
花を暮らしの中に取り入れたり、花を生けたりしながら、リラックス効果や癒やしを引き出す民間療法で、アロマサロンや美容の世界でも需要が高まってきています。
花の知識だけでなく、色彩効果や、アロマ、フラワーアレンジ、臨床心理学などさまざまな知識が求められる仕事です。
アニマルセラピスト
アニマルセラピストは、動物を使ったセラピーを行い、人々の精神や身体の状態を向上させる仕事で、「動物セラピスト」と呼ばれることもあります。
アニマルセラピストが用いる動物は「セラピードッグ」といわれる犬が中心ですが、猫やウサギ、馬、鳥、イルカなどを用いる場合もあります。
こうした動物は人間にとって癒しを与える存在とされており、免疫力の向上やうつ症状の改善にも効果があるといわれています。
アニマルセラピーは、子どもから高齢者まで、精神障害を抱える人のメンタルケアや子どもの情操教育など、さまざまな方面で活躍が期待されています。
森林インストラクター
森林インストラクターは、森林での安全な楽しみ方や過ごし方、森の仕組みなどを教え、野外活動の指導・アドバイスを行ういわば「森の案内人」です。
森林や自然に関する知識を持つことから「森林セラピスト」として活躍する人もいます。
森林セラピーとは、森林浴の癒し効果を科学的に解明し、心と身体の健康づくりに生かすことを目的として生まれたものです。
こうした森林浴効果が上がるような散策や運動を現地でガイドすることに加え、健康・心理についての専門的な知識とコミュニケーション能力をもちいて、森林セラピーの実践を指導するのが森林セラピストです。
心の問題を抱える人の相談にのり、助言や援助をする仕事
よく、体と心は密接に関連しているといわれますが、ストレスや悩みが軽くなることで、自然と体の状態も良くなる場合があります。
ここから紹介するのは、専門家として心の問題を抱える人の相談にのり、助言や援助をする仕事です。
「公認心理師」は、心理学に関する専門的知識や技術をもって、心の問題を抱える人に対して相談や助言、指導その他の援助などを行う仕事です。
日本で初めての心理系国家資格であり、不安や悩みなどを抱える人の心が健康に向かうよう、カウンセリングを行いながら適切な支援をします。
また、「臨床心理士」も公認心理師と同様、心理学の専門家として人が抱える心の問題を解決に導く仕事です。
臨床心理士は国家資格ではありませんが、なるためには大学や大学院で心理学を専門に学ぶ必要があり、公認心理師と同じように多方面で活躍することができます。
「介護福祉士」は、高齢者や身体、精神に障害のある人が日常生活をできるように介護する仕事です。
身体介助を行うだけでなく、介護を受ける人やその家族などの生活・身体・介護に関しての相談にのったり、助言をしたりします。
「看護師(緩和ケア)」は病気や怪我を抱えている患者さんの診察・治療の補助や、患者さんの医療的・精神的なケアを行う仕事です。
とくに緩和ケアでは、生命を脅かす病気やケガに直面している患者さん本人と、その家族の精神的なケアをする大事な役割があります。
「養護教諭」は、学校の保健室で、ケガや病気の応急処置や児童生徒の保健の管理をする先生のことです。
学校生活や進路、家庭での悩み、心に関する相談も増えてきており、児童生徒のカウンセラー的な役割も担います。
「スクールカウンセラー」は、心理学の専門家として、カウンセリング等を通じて学校に通う年齢の子どもの心をケアする仕事です。
学校内でのいじめはもちろん、親には相談できないこと、心の病とまではいかないちょっとした悩み事や家庭事情などについても相談を受け、解決に導いていきます。
公認心理師
公認心理師は、心理学に関する専門的知識や技術をもって、心の問題を抱える人に対して相談や助言、指導その他の援助などを行う仕事です。
数ある心理系の資格のうち唯一の国家資格であり、なるためには大学や大学院で心理学の専門科目を学び、国家試験に合格する必要があります。
公認心理師は、医療・教育・産業・福祉・司法といった多様な領域での活躍が期待されており、幅広い世代の人の心の問題にアプローチします。
心理学の専門家として、人が抱える悩みや不安に対応しながら、その人がより良い状態になっていくことを目指します。
臨床心理士
臨床心理士は、心の問題を抱えた人に対してカウンセリングや心理療法を行い、問題を解決へと導く仕事です。
公認心理師と似たような役割を持つ仕事ですが、臨床心理士は国家資格ではありません。
ただし、なるためには大学や大学院で心理学を専門に学び、「日本臨床心理士資格認定協会」が実施する資格試験に合格して、認定を受ける必要があります。
悩みを抱える人の話を理解・共感しながら、その人自身が考えを整理し、自分で問題を解決していけるための手助けを行うのが、臨床心理士の役割です。
介護福祉士
日常生活が困難な高齢者や身体・精神に障害のある人などに対して、食事や入浴、排泄などの身体介護を行う仕事です。
介護するだけでなく、周囲で介護をする家族などの人に対して、どのように介護をしていけばよいかという相談に乗ったり、アドバイスをしたりする役割も担っています。
また、介護を受ける利用者はどうしても社会的に孤立しがちなため、家族や近隣の人たちとの良い対人関係が築けるようにサポートしていきます。
利用者とより良いコミュニケーションを築き、信頼関係を構築していくことによって、性格やこだわり・好みなどを踏まえたケアを行います。
看護師(緩和ケア)
緩和ケアとは、生命を脅かすがんのような疾患を抱える患者に対し、痛みや不快な症状を和らげるために必要なケアを行うことで「ターミナルケア」「終末期ケア」とも呼ばれます。
緩和ケアでは、身体的苦痛のほか、精神的苦痛、社会的苦痛、スピリチュアルな苦痛とい
う4つの苦痛を定義しています。
看護師は、こうしたさまざまな苦痛を和らげるために、医師と協力しながら適切な対処をしていきます。
かつては緩和ケア病棟やホスピスで行われるものでしたが、近年ではすべての医療者によって提供されるようになってきており、緩和ケアに関わる看護師も増えてきています。
養護教諭
養護教諭は、保健室に待機し、病気やケガをした児童・生徒たちの応急処置にあたる仕事です。
そのほか、健康診断の準備や健康教育など、学校全体の保健に関わる業務に広く携わります。
また「保健室登校」の子どもなど、さまざまな事情を抱える児童生徒たちの気持ちに寄り添い、彼らが学校生活を楽しめるように支援することも、養護教諭の大切な役割のひとつです。
多くの学校において、養護教諭は1人だけの配置となっており、専門的な立場からすべての児童や生徒の保健、環境衛生の実態を的確に把握しなければなりません。
スクールカウンセラー
スクールカウンセラーは、学校に通う年齢の子どもたちの心のケアを行う専門家です。
一人ひとりの状況や悩みを把握したうえで、教師や保護者など、多くの関係者と連携しながら話を聞き、解決のためのアドバイスをしたり、ときには心のケアに向けて本格的な治療を促したりします。
児童生徒のカウンセリングをおこなうことはもちろん、教職員、保護者の相談に応じることも業務とされています。
学校内の問題以外にも、家庭や職場環境に対する相談を受け付けることになるため、スクールカウンセラーはあくまでも中立な立場から助言をすることが求められます。
20代で正社員への就職・転職
体の状態を改善させ、健康づくりのサポートをする仕事
さまざまな施術を受け体が良い状態になっていくうちに、不安や悩みが取り除かれたり、心が癒されたりして、心身共に健康になることも多くあります。
ここでは、おもに体にアプローチしていく施術によって、たくさんの人を元気にする仕事を紹介します。
「あん摩マッサージ指圧師」は、身体をなでたり押したり揉んだりすることによって、血行の流れをよくし、こりや痛みを和らげる仕事です。
基本的に器具は用いず、自然治癒力や免疫力を高めることを目的とした施術をします。
「鍼灸師」は、全身のツボに刺激を与える「はり」と熱を与える「きゅう」の施術によって、肩こりや腰痛をはじめ、体のさまざまな症状を改善へと導く仕事です。
「はり師」「きゅう師」の両方の国家資格を持つ人が鍼灸師と呼ばれます。
「柔道整復師」は、柔術を起源とする治療法を用い、打撲・捻挫・骨折・脱臼などを治すための施術をする仕事です。
人間の持つ自然治癒力を発揮させるという東洋医学の考え方に基づき、投薬や手術は行わず、湿布や包帯、テーピングのみで施術をします。
ここまでは国家資格が必要となる仕事ですが、民間資格のみで働ける仕事もあります。
たとえば「整体師」は、手技によって筋肉バランスや骨格を調整し、人の自然治癒力を高め、肩こりなどの症状を和らげる仕事です。
整体師になるために特別な資格は必要ありませんが、患者さんの体に直接触れるため、確かな知識と技術が必要になります。
整体師と似た仕事に「カイロプラクター」があります。
これは、1895年にアメリカで発祥した「カイロプラクティック」という、代替医療の手技療法を施術する人のことをいい、日本でも徐々に普及してきました。
そして、スポーツ選手を身体面からサポートする「スポーツトレーナー」も、人の体を良い状態へと導く仕事です。
おもにトレーニング指導やコンディショニングなどを行い、スポーツをする人が最高のパフォーマンスを発揮できるようサポートします。
あん摩マッサージ指圧師
あん摩マッサージ指圧師は、身体をなでたり押したり揉んだりすることによって、血行の流れをよくし、こりや痛みを和らげる仕事です。
あん摩マッサージは東洋医学に基づく施術であり、基本的には器具は用いず、自然治癒力や免疫力を高めることを目的とした治療を行います。
この仕事に就くには、あん摩マッサージ指圧師の養成課程がある学校で3年以上学び、国家試験に合格して国家資格を取得する必要があります。
独立した判断で人にマッサージを行えるのは、医師と、あん摩マッサージ指圧師のみとされています。
鍼灸師
鍼灸師は、体にあるツボに鍼(はり)や灸(きゅう)を用いた刺激を与えることで、さまざまな疾病の治療や健康増進を促す仕事です。
針を使う技術者は「針師(はりし)」、お灸を使う技術者は「灸師(きゅうし)」とそれぞれ呼ばれますが、両方の国家資格を持つ人が多く、そのような人が「鍼灸師」と呼ばれます。
針や灸の治療は副作用の心配がほとんどないため、子どもからお年寄りまで幅広い世代の人に親しまれています。
なお、鍼灸師に加えてあん摩マッサージ指圧師の国家資格まで併せ持っている人は、「鍼灸マッサージ師」または「三療師」と呼ばれます。
柔道整復師
柔道整復師は、柔術を起源とする治療法を用い、打撲・捻挫・骨折・脱臼などの施術をする仕事です。
東洋医学の考え方に基づき、自然治癒力を高めることを目的とし、投薬や手術は行わずに湿布や包帯、テーピングのみで施術をします。
柔道整復師になるためには、柔道整復師の養成課程がある学校で3年間以上学び、国家試験に合格することが必要です。
接骨院や整骨院のほか、病院などの医療施設、福祉・介護施設、さらにはスポーツや美容業界など、幅広い場所で活躍することができる仕事です。
整体師
整体師は、筋肉バランスや骨格を調整するための手技により、肩こりや腰痛といった症状の回復を促す仕事です。
日々の生活習慣や癖によって出た骨盤の歪みや筋肉の硬さなどを取り除きながら、人間が本来持っている自然治癒力を高め、体の不調を改善へと導いていきます。
医師のように直接幹部を治療したり、薬を処方したりすることはできませんが、病院では治療が難しいとされる肩こりや腰痛などの症状を緩和させることができます。
整体師として働くうえで資格は必ずしも必要ありませんが、患者さんの体に直接触れて施術をするため、整体に関連する正しい知識と技術の習得は不可欠です。
カイロプラクター
カイロプラクターは、1895年にアメリカで発祥したカイロプラクティック」という、代替医療の手技療法によって施術をする仕事です。
人間がもともと備えている自然治癒力を高めながら、人体の筋骨格系の障害を改善させたり、予防したりすることを目指します。
カイロプラクターは、日本においては特別な資格がなくてもなることができます。
ただし、人の健康に影響を及ぼす役割を担うことや、手技のほかに特殊なベッドや器具を用いた施術を行うこともあるため、人体の構造や機能についての専門的な知識を身につける必要があります。
カイロプラクターの仕事紹介ページ
スポーツトレーナー
スポーツトレーナーは、スポーツをする人がコンディションを保ち、最高のパフォーマンスを発揮できるようにサポートする仕事です。
具体的な仕事内容は、普段のトレーニング指導、ケガや故障の予防と応急措置、選手のコンディションに合わせたリハビリなどの調整などです。
またケガや故障をして落ち込んだ時のケアはもちろん、競技に取り組む姿勢やモチベーションの維持といったメンタル面の指導も欠かせない仕事です。
普段からスポーツ選手の体づくりに深く携わり、常により良いパフォーマンスでスポーツができるように手助けします。
この記事のまとめ
人の体と心を癒す仕事のなかには、心理カウンセリングなどを通じて相手の話を聞きながらじっくりと心を癒やしていく仕事もあれば、直接マッサージや施術を行って体にアプローチしていく仕事もあります。
これらは専門的な知識・技術が求められる場合が多いため、働くまでの道のりや必要な資格などもよく調べながら、自分に合う仕事を見つけていくとよいでしょう。
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