教育関係の仕事の種類(12選) 資格なしでできるものは?
「子どもは好きだけど、教員免許がないから教育の仕事は無理」と諦めている人もいるかもしれません。
しかし、世の中には、資格がなくても就くことができる教育関係の仕事がたくさんあります。
習い事の先生であるピアノ講師やスポーツインストラクター。
こうした仕事には、「生徒と一緒に成長する喜び」を感じられる場面がたくさんあります。
ここでは、資格がなくてもできる教育関係の仕事をひとつずつ見ていきましょう。
学校の経営や運営を支える仕事
学校で働く職員というと、真っ先に思い浮かべるのは教師でしょう。
しかし、教師以外にも、学校の経営や運営を支えるために働くさまざまな職種の人がいます。
たとえば、事務室で備品の調達や書類の発行などの事務作業を行っているのが「学校事務」の職員です。
各学校に勤務し、学生や教職員が安心して過ごせるよう裏方としてサポートしています。
大学の場合は「大学職員」という形で雇用されており、さまざまな部署に異動することもあります。
さまざまな種類の言語を教える語学学校で働く「語学学校職員」も、生徒への指導や学校運営に関する幅広い業務に携わります。
語学学校職員は特別な資格は不要ですが、仕事で英語を使う機会が多いので、最低限の語学力はあったほうがよいでしょう。
この他にも、学校や家庭に対し、教育に関する指導や助言を行う「教育コンサルタント」という仕事があります。
どの仕事も、特別な免許は資格がなくても働くことができるのが特徴です。
ただし、教育現場に関わるという責任の大きさをよく理解し、生徒の未来のために正義感や倫理観を持って仕事をすることが大切です。
学校事務とは、小学校、中学校、高校、短大、大学、専門学校など、さまざまな種類の学校に勤務し、事務や管理業務を担う仕事です。 職員の給与計算、各種証明書の発行、施設管理、備品調達、福利厚生、奨学金手続きなど、その業務内容は多岐にわたります。 裏方的な業務が多く、縁の下の力持ちとしての役割を果たしますが、学校事務が教職員と連携を図りながら動くことで、スムーズで効率的な学校運営が実現します。 教育現場を支え、その発展に貢献していきたいという熱意ある人には向いている仕事です。 大学職員とは、国公立大学や私立大学の職員として働く人のことをいいます。 大きく分けると「事務系職員」と「技術系職員」がおり、前者は庶務、会計、人事、広報などの事務的な業務を担当し、後者は学内施設の工事や維持管理、実験装置の開発などに従事します。 特別な資格は求められませんが、一般的な事務のスキルや、語学力、簿記の知識などを持っていると優遇されることがあります。 日本の教育現場を支えるというやりがいの大きさや、ワークライフバランスを重視した働き方をしやすいなど労働環境が魅力となり、人気の職業となっています。 語学学校教員とは、語学を教える学校に勤務し、教員として指導を行ったり学校運営に関わる幅広い業務に携わる人のことをいいます。 語学学校が指導する外国語は、英語、中国語、韓国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語など多岐にわたり、また、外国人向けに日本語を指導する場合もあります。 語学学校で働く教員はそれぞれ得意な言語を持ち、その言語を専門とした指導計画を立てたり、テストの採点、個人面談などの業務を担当します。 また、学校が円滑に運営できるよう、企画や予算管理といった裏方的な業務まで担当することもあります。 教育コンサルタントは、学校や学習塾などの教育機関、あるいは子育て中の家庭に対するコンサルタントを行う仕事です。 「教育コンサルタント」には明確な規定がなく、ひとくちに教育コンサルタントといっても、仕事内容は大きく変わってくるため、注意が必要です。 学校などの教育機関に対してコンサルタントを行う場合は、学校の経営全体に関わること、広報やブランディングなど生徒を集めること、学習内容やカリキュラムに関わることなどの観点から指導を行います。 一方で、個人に対してコンサルタントを行う場合、学習計画をたててその進捗を管理したり、児童生徒や保護者のメンタル面を支えたりする仕事も担います。学校事務
大学職員
語学学校職員
教育コンサルタント
学校以外で学習のサポートをする仕事
近年、多くの子どもたちが、学校だけではなく塾に通ったり家庭教師をつけたりして勉強をしています。
とくに小学校や中学校の受験が当たり前となっている都心部では、低年齢のうちから学習のサポートを受けることが決して珍しくありません。
このような子どもたちに対して、学校以外の場所で勉強を教える仕事もあります。
代表的なのは、「塾講師」です。
自宅で近所の子どもたちを教える小規模な学習塾もあれば、全国展開している大手の学習塾もあります。
高校生や大学生の場合は、予備校に通って「予備校講師」から勉強を教わることもあります。
自分のペースに合わせて勉強したいという人に最適なのは「家庭教師」でしょう。
その名の通り、自宅に教師が来てくれるので、通塾のための交通費や時間もかかりません。
塾講師も予備校講師も家庭教師も、学校の教師とは違って特別な資格がなくても働くことができます。
しかし、だからといって誰もがなれるわけではなく、ある程度の学歴と人にものを教えるスキルが必須であることは間違いないでしょう。
家庭教師の場合は自宅を訪問するということもあり、家族から信頼されるためのマナーやコミュニケーション能力も求められます。
塾講師の仕事は、受験対策や学力向上のための指導を行うとともに、教材研究や保護者面談などを行うことです。 中学受験、高校受験、大学受験を目指す生徒が多いですが、最近では私立や国立の小学校を目指す子どもも多く通っています。 さらに都心では、名門といわれる幼稚園のお受験をするための幼児専門の塾もあります。 実力主義の世界で、優秀な塾講師は、さまざまな塾から引く手あまたとなります。 塾講師とよく似ている仕事として、予備校の講師の仕事もあります。 予備校講師の場合、高校や大学受験だけではなく、各種資格の取得や試験合格を目指すための授業を行うことがあります。 とくに公務員試験や司法試験といった難関試験では、社会人も含めたくさんの人が合格を目指して予備校に通っています。 大手予備校の場合、全国の教室に向けてオンラインで授業を行うこともあります。 家庭教師は、生徒の家を訪問して国語、英語、数学などの勉強を教える仕事です。 生徒は小学生から高校生までが対象になることが多く、指導目的は学校の予習復習やテストのフォロー、受験対策まで、生徒と保護者の要望によってさまざまです。 塾や予備校にて集団指導するのとは異なり、個々の生徒に応じた指導がしやすいことが特徴です。 一人ひとりの生徒の個性や得意・不得意を見極めて、確実に成果を出していくことが求められます。 給料は時給制が多いですが、実力や経験によって変動する傾向があります。塾講師
予備校講師
家庭教師
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子どもの習い事に関わる仕事
教育関係の仕事というと「学校」や「勉強」というイメージが強いかもしれませんが、「習い事」も大切な教育の一環です。
音楽やバレエ、スポーツなど、学校の授業だけでは経験できない専門性の高い習い事をすることで、子どもの特技や趣味を広げることができます。
世間では少子化が進む一方で子どもの習い事は多様化しており、習い事の講師やコーチとして活躍する人も増えてきています。
たとえば、子どもに人気の習い事のひとつであるピアノを教えるのは「ピアノ講師」です。
大手の音楽教室に勤務する人もいれば、自宅で教室を開いて近所の子どもたちに教える人もいます。
また、最近では体育の家庭教師をつけたり、「スポーツインストラクター」に指導を受けたりする家庭も増えてきています。
大手のスポーツジムでは子ども用のコースがあり、夏休み期間中はスイミングや体操、跳び箱などの集中講座が開かれることもあります。
もうひとつ、習い事をする家庭に人気があるのはパソコンの教室です。
これからの時代にIT関係の知識やスキルは必須ということで、小学生のうちからプログラミングを教える教室も増えてきています。
「パソコンインストラクター」も教育関係に携わることができる仕事といえるでしょう。
ピアノ講師は、ピアノ教室や自宅でピアノ演奏を教える仕事です。 生徒の年齢やレベル、目的に合わせて指導をする必要があり、1対1で教えることもあれば、複数の生徒を同時に見ることもあります。 大手の音楽教室に勤務する人と個人で働いている人がいますが、いずれの場合もピアノの演奏技術や指導力が求められます。 特定の資格は必要ありませんが、実力や人間性が生徒数に大きく影響するため、厳しい実力主義の世界です。 スポーツインストラクターは、スポーツジムやフィットネスクラブなどにおいて、スポーツの指導をする職業です。 水泳、ヨガ、エアロビックス、ダンスなどの運動指導をしたり、ケガなどのトラブルが起きないように安全指導を行います。 最近は、スポーツジムやフィットネスクラブに、子どもの習い事としての「体操コース」や「スイミングコース」などが増えてきています。 スポーツインストラクターの活躍の場もますます広がってきているのです。 パソコンインストラクターは、パソコンの操作方法および各種ソフトウェアの使い方を指導する仕事です。 民間のパソコンスクールや大学、専門学校などに勤めて働いています。 パソコンを利用する人が増えていると同時に、ソフトやプログラムの複雑化が進んでいる今、パソコンインストラクターの需要は高まっているといわれます。 最近では子どもをターゲットにした講座やレッスンも続々と誕生しています。ピアノ講師
スポーツインストラクター
パソコンインストラクター
その他
その他にも、特別な資格を持たずに教育関連の仕事をしている人たちはいます。
たとえば、共働きの家庭が増えたことで「ベビーシッター」の需要が高まっていることはご存じでしょうか。
この際に、ただ預かるだけではなく、その時間に子どもに何かレッスンを受けさせてほしいと願う親も多いのです。
こうした事情から「英会話」「ピアノ」「リトミック」などが教えられるベビーシッターは非常に人気があります。
また、最近では子どもたちの間で「教育系ユーチューバー」が人気を集めています。
元教師や現役の塾講師、高学歴の芸人などが開設しているチャンネルであることが多く、授業をしたり勉強のコツを教えたりする動画を配信します。
動画の再生数が多くなれば、収益を上げることが可能です。
まさに、この時代ならではの教育関係の仕事ともいえるでしょう。
ベビーシッターとは、お客さまから依頼を受けて、個人宅や託児所などの保育施設で子どものお世話をする人のことです。 対象となる子どもは、生後6ヵ月から12歳くらいまでが一般的で、保護者の要望に合わせて子どもを一時的に預かります。 ベビーシッターには法的な資格が存在せず、特別な学歴も求められない場合がほとんどです。 最近では、音楽や英語などの教育に関する専門知識があるベビーシッターが家庭教師を兼務するケースが増えてきています。 ユーチューバーとは一般的に、「YouTube(ユーチューブ)」にさまざまな動画をアップロードし、その広告収入によって生活している人のことをいいます。 YouTubeの「パートナープログラム」に参加して動画を投稿すると、視聴数に応じた「広告費」が手元に入るしくみになっています。 ユーチューバーはオリジナルの動画を次々に撮影・編集し、多くの視聴者を集めることによって収益を上げています。 最近では教育系のユーチューバーがたくさん活躍しており、わかりやすい授業動画や勉強方法のコツなどを教えることで人気を集めています。ベビーシッター
ユーチューバー
この記事のまとめ
教育関連の仕事のなかには、資格がなくても働くことができる仕事がたくさんあります。
学校の事務職員や塾講師、習い事の先生など、どれもやりがいのある仕事です。
子どもが好きな人や、教育の現場を支えたい人、物事を教えるのが得意な人は、こうした仕事が向いているのではないでしょうか。
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