調香師のつらいこと・大変なこと・苦労

調香師のつらいこと・大変なこと

無から香りを作り出す苦労

新たな香りを開発する調香師は、何もない状態から知識や経験、センスなどの全てを総動員して新しい香りを作り出します。

この作業は当然簡単にできるものではなく、思い通りにいかないのは当たり前です。

さらに苦労して完成させてもクライアントから許可が出なかったり、思うような評価がされなかったりするなどで、また始めからやり直しなどということも頻繁に起こります。

しかし、研究者として最良の結果を追い求めることは大きな喜びでもあります。

新しい香りを作り出す苦労は、背中合わせにやりがいを感じる部分でもあります。

毎日が勉強の日々

調香師の扱う香料は数千種類にも上ります。

さらに組み合わせたものも含めると正確な数を表すこと不可能なほどの数になります。

時代に応じて香料にも流行があり、香料の種類も日々増えていくため、すべてを把握し、特性を理解することは非常に困難です。

毎日勉強をし、経験を積み重ねていかなくてはこの仕事は成り立ちません。

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調香師の悩み

体調の管理を徹底すること

調香師が頼るものは自らの嗅覚しかありません。

嗅覚は体調に大きく影響されるため、調香師は毎日の体調管理には万全を期す必要があります。

たとえ軽い風邪であっても命とりなのです。

また、寝不足や疲労なども嗅覚を鈍らせる要因になりえるため、調香師は規則正しい生活を送り、常に体調を万全にする努力をすることが望まれます。

とくに女性の調香師の場合、ホルモンバランスの変化が大きく嗅覚に影響してしまうため、自身のコンディションを考えながら作業をしていかなければならないという苦労もあります。

正解やゴールのない仕事

人よりも冴えわたる嗅覚、膨大な数ある香料に関する深い知識と理解、そして類まれなるセンスを持ってしても調香の世界は奥深く、ゴールの見えないものです。

新しい香りを作り出すには、どれだけ香料の知識があり予測していたとしても、実際に試してみなければ分からない部分が多くあります。

そのため調香師は常に試行錯誤を繰り返すことが要求され、ときには一つの香りを調香するために何日もかかります。

正解やゴールのない仕事であるだけに、一つのことを深く突き詰めていける研究者肌の人でなければ、この仕事を続けるのは難しいでしょう。

調香師を辞める理由で多いものは?

研究職であること、さらに知識や経験が必要な専門的な仕事であることから、調香師を辞めるという人は少ないようです。

身体的な理由で仕事を続けるのが難しい場合を除き、調香師の仕事は安定して働くことができ、研究の環境も整っているところが多いことからこの仕事に不満を持って辞める人はあまり多くないと考えられます。

ただし、調香の仕事をする上で別な分野に興味が出たり、さらに専門的に研究がしたいと考えたりする場合、他の企業や大学などの研究機関にうつる人もいるようです。