独立してフリーランスの個人バイヤーになるには
フリーランスのバイヤーの働き方・仕事内容
個人バイヤー
最近はネットの普及に伴い、国内はもちろん世界中のものが自宅にいるだけで購入できます。
このネット環境が追い風となり、企業に属さず個人バイヤーとしてフリーランスで働く人が増加しています。
たとえば、人気が高いファッションバイヤーは、国内、海外から仕入れたファッションアイテムをネットで販売します。
自分の通販サイトを立ち上げ、コーディネート例を載せ、サイト自体におしゃれな印象を持たせる工夫をして、商品入荷と同時にsold outになる人気サイトもあります。
自分が仕入れたものがそのまま売上になり、自分のセンスが評価されたと実感しやすいところにやりがいを感じる人が多いようです。
働き方は人により、副業程度で働いている人もいれば、海外を飛び回り、積極的に日本未上陸のものを探すような本業としてバリバリ働く人もいます。
業務委託
個人事業主として働くフリーランスのなかには、企業と業務委託契約を結びバイイング業務を行う人もいます。
店舗をもたずにECショップなどを運営する企業は、ECショップ運営のためにバイヤーが必要で採用活動を行います。
正社員として雇用することもありますが、人件費削減や即戦力ある人材確保の目的でフリーランスとして働くバイヤーと業務委託契約を結びます。
仕事内容は商品リサーチ、出品、お客さまとのやりとりなどECショップ運営代行となります。
完全歩合制で売れた分だけ報酬となるという契約が一般的です。
企業独自の仕入れルートがある、ネットショップ運営のマニュアルがあるなど、一からネットショップを立ち上げる労力がありません。
副業的に行う人も多く、企業側も週2日、1日4時間程度でOKとWワーク前提の求人を出すところも多いです。
起業
個人のバイヤーとして実績を残していった先に、バイイングを行う会社を立ち上げて事業を展開する人もいます。
会社形態になると、個人で働いているよりもさらに大きなビジネスを展開しやすく、バイヤーとしての知識やスキルを生かして小売店のコンサルティングや新商品開発などにまで乗り出す人もいるようです。
たとえば自分でブランドを立ち上げ、店舗管理をしていくバイヤーもいます。
労力も大きく、リスクも高いものの、集客方法も独自の工夫ができ、成功すれば高い年収も夢ではありません。
20代で正社員への就職・転職
フリーランスのバイヤーになるまでのキャリアパス
企業に入社する
バイヤーには関連分野に関する商品知識のほか、売れそうな商品を見極める力、商談をスムーズに進めるための交渉力、仕入れの際に必要な会計や原価計算の力など、さまざまなスキルが必要になってきます。
こうしたスキルは、実際にバイヤーとしての業務経験を積んでこそ身につく部分も多いため、現在フリーランスのバイヤーとして働いている人も、まずは企業のバイヤー職としてしばらく働き、知識やスキルを身につけてから独立という形が多くなっています。
会社でプロのバイヤーとして活躍していた人ならば、フリーランスバイヤーとしても成功する確率が高くなります。
起業するにしても、知識や経験の少ないバイヤーには、クライアントにとっては買い付けた商品が売れるかどうか分からないため、不安でしょう。
しかし、企業に属してどのくらいの予算を動かしていたなどの実績があれば、クライアントも安心し、大きな金額の案件をとれることもあります。
個人バイヤー
企業に属して接客などの下積みを経験し、プロのバイヤーとして勤務したあとにフリーランスとして活動するルートは、バイヤーとしての知識だけでなく、売上管理などバイヤーとして必要となる総合的な知識を習得できるため理想とされています。
しかし、一般的に企業に入社し、バイヤーになるまでには10年くらいかかることもあります。
また、バイヤー職は人気が高いため、必ずしもなれるとは限りません。
今すぐにバイヤーとして働きたいという人におすすめなのが、インターネットで販売できるような商品を自分で買い付けを行い、販売も自分で行っていくという方法です。
まずは自分のセンスを大切にして、小規模でもいいからバイヤーとして仕事をはじめたいという方にはおすすめです。
その実績をもとに将来的に大きなバイイング業務につなげていくこともできるでしょう。
フリーランスのバイヤーのメリット・デメリット
メリット
フリーランスとして働くメリットとして、時間的な拘束を受けにくく、より自由に働けるということが挙げられます。
働く曜日、時間は基本的に自由で、在宅ワークも可能なため、家事や育児で忙しい主婦にも副業として人気です。
また本業は別にあるけれど、自分のセンスを生かしたいという思いから副業としてバイヤーをする会社員もいます。
頑張れば頑張るだけ報酬につながるのもメリットのひとつでしょう。
普通、企業に属するバイヤーは、企業方針・ブランドイメージ・価格帯に合う商品を仕入れる必要があります。
しかしながらフリーランスのバイヤーは、集客方法、商品、ネットショップのイメージも含めて自分で決めることができるため、そこに楽しさを感じる人が多いようです。
デメリット
バイヤーは商品を仕入れる仕事のため、基本的には商品仕入れ資金を準備する必要があります。
企業の属するバイヤーと違い、もし商品が売れなければ、買い付けた購入資金は丸々自分の損失となります。
売れた数だけ収入につながるため、高収入のチャンスもありますが、会社員のような安定した収入は見込めません。
なかにはバイトの時給より低い年収という人もいて、本業にして食べていくことは難しいということも珍しくありません。
20代で正社員への就職・転職
フリーランスのバイヤーの給料・年収
フリーランスの年収は働き方、働く目的、個人のセンスにより異なるため、一般的にいくらとはいえません。
副業として週に2~3回、1日4時間程度で働く人は、月に3万程度の収入ということが多いようです。
しかし、働き方によっては月収30万程度稼ぐバイヤーもいます。
起業したり、語学力を駆使し、日本未上陸のブランドを仕入れたりすることで、年収1,000万円を稼ぐ人もいます。
一方で、仕入代金は自分で準備する必要があり、売れなかった場合の損失も自分もちとなるため、会社員と比較するとリスクは大きいでしょう。