舞台俳優・劇団員のつらいこと・大変なこと・苦労
舞台俳優・劇団員のつらいこと・大変なこと
大きな劇団に所属するのが難しい
舞台俳優・劇団員として経験を積み、知名度を高めていくためには大きな劇団や芸能事務所に所属するのが適しているのですが、そう簡単なことではありません。
小さな劇団や事務所の場合は、ちょっとした面接や知り合いの紹介で入ることができるケースも多いですが、大手となると「オーディション」に参加し、実力を認めてもらう必要があります。
当然ながら大手で人気のある劇団や芸能事務所の場合、希望者が多いのでライバルが多い中で実力を発揮しなければならず、非常に狭き門となるのです。
アルバイトが必須なほど収入が乏しい
舞台俳優・劇団員の生活で最もつらいことは「収入の少なさ」です。
基本的に舞台俳優・劇団員は「出演料」が収入源となりますので、人気俳優は仕事も多いですし1回の仕事で得られる出演料も多いのでそれだけでも食べていけますが、それ以外の人は出演料だけでは食べていけません。
自身や劇団の知名度が低いと必然的に公演収入も少なく、舞台俳優・劇団員としての収入だけでは生活できないため、不足分を「アルバイト」で補わなければならない人が多いです。
なかなか知名度や人気が高まらない
厳しい練習と疲れるアルバイトをこなしながら舞台俳優・劇団員として活動しても、なかなか知名度や人気を高められない人も多いです。
場合によっては「運」「見た目」などの、本人の努力ではどうしようもない部分で左右されることも少なくありません。
舞台俳優・劇団員に年齢制限はありませんが、いわゆる「鳴かず飛ばず」のまま時間だけ重ねても成功することはないでしょう。
生活のリズムが大きく変わる
舞台俳優・劇団員は舞台関連の行動を中心に、アルバイトをしながら生活を続けていきます。
必然的に舞台に関連した行動に生活が左右され、日ごろは夜型の生活をしている人も本番間近では昼型の生活に切り替えなければならないなど、生活のリズムを大きく変える機会も少なくありません。
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舞台俳優・劇団員の悩み
喉をいためる
舞台俳優・劇団員は大きな声を出す必要がある関係上、「喉をいためる」リスクが他の職業と比較して高くなります。
その治療にもお金がかかりますので、アルバイトをこなして生活の糧をしっかりと確保しなければ舞台俳優・劇団員として経験を積むことすら難しいのです。
腰や足をいためる
舞台俳優・劇団員は「腰」や「足」といった下半身の部位をいためるリスクも高いです。
舞台で激しい動きをするほか、規模の小さい劇団だとスタッフが足りず、裏方の仕事もこなさなければならない場合だと重い荷物を運ぶことで下半身をいためてしまうことがあります。
日常的に役柄や過度な感情表現が出てしまう
舞台俳優・劇団員の職業病として、与えられた役柄や、役者としてのしゃべり方などが日常生活に反映されることがあります。
常に、というわけではありませんが、何かきっかけがあったりボーっとしているときだと、舞台のセリフをしゃべってしまったり、舞台でやるような感情的なしゃべり方、会話に過度な動作が加わるなどの影響がでることがあるようです。
舞台俳優・劇団員を辞める理由で多いものは?
続ける自信がなくなった
舞台俳優・劇団員として生きていく人の多くは、俳優としての成功を夢見て頑張りますが、すべての舞台俳優・劇団員が成功をおさめるというわけではありません。
成功するのはほんの一握りであり、それでも役者として誰かの感動を生み出せるという思いを原動力としています。
ですが、つらいアルバイト生活を続けながらも目立った変化がないと、自信をなくしてしまう人が少なくありません。
収入面でのつらさ
舞台俳優・劇団員の収入源の大半は「アルバイト」によるものであり、俳優としての収入は雀の涙ほどであるという人が大半です。
そのため、貧しさというつらさもそうですが、例えば「結婚」を考える場合だと、夢を追い続けるよりも正社員として安定した相応の収入を得て経済基盤を確立したいと考える人が多いです。
体調を崩したのをきっかけに
舞台俳優・劇団員は体が資本の体力勝負の世界でもあります。
昼は稽古・夜はアルバイトという厳しい生活を続ける中で、体調を崩してしまう人も少なくありません。
舞台俳優・劇団員に限った話ではありませんが、体調を崩したのをきっかけに仕事を辞めるというケースは珍しくありません。
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舞台俳優・劇団員のアルバイト事情
舞台俳優・劇団員としての仕事だけでは生活できない
舞台俳優・劇団員のつらいところは「その仕事だけでは生活していくことが難しい」ということです。
役者としての収入だけでは生計を成り立たせることが困難であり、生活していくためには「アルバイト」などで堅実な収入を得る必要があります。
どんなアルバイトをしている?
舞台俳優・劇団員としての生活を中心に据えることになり、練習やトレーニングは日中に行われることが多い都合上、アルバイトは「深夜」の仕事が中心になります。
そのため、昼に起きて午後は役者のレッスン、夜から明け方にかけてアルバイトをして午前中は寝る、という生活スタイルになることが多いようです。
また、急なオーディションの開催に対応できるように、1か月単位でシフトを決めるアルバイトではなく、日雇いの登録制アルバイトを選ぶ人もいます。
俳優関連のアルバイトを選ぶ人も
舞台俳優・劇団員として生きている人の中には、生活のためのアルバイトを「同じ業界の仕事」にしているケースもあります。
例えば舞台や映画の製作会社などが多く、アルバイトをする中で少しでも演劇の世界に関わるだけでなく、場合によっては業界人とのコネクションを構築できる可能性もあるのです。