漫画家と編集者の関係は?

漫画家にとって、編集者はどんな存在?

漫画家にとって、編集者は心強いパートナーであり、作品づくりに欠かせない存在です。

編集者には出版社の社員として働く人と、フリーランスで働く人の2通りがいますが、前者の編集者は、出版社のなかでもモノづくりを行う「編集部」に所属し、特定の漫画家の「担当」になって仕事をします。

そして、担当した漫画家とは何度も打ち合わせを重ねながら、一緒になって作品のアイデアを練り上げていくのです。

編集者というと、作者に原稿の締め切りを催促するイメージを抱く人も多いかもしれません。

もちろん、それも編集者の仕事のひとつですが、基本的に、編集者は漫画家の味方です。

ときにはモチベーションを高めるために鼓舞したり、ときには悩み相談にのったりと、さまざまな角度から漫画家をサポートし、素晴らしい作品を一緒に完成させていくのです。

週刊連載の漫画家と編集者の関係

週刊連載などの娯楽系漫画家というのは、基本的に自分の創り上げた世界に入り込んでいくのが仕事ですから、当然主観的になってしまいますし、ある程度なるべきです。

しかし、あまり主観的になりすぎると、独りよがりになってしまう危険も多くあります。

そのため、漫画家の作品を客観的に見て、冷静にシナリオ展開などをサポートするのが、週刊連載の編集者の仕事です。

週刊の雑誌の場合、毎週人気アンケートの結果が出ます。

編集者と漫画家はこのデータを見ながら、「今回はここが良かった」「ここが悪かった」と改善点を話しあい、今後の展開を決めていきます。

漫画家の人生を描いている漫画『バクマン。』を読んでいただくと、このやり取りが非常にリアルにわかります。

まるでビジネスマンのようなやり取りをしていることに驚くことでしょう。

書籍の漫画家と編集者の関係

書籍というのはあくまでも文字がメインになるケースが多いため、編集者との関係も、週刊連載の漫画家の場合に比べて密接ではありません。

とはいえ、書籍の漫画もさまざまな内容のものがあり、最初から最後まで漫画で展開される『漫画でわかる○○』のような作品の場合は、週刊連載と同様、編集者と漫画家の関係もより密接になります。

文章がメインの本に漫画が挿入される場合、編集者の仕事は、データにミスがないかなどのチェックになることが多いです。

たとえば、「モノクロで印刷される本なのに、カラーモードになっていないか?」などをチェックします。

見た目は黒や灰色でも、カラーモードで作られているとモノクロ印刷で全部無効になってしまうため、こうした細かいチェックも、編集の段階で必要になります。

編集者は「読むプロ」

漫画家は「描くプロ」ですが、編集者は「読むプロ」です。

編集者は、漫画家にとって一番最初の読者となりますから、編集者もプロの視点から良いアドバイスができなくてはなりません。

そのため、ただ人気アンケートなどのデータを集めて分析するだけではなく、漫画家以上に漫画を読んでいる必要がありますし、また、実際に読んでいます。

さらに、漫画だけでなく書籍や映画などに多く目を通し、「何がはやっているのか」「人々は何を求めているのか」を常に考えていることも、編集者の特徴です。

こうした有能な編集者さんたちが、日本の漫画界や出版業界を裏側から支えているのです。