テレビプロデューサーとテレビディレクターの違い

テレビプロデューサーとディレクターの仕事内容の違い

テレビ番組制作に携わるスタッフには、プロデューサーやディレクターなどさまざまな役職があります。

ここでは、プロデューサーとディレクターの違いを紹介します。

まずは仕事内容の違いについてです。

テレビの番組を作るとき、予算管理・出演者キャスティングやギャランティの交渉、制作スタッフの割り振りなど、番組の大きな枠組みを決めるのがプロデューサーです。

番組によって、チーフプロデューサー(CP)、エグゼクティブプロデューサー(EP)、制作統括という肩書を使うこともあります。

一方で、プロデューサーが決定したその枠組みのなかで、ロケ・編集などを現場で行うのがディレクターの仕事になります。

ちなみに、ディレクターの補佐を行うアシスタントディレクター(AD)という職種もあります。

デスクワークが主な仕事内容なのがプロデューサーで、現場で演出するのがディレクター、それを補佐するのがADだと理解しておくとよいでしょう。

テレビディレクターの仕事

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

テレビプロデューサーとディレクターのなる方法・資格の違い

テレビプロデューサーになるためには、まずはディレクターになる必要があります。

テレビ局番組制作会社に入社してからADと呼ばれるアシスタントディレクターを経験し、ディレクターとして番組を任されるようになり、幅広い経験を積んだのちにプロデューサーに昇格するのが一般的なルートです。

テレビの業界は慣習や人脈など独特の文化も多いので、ディレクター未経験者をいきなりテレビプロデューサーとして採用する可能性は限りなくゼロに近いと考えておいたほうがよいでしょう。

まずはディレクターとして番組制作の現場で企画や演出について学び、十年以上かけてプロデューサーを目指すのが一般的なルートです。

なお、プロデューサーやディレクターとして働くにあたって必要とされる資格や免許はありません。

テレビプロデューサーとディレクターの資格・必要なスキルの違い

テレビプロデューサーとディレクターは、どちらも番組の企画を考えることを生業にしています。

豊富なアイデアや斬新な演出のスキル、映像や音楽のセンスなど、クリエイティブな能力は必須といえるでしょう。

それに加えて、プロデューサーの場合は管理職になるので、番組の予算やスタッフの勤務スケジュールの管理も行う必要があります。

近年は番組制作現場でも徹底的にコンプライアンスを遵守することが求められているので、正義感や倫理観を身につけていることも大切です。

また、プロデューサーは、自身の担当番組の制作スタッフを決定する役割も担っています。

制作の現場は常に人手が足りないので、フリーの番組ディレクターを起用することが多いのです。

その際に、知り合いのディレクターと連絡を取り、スタッフに入ってもらうよう段取りをつけるのがプロデューサーです。

その他、カメラマンや照明、音声などの技術スタッフを決めることもあります。

このように制作チームの編成を決めるか決めないのかも、ディレクターとの大きな違いです。

たくさんのスタッフの意見を聞きながら方向性を決めなければいけないので、ディレクター以上に幅広いスキルがなければやっていけないのがプロデューサーなのです。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

テレビプロデューサーとディレクターの学校・学費の違い

 

テレビプロデューサーを目指すのであれば、まずはディレクターとして現場での経験を積むことから始める必要があります。

ディレクターになるために絶対に必要な学歴というのはありませんが、テレビ局の正社員としての就職を目指すのであれば大学の学歴は必須です。

テレビ局は、社員の採用試験が狭き門であることで知られています。

これは東京に本社があるキー局だけではなく、地方に拠点を置くローカル局でも、公共放送であるNHKでも同じ状況だといわれています。

東大や京大のような難関国立大学、早稲田や慶應のような誰もが名前を知っている有名私立大学の卒業生が多いのが実態です。

プロデューサーを目指す人は、このような難関大学で幅広い知識や経験を身につけておくとテレビ局への就職の道が拓けるかもしれません。

テレビプロデューサーとディレクターの給料・待遇の違い

テレビプロデューサーとディレクターは、業務に伴う責任の大きさが違います。

ディレクターは制作現場の指揮をする役割を果たしていて、ロケ、スタジオ収録、編集などでスタッフに指示を出しています。

しかし、これはあくまでも演出に伴うリーダーシップを取っているだけで、番組全体の予算やスタッフの勤務管理を任されているわけではありません。

番組制作における一切の責任を負うのはプロデューサーです。

各現場や放送で起きてしまった問題は、プロデューサーが解決し、ときには謝罪も行います。

こうした責務の大きさから、プロデューサーはディレクターに比べると給料が高くなるといわれています。

そもそもプロデューサーに昇格する時点で二十年近いキャリアを積み重ねていることが多いですし、年齢的にも三十代後半~四十代になることから、プロデューサーになると年収一千万円以上になることも珍しくないようです。

テレビプロデューサーとディレクターはどっちがおすすめ?

テレビプロデューサーとディレクターはどちらも番組制作に携わる職種ではありますが、全体の統括であるプロデューサーよりも、演出を担うディレクターのほうが制作現場に近いという特徴があります。

「自分の足で取材やロケに出たい」「スタジオ収録で演出をしたい」「編集作業をしたい」という現場主義の人は、ディレクターとして第一線で活躍し続ける道を選ぶとよいでしょう。

一方で、「企画会議で指揮をとりたい」「番組の制作スケジュールや予算を管理したい」「スタッフが働きやすい職場環境を作りたい」という希望がある人は、プロデューサーとして全体の統括を目指すとよいのではないでしょうか。

プロデューサーになると責任も大きくなりますが、そのぶん自分の判断でいくらでも番組を面白くすることができるので、ディレクター時代とは一味違うやりがいを得ることができるのです。