全国通訳案内士に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
語学力と、一般常識を含めた幅広い知識
外国の人々に、日本をわかりやすく案内する全国通訳案内士は、国内の政治経済、文化、歴史、地理など、さまざまな知識を持ちあわせている必要があります。
これらに関しては国家試験の出題範囲にもなっているため、いざ試験を受けることになれば、必死に勉強して知識を身に付けることになるでしょう。
しかし、いざ仕事を始めていくとなれば、試験のために勉強した内容だけで完璧とはいえません。
お客さまに対して少しでも有益で面白い情報を提供するためには、日頃から新聞を読んだりニュースをチェックするなど、あらゆる角度にアンテナを張り、世の中の事象について自分なりに考え、説明できるようにすることが大切です。
日本のことのみならず、自分が案内する相手の国についても知っておくべきことは山ほどあります。
「歩く辞書」になるべく、つねにアンテナを張りめぐらせて、情報を集めたいものです。
そのためにはつねに新しいことを知り、学ぼうとする「好奇心や向学心の旺盛さ」が必要です。
普段からさまざまなことに興味を持ち、調べる習慣が身についている人は、まさに適性人材といえるでしょう。
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他者への気遣いができること
全国通訳案内士は、他者としっかりとしたコミュニケーションができてこそ成り立つ職業です。
「人と話すのが好き」であることはとても大切ですが、実際、文化も人種も年齢も異なる人たちを相手にするのは、とても大変なことです。
とりわけ食習慣の違い、宗教に関わる考え方は、一歩間違えれば大きなトラブルにつながりかねません。
国や人種ごとの文化・習慣の違いをきちんと理解したうえで、相手を慮ったコミュニケーションが必要になってきます。
自分の考えを一方的に押し付けず、人に対する気遣い、尊重の精神を忘れないようにすることが大切です。
とっさの判断力や、臨機応変に対応する力
全国通訳案内士の仕事は、日本の名所を案内することだけではありません。
旅の途中では、さまざまなハプニングが起こる可能性があります。
たとえば、お客さまの急な病気、交通機関のトラブル、荷物の紛失、迷子などは、なかなか予測できるものではありません。
万が一、ガイド中にこういったことが起こってしまったら、通訳案内士はその場の状況をとっさに把握して、冷静に対処する必要があります。
全国通訳案内士はただガイドだけすればいいのではなく、お客さまのスケジュール管理までこなす必要があるため、調整能力や判断力も求められます。
またツアー中は、お客さまからあらゆる質問や要望が飛んでくるものです。
人数が多ければ多いほど、うまく対応できなければ、団体をまとめるのは難しくなります。
臨機応変に動けることは、ガイドにとって重要な能力のひとつだといえます。
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ホスピタリティの精神
全国通訳案内士は、ツアーコンダクターのようにツアー客をまとめる役割も担うため、トラブルに対する対応力やリーダーシップも必要になります。
案内中はさまざまなことが起こりかねないことから、細かい部分にも気配りがきくようなタイプの人も向いているといえます。
知識や語学力はもちろん大切ですが、その大前提として必要なのが「お客さまを楽しませたい」と思う気持ちです。
自分が旅行に行ったときのことを考えても、ガイドをしてくれる人のキャラクターの大切さがわかるでしょう。
親切だったり、積極的に面白い話をしてくれる人に当たったときは、その旅が何倍も楽しくなるものです。
すばらしい時間を提供したいと思う奉仕の精神こそが、この仕事の何よりの適性といえるかもしれません。