力士は何歳まで活躍できる? 引退後の生活は?

相撲は身体への負担が大きいスポーツであり、力士の平均引退年齢は30歳程度と早めです。

そのため、力士として活躍する人は、早い段階から引退後の生活についてもイメージしておくことが大事といわれています。

この記事では、力士の引退理由や引退後の生活、セカンドキャリアの考え方などをまとめています。

力士の引退理由

他のプロスポーツ選手と同じように、力士にも「引退」があります。

早ければ中学を卒業して入門する人もいる世界だけに、かなり早いうちに厳しい稽古や独特のしきたりについていけずにやめてしまう人も少なくありません。

また、大きな体で激しい稽古をこなすため、怪我や病気によって引退せざるを得なくなる人もいます。

相撲の世界は入門してもすべての力士が給料をもらえる関取になれるわけではなく、9割近い人が幕下のまま引退となる厳しい世界です。

関取になったとしてもある程度の番付までのぼりつめたところで自分の限界を感じ、引退を決意する人も多くいます。

成績が悪ければ番付が落ちることもありますから、関取に昇進しても番付が落ちていってしまえばモチベーションを保つのは簡単ではありません。

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力士の引退年齢

力士が引退する平均年齢は30歳くらいとなっており、若いうちに現役を退く人が多いのが実情です。

幕内の力士でも30歳過ぎくらいが平均的な引退年齢で、他のスポーツと比べても全体的に若いうちに引退を決意する傾向があります。

ただ、平均の引退時期が早い一方で、最近では40歳を超えても現役を続ける力士も増えつつあります。

たとえば、華吹(最高位:東三段目18枚目)は2022年に51歳で引退をし、最年長力士として話題を集めました。

力士のセカンドキャリア

力士は、ほとんどの場合、現役中よりも引退後の人生がずっと長いです。

ここからは、力士たちがセカンドキャリアをどう過ごしているのかを紹介します。

実績のある力士は年寄株を取得して親方に

現役時代に実績を残した力士であれば、引退後は年寄株(年寄名跡)を取得して親方になれます。

親方になれば所属する部屋を先代の親方から引き継いだり、新たな部屋をおこすなどして、相撲部屋をもつことができます。

親方は部屋の運営や所属する力士の指導はもちろん、本場所で勝負審判を務めたり、地方巡業を取り仕切ったりと、さまざまなかたちで相撲の世界に関わります。

親方になれば年収は1千万円以上といわれ、慣れ親しんだ相撲の世界に関わり続けながら充実したセカンドキャリアを送ることができます。

実績のない力士は飲食業や介護、整体関連の仕事をすることが多い

しかし、親方になるための年寄株を取得する条件は厳しいものです。

基本的には小結以上の番付まで昇進した経験があることが必要で、それ以下の場合は幕内(前頭以上)在位20場所以上、もしくは関取(十両以上)在位30場所以上といった条件があります。

そもそも関取の数は全体の10%ほどですから、親方になる条件を満たす力士はほんの一握りです。

それ以外の力士は相撲の世界を離れて別の職業に就くことになりますが、引退した力士の転職先としては飲食業や介護職、整体師などが主なものとなっています。

料理や先輩力士のマッサージといった若手時代の経験、あるいは力士ならではの力を生かした職業に就いている人が多いといえます。

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力士が引退前に準備しておくべきことは

力士は、早ければ20代で引退するため、現役中はもちろん上を目指して稽古に励むと同時に、相撲界を離れることになった場合のこともイメージしておいたほうがいいでしょう。

相撲の世界は、早い人であれば中学を卒業してすぐに入門します。

そのため、若くして引退した場合には相撲以外の世界を知らず、他のスキルもないままに転職活動をしなければなりません。

他の職業に就く場合には不利になることもあるため、現役中から少しでも他の分野に興味を持ち、準備をしておく必要があります。

「力士の引退・セカンドキャリア」まとめ

力士の平均引退年齢は30歳程度といわれており、早ければ20代前半で引退を決意する人もいます。

引退後の生活はかなり長くなるため、セカンドキャリアについては、できるだけ早い段階から少しでもイメージしておくことが大事です。

なお、力士として十分な実績の残した人は引退後に親方になりますが、そうでない場合、飲食・介護・整体関連の仕事に就く人が多いです。