力士のやりがい・楽しさ・魅力
力士のやりがい・楽しさ
日本の国技を継承する
相撲は長い歴史と伝統をもつ日本の国技です。
相撲の最も古い記録は『古事記』の中にあり、奈良時代から平安時代にかけては宮中行事の一つとして行われていました。
江戸時代には職業としての相撲が生まれ、現在に連なる初代の横綱も誕生して本格的に興行が行われるようになりました。
相撲には祭事や神事としての側面もあり、古くから日本の文化に根付いているものです。
1000年を超える歴史をもつ日本の伝統文化を継承する役割を果たせるのは、力士としての大きなやりがいの一つです。
多くの人から注目を浴びる
日本の国技である大相撲には、多くの人の注目が集まります。
強くなればなるほどたくさんのファンの注目を集めるようになり、多くの声援を浴びながら相撲をとることができます。
自分を応援してくれる人が増えていくことで、さらに強くなりたいという気持ちも出てくるでしょう。
他のスポーツでもスター選手は多くの人からの注目を集める点は同様ですが、相撲の場合は日本の国技であるため、より国民的な英雄として尊敬を集めます。
番付の最高位である横綱に上りつめれば江戸時代から続く歴代横綱として名を連ねることになり、この先も日本の歴史に長くその名が残ることになります。
また、出世すれば故郷で後援会などが結成されることも多く、たくさんの人に支えられる喜びを感じながら相撲の世界で生きていくことができます。
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力士の魅力
待遇面で恵まれている点がある
力士は他のプロスポーツ選手と比べて待遇面で恵まれている一面があります。
たとえば野球選手やサッカー選手の場合は税法上では「個人事業主」となりますが、力士は「公益財団法人の職員」という立場となるため、健康保険や厚生年金の被保険者となることができます。
番付が低く給料は少ない力士であっても、社会保険の恩恵を受けられることは一つの魅力といえます。
また、衣食住についても相撲部屋の親方によって保障されるため、生活に不自由することはありません。
十両に昇進するまでは給料が発生せず、共同生活の中で付け人として先輩力士の世話などの雑務もこなさなければいけない一方で、経済的に生活ができなくなる心配がないのは魅力です。
実力の世界で番付を上げていく
力士は今よりもさらに強くなることを目指して日々の厳しい稽古にのぞみ、相撲道に精進しています。
大相撲は実力主義の世界であり、土俵に上がれば必ず勝ち負けが付くため、努力の成果がわかりやすく表れます。
番付は本場所の結果を受けて毎回変更されますから、その意味でも結果が目に見えてわかるのは魅力的です。
自分の身一つで勝負に挑み、以前は負けていた相手に勝てるようになったときは、何ものにも代えがたい喜びを味わえます。
日々の厳しい稽古や生活も、一瞬の勝負にすべてを注ぐために頑張っていけると話す力士は多くいます。
もちろん番付が上がれば得られるお金も増えますし、相撲が好きで上を目指してがんばっていきたい人には魅力的な世界といえます。