力士の仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介

力士の仕事とは

大相撲の力士とは、日本に数ある相撲部屋のいずれかに所属して大相撲に参加する選手のことをいいます。

日本相撲協会が年6回主催する本場所で初日から千秋楽までの15日間、年間計90日間にわたって相撲をとることが主な仕事内容となります。

力士の世界では「番付」といわれる位があり、勝てば勝つほど上の番付になることができます。

番付最上位の横綱や大関といった幕内力士と、それに次ぐ位の十両の力士は1場所に15番(大相撲では試合数を「番」と数えます)、幕下以下の力士は7番の相撲をとって各階級で勝ち星を競います。

本場所のない期間には地方や海外で「巡業」と呼ばれる興行があり、それらにも参加して相撲をします。

なお、大相撲は取り決めによって男性のみの世界となっており、女性が力士になることはできません。

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力士の歴史

相撲は日本古来の神事や祭りとして古代から行われており、興行としては江戸時代に始まったとされています。

たとえば平成から令和の時代にかけて大横綱として活躍する白鵬は第69代の横綱ですが、初代の横綱は江戸時代の初期に活躍した明石志賀之助という力士でした。

横綱の歴史だけを見ても、力士には約300年という長い歴史があることがわかります。

1927年に大日本相撲協会が発足して年4回の本場所(1月、3月、5月、10月)が開催されるようになりました。

戦後になると栃錦と初代・若乃花による「栃若時代」が到来して大相撲の人気が高まり、1957年に11月場所、1958年には7月場所も開催されるようになって現在の年6場所制となりました。

1972年には初の外国人力士となる米国(ハワイ州)出身の高見山が登場し、1993年には同じくハワイ出身の曙が初の外国人横綱となりました。

日本の国技である相撲ですが、現在はモンゴル出身の力士を筆頭に多くの外国人力士たちも活躍しています。

力士の組織・所属先

大相撲の力士は全員、稽古や共同生活の場となる相撲部屋に所属しています。

2020年現在、日本には44の相撲部屋が存在しており、力士はそのいずれかに所属しなければ本場所に出場できません。

力士だけでなく、親方、行司、呼出、床山など、大相撲に関わる人たちはみんな、いずれかの相撲部屋に所属しています。

相撲の世界には「一門」と呼ばれるグループがあり、現在ではすべての相撲部屋がいずれかの一門に所属することが義務付けられています。

力士は原則として、他の相撲部屋に移籍することは認められていません。

ただし、所属していた相撲部屋なんらかの理由でなくなってしまった場合や、相撲部屋の分離や独立によって新たな部屋ができた場合には移籍が認められます。

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力士の1年の流れ

力士の場合、プロ野球でいえばペナントレース、Jリーグでいえばリーグ戦にあたる最も重要な公式戦が「本場所」です。

本場所は1月、3月、5月、7月、9月、11月と奇数月に年6回行われ、それぞれ15日間開催されます。

1月場所、5月場所、9月場所は、東京の両国国技館で行われます。

その他は東京以外の都市で開催され、3月場所は大阪、7月場所は名古屋、11月場所は福岡で行われることが決まっています。

本場所の行われていない時期には地方巡業や海外公演などが行われることもあります。

1カ月おきに本場所が開催されるため、まとまったシーズンオフはなく、1年を通して次の場所に向けた稽古が日々行われます。