力士に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
力士に向いている性格・適性
相撲が好きで、継続的な努力ができる
力士は日々の稽古にいかに取り組むかが重要ですから、相撲が好きでこつこつと努力を続けられる人でなければ務まりません。
力士になるとまずは給料のもらえる番付である「十両」を目指しますが、新弟子のうち十両まで昇進できるのは10人に1人程度という厳しい世界です。
十両の先にも前頭、小結、関脇、大関、そして最高位である横綱まで辿り着くには長い道のりがあります。
どれだけ強くなっても、さらに上を目指して努力する姿勢が力士には求められます。
共同生活を苦にしない
相撲部屋に入門すると、共同生活がスタートします。
幕下以下の力士には個室が与えられず、他の力士とともに大部屋で過ごすことになります。
また、相撲部屋の外に出て生活したり、結婚ができるのも関取(十両以上の番付の力士)になってからです。
一人前になるまでは集団での生活が当たり前の世界ですから、自分勝手に行動することはできません。
力士として生きていくには協調性が不可欠であり、大勢で一緒に動くことを苦にしないタイプの人に向いています。
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力士に必要なスキル・能力
体の柔軟性が不可欠
新弟子は体づくりから始めて相撲の技術や決まり手を学び、自分の相撲の型を身につけていきます。
力士が最初に行うのが「股割り」です。
股割りとは十分に開脚姿勢がとれるようにするための柔軟運動で、股関節を柔らかくすることで怪我を防ぐ目的で行います。
力士として土俵に上がるには、足を180度に近くに開いて上体が地面につくまで倒せるようにならなければいけません。
股割りは相撲の稽古のなかでも最も厳しいともいわれ、多くの新弟子にとって最初の壁となります。
また、すり足で動いたり、足の指で砂を掴んだり、相手と呼吸を合わせたり、相手が呼吸を吐いた瞬間に技をかけたりといった相撲特有の奥義も会得しなければなりません。
得意の決まり手を会得する
相撲には勝負を決める技=決まり手が、合計82個もあります。
「押し出し」や「寄り切り」といった基本技、「上手投げ」「下手投げ」などの投げ技から、実際にはほとんど目にすることのない珍しい決まり手までさまざまな種類が存在します。
自分の体格や強みなどを考慮して、まずはどういった相撲をとっていけばいいのかを模索します。
その上で多くの決まり手のなかから自分の得意な技を見極め、稽古で磨き上げることによって番付を一つずつ上げていきます。
力士に向いていないのはどんな人?
相撲部屋に入ると、最初は料理番や掃除係といった役割もこなしていかなくてはなりません。
上下関係のはっきりしている階級社会であるため、入門したばかりの力士は誰よりも早く起きて稽古をしたり、先輩の身の回りの世話をしたりと、雑用的なこともこなさなければいけません。
ただ相撲をとるだけが力士の仕事ではないことを理解し、認めてもらえる存在になるために、あらゆる努力ができる人でなければ力士として一人前になることは難しいです。
とにかく番付が上下関係を決める世界ですから、日々の稽古によって強くなり、番付を着実に上げていくことが力士にとって最も重要なことです。