ラジオディレクターになるには
ラジオディレクターになるには
ラジオディレクターになりたいという希望を持っている方は大勢いるかもしれません。
しかし、ラジオディレクターになるためには具体的にどのような道筋を通ればよいのでしょうか。
ここでは、ラジオディレクターのなり方について紹介していきます。
まず、放送局の正社員になる場合、高倍率の就職試験を突破しなければいけません。
一般的には高学歴の新卒を採用することが多いので、志望者はできるだけレベルの高い大学で学んでおくとよいでしょう。
ただし、放送局に就職できたとしても、制作チームに配属されるかどうか、その後さらにディレクター業に就けるかどうかは本人の能力と運次第になります。
場合によっては、営業や広報、事務などの仕事に配属されることもあるでしょう。
もしも「絶対にディレクター以外の仕事はしたくない」というのであれば、最初からラジオ番組の制作会社やプロダクションに入社するという方法もあります。
このような企業では、新卒採用で入社する以外にもアルバイトから社員になるというケースが珍しくありません。
就職希望の人は、まずはアルバイトから始めるのも有効な方法の一つです。
求人は不定期に行われているので、地方のミニFMやコミュニティラジオなどの求人情報をチェックしてみましょう。
20代で正社員への就職・転職
ラジオディレクターの資格・難易度
ラジオディレクターとして働くにあたって、特別に必要とされる資格はありません。
ただし、放送という特殊な仕事に就く以上はミキサーなどの放送機器について知識があると役に立つでしょう。
こうした知識は放送関連のカリキュラムがある専門学校で身につけることができます。
即戦力としてラジオ番組を制作する会社などから採用される可能性も高まるので、ラジオディレクターを目指すのであれば放送機器の勉強をしておいて損はありません。
ラジオディレクターになるための学校の種類
ラジオディレクターを目指す人は、大学か専門学校に進学することが多いようです。
大学の場合、特に学部は問いません。
最近では私立大学のマスコミ学科の設立が増えていますが、必ずしもラジオディレクターになるためにマスコミ学科に入る必要はありません。
自分が好きな学問を学びながら知識やセンスを磨くのが一番でしょう。
大学ではなく、メディアや映像に関して学べる放送技術系の専門学校を選ぶ人もいます。
カメラマン・ディレクター・照明・音響などさまざまなコースがあるので、そこからディレクターコースを選ぶとよいでしょう。
放送技術系の専門学校に通っていると、テレビ局や制作会社からのアルバイトの求人もたくさん来るので、学生時代から本物のテレビやラジオの世界を感じることが出来る可能性もあります。
「絶対にラジオディレクターになりたい」という方は、専門学校に進学して基本的なスキルを身に付けることが、夢を実現する大きな一歩となることでしょう。
20代で正社員への就職・転職
ラジオディレクターに向いている人
ラジオディレクターに向いているのは、音楽や映画・テレビが好きな人です。
番組では世界的に人気のある楽曲を流したり、流行りの映画について取り上げたりします。
ディレクター自身が日頃からサブカルチャーに興味があり、情報収集ができていると、より新しい情報を流すことができるでしょう。
また、多くのスタッフと番組を作り上げるという点ではコミュニケーション能力が高いことも重要です。
自分の意見を主張できる度胸がある人は、さらに適任といえます。
ラジオディレクターのキャリアプラン・キャリアパス
ラジオディレクターとして入社した人は、まずはアシスタントディレクター(AD)という「雑用係」時代を経験しなければいけません。
ADは先輩ディレクターの指示に従って資料を作ったりテープの管理や収録準備を手伝ったりしながら、放送の流れを学びます。
その後、ディレクターとして自分の番組を担当できるようになり、十年以上のキャリアを積み重ねた頃にプロデューサーに昇進するというのが一般的なキャリアプランになります。
もちろん、誰もがプロデューサーになれるわけではなく、適性や能力によって選ばれます。
ラジオディレクターを目指せる年齢は?
ラジオディレクターという職業には年齢制限はありません。
大手の放送局の場合、新卒採用に年齢制限を設けていることがありますが、制作会社では学歴や年齢を問わずに能力重視で採用していることが多いようです。
ただし、ラジオディレクターは入社後まずはアシスタントとして働くことになるので、この時期は必然的に給料が低くなります。
結婚して家族を養っている年齢の人の場合、生活設計をよく考えてから転職や再就職をすることが大切です。
ラジオディレクターの求人状況・就職先選びのポイント
ラジオディレクターの就職先にはどんなところがある?
放送局
ラジオディレクターの代表的な就職先としては、放送局があります。
ラジオには詳しくないという人でも、文化放送やニッポン放送、TBSラジオのような放送局の名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。
このような大手放送局は予算が潤沢なので仕事の幅が広く、局員の待遇もよいことで知られています。
ディレクターとしてのキャリアを経たあとに、将来的にはプロデューサーとして活躍することも可能でしょう。
就職試験の倍率も非常に高く、ラジオディレクターを目指す学生から人気のある就職先です。
このような大手放送局以外にも、地方のミニFMやコミュニティラジオなどがあります。
制作会社
放送局で制作している番組の多くは、ラジオ番組の制作を請け負っている制作会社やプロダクションの手によって作られています。
ラジオディレクターを目指すのであれば、このような企業に就職するという方法もあります。
制作会社は人手不足に悩まされているところが珍しくありません。
アルバイトや新卒採用、中途採用などさまざまな採用活動を行っていることが多いので、転職を目指す人は求人情報を探すとよいでしょう。
経験者の場合は自分がこれまでに制作した番組や、得意分野などをきちんとまとめて転職活動を進めていくことが大切です。
中途採用に関しては、制作会社のホームページで採用情報を確認するか、直接問い合わせてみましょう。
ナレーター事務所
多くのナレーター事務所などでは、タレント部署に併設してディレクターなどの制作系の所属枠もあります。
定期的にひらかれているオーディションや、各事務所が主催するセミナーなどに参加し、うまくいけば制作系の部署に所属することができることもあります。
その場合、事務所が請け負う番組や、自社制作の番組でのディレクションになるので、駆け出しのうちは自由に番組を選ぶことはできません。
小さな仕事からコツコツ頑張って、業界内での信用を得ていくことが大切です。
ラジオディレクターの求人の状況
ラジオディレクターとして中途採用の求人情報を出しているところは、経験者を求めていることがほとんどです。
ですので、未経験の方は、ラジオアシスタントディレクターとしての求人に応募しましょう。
大手求人募集サイトで「マスコミ関連」の分野で検索していけば、いくつかの求人情報が見つかります。
そこから、アシスタントディレクターに絞って見てみましょう。
ただし、ここでは、媒体がテレビであるかラジオであるかどうかをきちんと確認することが必要です。
テレビの求人のほうが圧倒的に多いのが現状ですが、テレビとラジオのディレクターの業務内容は大きく異なります。
もちろんテレビディレクターからラジオの世界にシフトチェンジした方もたくさんいますが、遠回りになってしまいます。
「絶対にラジオディレクターになりたい」と心が決まっている方は、最初からラジオの求人に狙いを定めて応募するようにしましょう。
ラジオディレクターの就職先の選び方
ラジオディレクターを目指す人のなかには、「ずっと制作現場でラジオディレクターとして働きたい」という人もいれば、「いつかはラジオプロデューサーになりたい」という人もいるでしょう。
また、「ラジオディレクターになりたいけれど、広報や営業の仕事をしても構わない」と考えている人もいるかもしれません。
どのような将来像を思い描いているかによって、就職先の選び方が変わります。
ずっと制作現場に立ちたい
まず、「ずっと制作現場に立ち続けたい」という人におすすめなのは制作会社やプロダクションです。
ラジオ番組の制作に特化した業務を行っているので、ディレクターとしてさまざまな仕事ができます。
また、一つの放送局だけではなく複数の放送局から仕事を請けていることがあるので、業界内で経験を積みながら人脈を広げたいという人にも最適な就職先となるでしょう。
ラジオの放送全般に携わりたい
「ラジオディレクターを目指してはいるものの、どちらかというと放送の仕事全般に携わりたい」という人におすすめなのは、放送局への就職です。
放送局にはさまざまな部署があるので、入社したからといって絶対にラジオディレクターになれるわけではありません。
総合職で入社した場合は、総務・営業・編成などさまざまな部署に配属される可能性があるのです。
また、ラジオディレクターとして経験を積んだあとは、管理職であるラジオプロデューサーに昇進することもあります。
放送の仕事に幅広く携わりたい人にとっては、やりがいのある職場となるでしょう。
地域に貢献したい
「ラジオを通して地域に貢献したい」という思いが強い人は、地方のラジオ局を目指すとよいでしょう。
コミュニティFMではリスナーに寄り添った情報発信ができますし、災害時にも重要な役割を果たすことができます。
郷土愛が強い人、地方暮らしをしてみたい人には、おすすめの就職先です。
ラジオディレクターの志望動機・面接
ラジオディレクターの採用試験では、面接で志望動機を尋ねられます。
自分が昔からラジオを好きであること、ラジオ番組についてよく知っていること、放送機器を扱ったことがあること、などの優位に働く経歴があればしっかりアピールしましょう。
転職を目指して中途採用試験を受ける場合は、今までの経験からラジオディレクターに生かせそうなスキルを探してアピールすることが大切です。
たとえば、テレビのディレクターをしていた、コミュニティFMでパーソナリティとして働いていた、音響担当としてイベント会社にいた、などの経歴は強みになるでしょう。
関係者のコネによりラジオディレクターになる方もいるので、運とタイミングも重要になる職業ではあります。
就職策はどのように探したらいい?
ラジオディレクターとしての就職を目指すのであれば、まずはラジオ局や番組制作会社のHPを小まめにチェックすることをおすすめします。
マスコミ業界は体力的にも精神的にもキツイので、人員の入れ替わりが激しい世界です。
誰かが辞めると新しく誰かを雇うという流れの繰り返しなので、欠員が出たときチャンスを逃さないようにきちんと確認することが大切です。
「4月入社だから、大体半年前位からチェックすればいいや」という考えでは、甘いのです。
入れ替わりが激しい世界ですから、多いところでは2〜3ヵ月に1度求人募集をしている制作会社もあるほどです。
地道に探し続ければチャンスは絶対に訪れるので、確実にチャンスを掴めるように、求人情報を頻繁にチェックする習慣をつけましょう。