競艇選手(ボートレーサー)の仕事とは? わかりやすく仕事内容を紹介
競艇選手(ボートレーサー)の仕事とは
仕事の中心はボートレースへの出場
競艇(ボートレース)は、競馬、競輪、オートレースと並ぶ公営ギャンブルの一つです。
競艇選手(ボートレーサー)の仕事は、ボートレースに出場し、勝利を収めることです。
6艇のボートで、1周600メートルのコースを3周して着順を競い、着順に応じて賞金を獲得することができます。
競艇場は、北は桐生競艇場(群馬県みどり市)から、南は大村競艇場(長崎県大村市)まで全国に24ヵ所あります。
毎日のようにレースが開催されていて、週末や祝日には、全国の10会場以上でレースが開催されていることもあります。
選手のランクはA1、A2、B1、B2の4つのランクに分かれており、A1が最上位のランク、B2が最下位のランクになります。
レースに勝つことでランクが上がり、年収や獲得賞金、参加できるレースや人気も大きく変わってきます。
レース出場の流れ
レース出場まで
レースの開催が決まると、レースの実施機関である「日本モーターボート競走会」が、各競艇場に1開催あたり40〜50名の選手をあっせんします。
そのあっせんを受けて、競艇場の番組編成委員が、選手を割り振ることで出場が決定します。
競艇のレースは、4日〜6日間で開催されます。
出走回数は4日開催で5レース、5日開催で6レース、6日開催で7レースとなり、選手は、1開催ごとに参戦します。
選手の目標は最終日に行われる優勝戦で1着になることです。
レース前日
出場が決定すると、レース開催の前日、指定された時間までに競艇場に集合します。
そこで身体検査を受けた後、抽選で、どのモーターボートに乗るかが決まります。
モーターボートは競艇場の所有で、選手は借りることになります。
抽選のため、自分専用のボートやエンジンがないのもボートレースの特徴です。
ボートによって、エンジンの性能が違いますので、選手はそれぞれ自分で整備して少しでもいい状態で出場しようと努力します。
レース本番から開催終了まで
レースでは600メートルの周回を3周疾走します。
その順位によって獲得賞金や勝率が変わり、勝率が増えると当然ランクも上がっていきます。
レース後のファンイベントに参加することなどもあるようです。
出場レースの開催中は、不正防止のため、選手は競艇場の近くに設けられた宿舎から外出できませんし、緊急時を除き、友人、知人はもちろん、家族とも一切連絡できません。
そのため、レースへの出場が多いレーサーは、自宅を留守にすることが多いです。
開催が終了すると、選手は出場手当などを現金でもらって帰宅します。
獲得賞金は、後日銀行口座に振り込まれます。
トレーニングや宣伝活動も大切な仕事
レースに出場しない日、選手の中には、エンジンや整備法を勉強したり、実践感覚を養うため、競艇場で練習することもあります。
人気選手は、ファンイベントに出席したり、マスコミ取材を受けたりします。競艇の宣伝活動も大切な役割です。
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競艇選手(ボートレーサー)の歴史
日本には競馬(中央、地方)、競輪、オートレースといった公営競技があり、中でも一番新しいのが競艇です。
1952年4月6日に、長崎県の大村競艇場で初めて開催されました。
その後も競艇は戦後復興の起爆剤として急速に拡大していきました。
1997年には呼称を「競艇(Kyotei)」に統一し、さらに2010年からは「BOAT RACE」というブランド名を導入しています。
現在でもテレビ・ラジオで各地のレースの模様が中継される、注目の公営競技の一つです。
競艇選手(ボートレーサー)の組織・所属先
競艇選手の決まった勤務先はありません。
日本モーターボート選手会に登録することにはなりますが、基本的には自営業のような扱いになります。
レースについても、自分で好きなレースに出られるわけではなく、主催者からの斡旋によって出走するレースが決まります。
なお、開催期間中は、レースが開催されている地域にある選手宿舎に住みこむことになります。
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競艇選手(ボートレーサー)の1年の流れ
ボートレースは、全国24の競艇場のどこかで毎日のように開催され、一年中レースがあります。
レースに出られるかどうかは、日本モーターボート協会からのあっせんを受けられるかどうかによって決まります。
当然、ランクの高い選手ほどレースのあっせんを受けることになります。
よって競艇選手の場合、実力のある選手になればなるほど忙しく、休みがほとんどない一年間を過ごすことになります。
ランクの低い選手はレースのあっせんが受けられず、日程に余裕があるものの、その分賞金を得るチャンスは減ります。
引退するまで高いランクを保ち、忙しい一年間を送り続けることが競艇選手としての成功といえます。
公営競技であるため、競艇選手は試合の前日から宿舎に入り、家族などとの連絡も含め、外部との接触が不可能な状態になります。
開催期間中はこの宿舎で過ごす以外は認められないため、精神的にもタフでなくてはなりません。