女性の国際公務員のキャリアパス・結婚後の生活

女性の国際公務員の現状

男女の差なく働くことができる

近年、日本でも「ダイバーシティ(多様性)」という言葉が一般的になってきましたが、国際公務員が働く国連の各機関には、世界中からさまざまな人種が集まっています。

当然、そこに性別、国籍、年齢などによる差別が存在することは許されず、男性も女性も同じ土俵で活躍することができます。

機関によって男女比には差があるものの、組織の約半数が女性となっているところも珍しくありません。

日本で総合職についている女性の割合と比較しても、高い比率で女性が国際機関で働いているといわれます。

国連職員の男女比

国連職員全体の男女構成としては、女性が約39%(2018年末現在)と、まだ女性比率が低いのが現状です。

国連では10年以内にこれを50%まで引き上げるのを目標としており、空席ポストへの女性の応募を推奨しています。

また、女性の幹部登用も積極的に進められており、幹部職員に絞ると、女性比率は50%を達成しているということです。

日本人の国連職員

日本人国連職員として有名な女性職員に、故・緒方貞子さんがいます。

緒方さんはUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)で国連難民高等弁務官として世界の難民の保護と救済に尽力し、日本人で初めて「ユネスコ平和賞」 を受賞しました。

また、在任中に人道危機の最前線で援助活動を行い、難民支援の新しい枠組みを作りあげたことで知られており、緒方貞子さんの実績を見てこの仕事を目指すようになったという人も少なくありません。

女性の国際公務員の強み・弱み

女性も男性と同様に活躍できる環境が整っているという点は、国際公務員の大きな魅力です。

仕事をする上でも、女性問題や母子の健康に関するものなど、どうしても女性が得意な分野は出てくるため、同性として悩みや実態を聞きやすいという強みはあるでしょう。

女性国際公務員の弱みとしては、採用に関する時期がどうしても結婚や出産と重なってしまいがちという点にあります。

一般的に採用されるには修士課程修了後~35歳以下とされており、結婚や出産というライフイベントを考える際に、どう折り合いをつけていくかは大きな問題です。

また、雇用期間・形態や勤務地などで、どうしても一般的な職業より不安定さや予測のしにくさを感じることもあります。

こうした事実を受け入れなくては、国際公務員となるのは難しいでしょう。

国際公務員の結婚後の働き方・雇用形態

国連機関では欧米の個人主義が浸透しているため、結婚に関して何かしらの制約があることはありません。

国連をはじめ、世界各国では仕事だけではなく私生活を大切にする文化が根強く、残業をしない、勤務時間外は仕事をしないなど家庭と両立できるような環境が整っています。

ただし、海外勤務となるため、仕事の関係で家族と離れて暮らすことになる可能性もあります。

国際公務員は子育てしながら働ける?

国際公務員は、勤務地が世界中にあること、また任期付きの契約であることから、家庭との両立が難しいという現実もあります。

同時に、国連はダイバーシティに大変寛容な機関でもあるため、妊娠や出産にともなう休暇を取ったり、育児をするための調整を依頼したりした場合には、柔軟に対応してくれることでしょう。

国連をはじめとした国際機関においては、女性が働き続けることやライフスタイルに合わせて働くことは当然の権利と考えられており、周囲の協力も得やすい環境となっています。

国際公務員は女性が一生働ける仕事?

性別に関わらず第一線で活躍することができる国際公務員は、管理職のポストに就く女性も少なくありません。

この仕事では、評価は徹底した実力主義となっているため、実績を残していけば昇進や昇格することが可能です。

女性の上司が男性の部下をマネジメントすることも珍しくはなく、国際舞台で大きく活躍したいという志のある女性にとっても、国際公務員は魅力的な仕事であるといえるでしょう。