カスタマーエンジニアの現状と将来性
修理だけでは需要はない
カスタマーエンジニアの主要な業務であるコンピュータ本体及び周辺機器の修理。
これに関していうと需要が以前より下がっているといわざるを得ません。
というのもコンピュータ本体やその周辺機器の価格はこの数年でかなり下がってきており、場合によっては修理するより丸ごと交換してしまった方が安くつくことが多くなってきているのです。
交換の場合、カスタマーエンジニアに依頼せずとも一般の従業員で対応できることも多いため、企業側にとっても人件費の削減にもつながります。
一昔前までは主流だったカスタマーエンジニアによる修理が件数としては減少傾向にあると考えていいでしょう。
20代で正社員への就職・転職
法人営業を兼ねるケースが増加
前項の内容も踏まえ、純粋な技術職としてカスタマーエンジニアを目指すと、理想の求人に巡り会えない可能性も出てきているのが現状です。
というのも多くの会社がカスタマーエンジニアに営業職を担わせるようになってきているのです。
担当先の保守・点検の際に新しい自社製品を売り込むことができたら会社にとって大きな利益につながります。
頻繁に出入りするカスタマーエンジニアがその仕事ぶりから信頼を得、更なる契約をとってくるという流れはいたって自然なものであるといえます。
したがって営業のできるカスタマーエンジニアの需要は今後ますます伸びていくと考えていいでしょう。
一方で営業職に必要な高いコミュニケーションを持ち合わせておらず、会社に期待される役割に応えることができないと自身で判断し、転職を考えるカスタマーエンジニアも出てきています。
需要がなくなることはない
企業の中枢を担うコンピュータ関連の保守・点検、修理を請け負うカスタマーエンジニアの需要がなくなることは今後も考えられません。
むしろ高度情報化社会を支える重要なポジションであるといえるでしょう。
ただしITの進化は日進月歩。
昨日の常識が通用しなくなるのが常識である業界です。
とにかく最新の知識や技術を追求していく姿勢が必要不可欠です。
コンピュータの進化についていけないカスタマーエンジニアは世の中から求められることもなくなります。
誰も将来を正確に見通すことのできない、変化の激しい業界であるといわざるを得ないでしょう。