「声」を使う仕事にはどんな種類がある? 声を生かす仕事13選を紹介

世の中には、たくさんの人を惹きつける声を生かして仕事をしている人たちがいます。

歌を歌ったり、演技をしたり、原稿を読んだりと、自分の声を生かせる仕事はさまざまです。

たとえ生まれ持った特別な美声がなかったとしても、日々の訓練や努力によってなれる職業もたくさんあります。

ここでは、自分の声を生かして働ける職業や仕事を紹介していきます。





表現者として活躍できる仕事

まずは表現者として自分の声を生かして働ける職業を紹介していきましょう。

歌手」は、ロック、ポップス、ジャズ、クラシックなどの歌を歌う人のことをいいます。

作曲家などの音楽家たちが作った曲を自分の歌声で表現し、人々に感動や喜びを与えます。

そのような歌手のなかでも、自身で作詞作曲をして歌を歌う人は「シンガーソングライター」と呼ばれます。

自分の思いやアイデアをメロディーや詞にのせることができることが特徴で、自らピアノやギターなどの楽器を演奏しながら歌う「弾き語り」をする人も多くいます。

声楽家」は、主にクラシックの歌曲やオペラを歌い、オペラやコンサートの舞台で披露する音楽家です。

正しい発声方法に基づく圧倒的な歌唱力をはじめ、歌曲やオペラで使われる英語やドイツ語、イタリア語、フランス語などの外国語の発音も上達させなくてはなりません。

また、アニメや映画の吹き替えなどで活躍している「声優」も、表現者の一人だといえます。

登場人物の声を吹き込んでいくことが主な役割ですが、それ以外に、ラジオドラマ、アナウンス、ドキュメンタリーのナレーションなどの分野で活躍する人もいます。

「Youtuber」とは、動画配信サービス「YouTube」に動画を投稿し、広告収入を得ている人のことです。

たとえ顔を出さなくても、自らの声を生かして歌やボイスドラマなどの作品を作り、人気を得ている人も大勢いいます。

「Vtuber」は「バーチャルYouTuber」の略語で、2Dまたは3Dのアバターを使って動画投稿や配信活動を行っている人のことです。

アバターとはアニメの登場人物のような架空のキャラクターのことで、これを使うことで顔を出さず、声や話し方のみで動画を投稿したり配信したりすることができます。

「歌い手」とは、主に「ニコニコ動画」をはじめとした動画共有サイトや配信サイトに自身が歌った歌を投稿している人のことです。

主にポップスのカバーや二次創作の歌が活動の中心で、顔を出さずに活動している人が多いのが特徴です。

歌手

歌手とは、ロック、ポップス、ジャズ、クラシックなどの歌を歌う人のことをいいます。

作曲家や作詞家編曲家といった音楽家たちが作った曲を自分の歌声で表現し、人の心に楽しさや感動、喜びなどを届けます。

このほか、自ら作詞作曲をする歌手や、楽器を演奏しながら弾き語りをする歌手などもいます。

近年はの歌手は、単純に歌うことだけではなく、価値観や信念、ファッション性なども注目されるようになりました。

ライブやコンサート出演、CDのリリース、テレビ・雑誌などのメディア出演などを行うことが多いですが、より良い声を求めて継続的な発声練習やボイストレーニングなども欠かせません。

歌手の仕事紹介ページ

シンガーソングライター

シンガーソングライターは、歌手のなかでも、基本的にポピュラー音楽(大衆音楽)の分野において自身で作詞作曲をし、歌を歌う人のことをいいます。

自分の想いやアイデアをメロディーや詞にのせて曲として完成させていき、歌声を使って存分に表現します。

ピアノやギターなど、楽器を奏でながら弾き語りのスタイルで活動をするシンガーソングライターも多くいます。

シンガーソングライターの場合、ただ歌を歌うことが好き・得意というだけでなく、自分の世界観を音楽を通して世の中に伝えていきたいという思いが強いことが特徴です。
シンガーソングライターの仕事紹介ページ

声楽家

声楽家とは、おもにクラシックの歌曲やオペラを歌い、オペラやコンサートの舞台で披露する音楽家です。

楽器を使用した音楽(器楽)とは異なり、「人の声」を中心とした音楽を奏でていくのが声楽家です。

オペラの公演では、歌劇のセリフを音楽にのせて歌い、圧倒的な歌唱力はもちろん、体全体で歌のイメージを伝える表現力も求められます。

正しい発声方法に基づく圧倒的な歌唱力を身につける必要があり、体全体で歌のイメージを伝える表現力も求められます。

また、歌曲やオペラは外国語で歌われることが多いため、外国語の発音などの勉強もする必要があります。

声楽家の仕事紹介ページ

声優

声優は、アニメなどのキャラクターや映画(洋画)の登場人物の吹き替えのために声を吹き込む仕事です。

このような声を吹き込む作業のことを、業界用語で「アフレコ」もしくは「アテレコ」といい、自分が担当するキャラクターやその作品で求められる声を、映像を見ながら当てていきます。

アニメや映画以外に、ドキュメンタリーのナレーション、ゲームのキャラクターボイス、テレビ・ラジオのナレーションなどの分野で活躍する声優もいます。

声だけで演じる表現力に加え、特徴的な声を持っていたり、さまざまな声を使い分けたりすることが求められる仕事です。
声優の仕事紹介ページ

Youtuber

Youtuber(ユーチューバー)とは、動画投稿サイト「YouTube」で自分が撮影した動画をアップロードし、その広告収入を得ている人のことです。

広告収入を得るには、18歳以上であること、自分のチャンネルの過去 12 ヶ月間の総再生時間が 4,000 時間、チャンネル登録者が 1,000 人いることなどの条件があります。

歌を歌ったり、ボイスドラマを作ったりと自身の声を使って動画を作成する人も多く、YouTubeから人気に火がついてデビューのきっかけとなる人も増えてきています。

ほかの映像作品に比べ、コメントや高評価数、再生数がダイレクトにわかるため、ファンを獲得するにはオリジナリティある作品をつくることが求められます。

Vtuber

Vtuber(ブイチューバ―)とは、「バーチャルYouTuber」を指す言葉で、自らが出演するのではなく、キャラクター(アバター)を使い動画投稿や配信を行う人のことです。

2Dや3Dでつくられたキャラクターに、モーションキャプチャで人間の動きを反映させるのが一般的な手法で、声は人間が担当しています。

顔を出すことなく、声のみを使って動画投稿や配信をするだけでなく、相手とコミュニケーションをとることができるため、急速に人気を集めています。

職業として収入を得る場合は、YouTubeなどの動画配信サイトで広告収入を得たり、グッズを販売したり、Vtuber専門の事務所で活動したりするのが一般的です。

歌い手

歌い手とは、もともと「ニコニコ動画」に「歌ってみた」というジャンルで自分自身が歌った歌を動画として投稿する人を表すインターネットスラングでした。

ここから派生し、動画共有サイトやSNSなどに自信が歌っている様子を動画として投稿したり、配信したりする人のことを「歌い手」と呼ぶようになりました。

主にアマチュアを「歌い手」、プロを「歌手」と呼ぶ傾向にありますが、歌い手として活動する人のなかは、主にCDの販売やライブ活動、広告などで収入を得ている人も少なくありません。

近年ではYouTubeやニコニコ動画から話題になって、実際にデビューする歌い手も増えてきています。

テレビやラジオで活躍できる仕事

テレビやラジオといったメディアの世界では、自分の声を生かして働いている人が大勢います。

アナウンサー」は、ニュース番組などに出演し、事件をはじめとするさまざまな情報について言葉を使って人々に伝える仕事です。

原稿を読むことがおもな仕事内容ですが、発声や抑揚、テンポなどにも気をつけ、初めてその情報を耳にする視聴者が、すぐに内容を理解できるように読み上げなくてはなりません。

ラジオパーソナリティ」は、ラジオ番組で話をしながら司会・進行に携わる仕事です。

デイレクターや放送作家と放送内容の打ち合わせを行ったうえで、天気や交通などさまざまな情報を伝えたり、音楽を流したり、ゲストを迎えてトークをしながら番組を滞りなく進行させていきます。

ナレーター」は、ドキュメンタリーやドラマ、ニュース番組などで、ナレーション(解説や語り)を入れる仕事です。

その番組の雰囲気に合うような声のトーンや間の取り方を考えながら、音声による演出を手掛けていきます。

「司会」は、各種イベントやトークショー、冠婚葬祭、ディナーショーなどの場で、進行役を担う仕事です。

事前にイベントの構成やタイムスケジュールを把握し、場の様子を見ながら雰囲気を盛り上げたり、時間内に予定している内容がきちんと終わるように話を進めていきます。

また、司会と同じような仕事に「MC」があります。

MCはイベントや舞台のほか、テレビやラジオ番組などで司会進行役を務め、必要に応じて場の空気を変えたりお客さまを楽しませたりします。

アナウンサー

アナウンサーとは、世の中にあふれるさまざまな情報を人々にわかりやすく伝える仕事です。

ニュース番組や天気、スポーツの実況中継などを手掛け、適切な言葉を用いながらテレビを通して正しい情報を伝えていきます。

ただ決められた原稿を読むだけではなく、初めてその情報を耳にする人が理解しやすいよう、抑揚をつけたりテンポを工夫したりしながら発声する必要があります。

場合によってはテレビ番組やイベントの司会者やレポーターなどを務めることもあります。

主にテレビ局などの放送局に所属して働きますが、経験を積みフリーランスとして活動している人もいます。
アナウンサーの仕事紹介ページ

ラジオパーソナリティ

ラジオパーソナリティとは、ラジオ番組で話をしながら司会・進行役を務める人です。

担当する番組によって「パーソナリティー」「DJ」「ナビゲーター」「MC」「司会」などと呼ばれています。

デイレクターや放送作家と番組内容について事前に打ち合わせ、番組内で交通・天気といったさまざまな情報を発信したり、音楽を流したりします。

またゲストを迎えて話をしながら、リスナーを惹きつける番組を作り上げていきます。

声だけで番組を進めていくため、表現力や臨機応変さが必要になるほか、ゲストとテンポの良い掛け合いができるように、場の状況を読みながら機転を利かせていく力も求められます。

ラジオパーソナリティの仕事紹介ページ

ナレーター

ナレーターとは、テレビ番組やDVDコンテンツ、ラジオ局などで映像に合わせてナレーション(解説・語り)をする仕事です。

テレビ番組ひとつとっても、ドラマ、ドキュメンタリー、バラエティ、ニュースなど、さまざまな番組でナレーションが必要とされています。

事前に渡された台本を読みながら声を入れていきますが、生放送の場合は修正が効かない一発勝負になるため、とくに入念な準備と打ち合わせが必要とされます。

その番組の雰囲気に合うような声のトーンや間の取り方を考えながら、音声による演出を手掛けていきます。

ナレーターの仕事紹介ページ

司会

司会は、各種イベントやトークショー、結婚式などの冠婚葬祭、ディナーショーなどの場で、進行役を務める仕事です。

事前にイベントの構成やタイムスケジュールを把握し、目の前にお客さまがいる場合には、様子を見ながらその場の雰囲気を盛り上げたり、演出に貢献したりします。

イベントの種類や内容に応じて声のトーンを調整したり、抑揚をつけて言葉を発したりする工夫が求められます。

決められた時間内に、予定した通りにイベントが進んでいくように場を取り仕切る重要な役割を担っています。

なお、テレビ番組の司会の場合はキャスター(ニュースキャスター)、MCと呼ばれることもあります。

MC

MCは、イベントや舞台のほか、テレビ番組などで司会進行役を務める仕事です。

事前に台本やタイムスケジュールなどは渡されますが、司会と違う点はただ番組を進行するだけではないというところです。

MCにとって大事なことはその場の雰囲気を瞬時につかみ取り、臨機応変に話を切り替えたりすることで、場の空気を見ながらお客さまを楽しませることが求められます。

きれいな声を持っているだけではなく、その場の空気をつかみ、ハプニングやトラブルがあっても機転を利かせて立ち回れるようなタイプの人が、MCとして求められています。

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声の使い方を指導する仕事

このように声を使った仕事をする人たちに対し、声の出し方や使い方を教える仕事もあります。

もっと良い声が出せるようになりたい、歌が上手になりたいと考える人たちに、正しい発声方法や歌の指導などをするのが「ボイストレーナー」という仕事です。

自ら生徒に手本を見せることもあるため、歌手や声楽家としての活動をしながらボイストレーナーの仕事をしている人もいます。

ボイストレーナー

ボイストレーナーは、発声や歌唱などのボイストレーニングの指導をする仕事です。

ボイストレーニングを受ける生徒は、クラシック系の声楽家やポピュラー系の歌手の志望者のほか、俳優タレント・声優・アナウンサー・ナレーターなどを目指している人です。

また、カラオケが上達したい、人前で話すのが苦手なので克服したいと考えるような人までさまざまです。

生徒に手本を見せることもあるため、歌手や声楽家としての活動をしながら副業として音楽学校の講師を務めたり、個人レッスンなどを開いてボイストレーナーの仕事をしている人もいます。

ボイストレーナーの仕事紹介ページ

声を使う仕事の種類のまとめ

今回紹介した職業は、なかには厳しい訓練が必要だったり、第一線で活躍するために厳しい下積み時代を経験しなくてはならなかったりするものもあります。

ただし、職業によっては「声がきれい」「話し方がうまい」ということ以外に、演技力や臨機応変さといった別のスキルが求められることも少なくありません。

興味がある職業があれば、その仕事についてぜひ詳しく調べてみましょう。

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