地方公務員の仕事(17選)(読了時間:7分48秒)

教育、福祉、交通、治安など、地域の生活に関わるさまざまな仕事を担う地方公務員。

地方の機関(都道府県庁・市町村)で働く地方公務員の職種は多岐にわたっており、活躍の場や仕事内容もさまざまです。

このページでは、地方公務員のおもな種類と、その仕事内容や特徴などについて紹介していきます。

地方公務員の分類

地方公務員試験は、その難易度などから便宜的に「上級」「中級」「初級」などの種類に分けて実施されています。

ただし、自治体によって試験の名称は異なる場合があるため、詳しくは各自治体の募集要項などで確認してください。

上級

大学卒業程度のレベルの試験であり、都道府県庁や東京都特別区、政令指定都市にそれぞれ勤務する公務員のことをいいます。

住民と密に接しながら地域の活性化を図り、地方自治体の中でも「幹部候補生」として扱われます。

自治体によっては「1種」や「1類」、あるいは「大卒程度試験」などと呼ばれることもあります。

中級

短大や専門学校卒業程度のレベルの試験となっており、中堅幹部候補として扱われます。

一般行政などの事務職を中心に、保育士や栄養士などの資格免許が必要な職に就く人、あるいは土木・建築・電気・化学などの技術職として働く人もいます。

試験の名称については「2種」や「2類」、あるいは「短大卒程度試験」などと呼ばれることもあります。

なお、試験の難易度はあくまでも程度という位置づけであり、学歴については高卒の人でも大学卒の人でも受験することができますが、詳しくは各自治体の募集要項を確認してください。

初級

高校卒業程度のレベルとなっており、都道府県に採用されて働きます。

上級のように幹部になることは難しいですが、県庁や市役所などの一般行政職の初級試験は非常に倍率が高くなる傾向にあります。

試験の名称については「3種」や「3類」、あるいは「高卒程度試験」などと呼ばれることもあります。

地域社会の安全を守る仕事

ここからは、地方公務員として働く人が就くさまざまな仕事について紹介します。

まずは地域社会や人々の安全を守る仕事です。

そうした仕事の代表格が「警察官」ですが、そのなかでも都道府県警に勤務する警察官が地方公務員となります。

都道府県警における仕事内容は、110番対応やパトロール、ストーカー対策、各種犯罪の捜査、交通違反の取り締まりや交通規制など多岐にわたっています。

現場に出るばかりでなく、警察組織を裏方として支える総務や会計などの仕事を担当する人もいます。

続いて、地方自治体の消防本部や消防署に勤務する「消防士」も地方公務員です。

火災が起きた際の消火や人命救助活動をはじめ、119番の通報を受けての救急活動、さらに火災を起こさないための啓蒙活動や、建物の防火上の安全性の検査・指導などにも携わっていきます。

警察官

警察官は、国や地域の治安や安全をつかさどる仕事です。

おもに「警察庁」と「都道府県警」から成り立つ警察組織の中でも、都道府県警に勤務する警察官が地方公務員となります。

都道府県警察では地域警察、生活安全、刑事警察、交通、警備、総務・警務など、幅広い仕事があり、各地域で発生する事件や事故について担当します。

消防士

消防士は、地方自治体の消防本部や消防署に勤務し、火災の消火活動や救急活動によって人々の安全を守る仕事です。

おもに火災の消火や人命救助活動のほか、119番の通報を受けての救急活動、さらに火災を防ぐための防災活動や、建物の防火上の安全性の検査や指導を行う予防業務を担当します。

保育や教育に関わる仕事

子どもたちと深く関わっていく、保育や教育に携わる仕事を紹介します。

「保育士」は、公立の保育園や児童相談所、児童福祉施設などに勤務し、生後6ヵ月の赤ちゃんから6歳児までの子どもを預かり、お世話をする仕事です。

「幼稚園教諭」は、公立の幼稚園に勤務し、満3歳から小学校に入学するまでの子どもを対象に教育を行う仕事です。

「教師」は、公立の小・中・高校に勤務し、満6歳から12歳の児童に対して学習や生活の指導を行います。

これらの職業に就くためには、いずれも必要な資格や免許を取得したうえで、各自治体の採用試験を受験し、合格する必要があります。

保育士

保育士は、生後6ヵ月の赤ちゃんから6歳児までの子どもを預かり、お世話をする仕事です。

公立の保育園のほか、児童相談所や託児所、児童福祉施設などが主な勤務先となります。

なるためには保育士の国家資格を得たうえで、各自治体が行う保育士採用試験を受けて採用される必要があります。

幼稚園教諭

幼稚園教諭は、満3歳から小学校に入学するまでの子どもを対象に教育を行う仕事です。

おもな勤務先は公立の幼稚園となります。

なるためには大学や大学院、短大などで幼稚園教諭養成課程を修了し、国家資格である幼稚園教諭免許状を取得したのちに、各市区町村で実施される幼稚園教諭採用試験を受けて採用される必要があります。

教師

教師は、児童や生徒に対し、学習や生活を指導する仕事です。

主に公立の小・中・高校に勤務する教師が地方公務員の身分となります。

なるためには該当する教員免許を取得したうえで、各都道府県などで実施される教員採用候補者試験を受験し、採用される必要があります。

医療や健康に関わる仕事

ここからは、医療分野で活躍したり、人々の健康を支えていく地方公務員の仕事について紹介します。

「看護師」は、おもに国公立の大学病院や都道府県の医療機関、公立の保育園に勤務し、医師の診察・治療の補助や患者さんのケアを行う仕事です。

看護師免許の取得が必要です。

「栄養士」は、保健所や保健センター、公立の病院、幼稚園、保育園などに勤務し、地域住民の健康づくりや健康診断などの仕事に携わります。

この仕事では栄養士の免許が必要であり、働く場によって「行政栄養士」や「学校栄養職員」などと呼ばれることもあります。

「保健師」は、保健センターや保健所などに勤務し、地域市民への保健指導や日常生活支援などを行う仕事です。

保健師の資格が必要になり、公務員の保健師は「行政保健師」と呼ばれることもあります。

「獣医師」は、各都道府県や市町村の本省庁や保健所、食肉衛生検査所、公立の動物園・水族館などに勤務し、動物の病気やケガの診察・治療を行います。

獣医師免許が必要になります。

「食品衛生監視員」は、各自治体の保健所等に勤務し、飲食店等の営業施設の監視・指導や食中毒等の調査を行います。

食品衛生監視員任用資格が必要になります。

看護師

看護師は、医師が患者の診察および治療を行う際の補助や、病気やケガを抱える患者のケアを行う仕事です。

国公立の大学病院や都道府県の医療機関、公立の保育園などが主な勤務先となります。

なるためには看護師免許を取得したうえで、自治体の公務員試験を受けて採用される必要があります。

栄養士

栄養士は、食や栄養に関する専門知識を生かし、地域住民の健康づくりや健康診断、予防接種、飲食店等における食品衛生監視などに携わる仕事です。

おもな活躍の場は保健所や保健センター、また公立の病院、幼稚園、保育園となります。

なるためには栄養士資格を得たうえで、公務員試験を受けて採用される必要があります。

保健師

保健師は、人々の病気の予防や健康増進・健康管理などを目的として、保健指導や日常生活支援などを行う仕事です。

保健センターや保健所など地方自治体で働く行政保健師が、公務員の保健師といわれます。

なるためには保健師の資格を得たうえで、自治体の公務員試験を受けて採用される必要があります。

獣医師

獣医師は、人間以外の動物に対して病気やケガの診察・治療を行う仕事です。

地方公務員としては、おもに各都道府県や市町村の本省庁や保健所、食肉衛生検査所のほか、公立の動物園・水族館などに勤務します。

なるためには獣医師免許を取得したうえで、公務員採用試験を受けて採用される必要があります。

食品衛生監視員

食品衛生監視員は、食品衛生法などの法令に基づき、「食の安全・安心」を守る仕事です。

地方公務員としては各自治体の保健所等に勤務し、おもに飲食店等の営業施設の監視・指導や食中毒等の調査を行います。

なるためには食品衛生監視員任用資格を得たうえで公務員試験を受け、食品衛生監視員として任用される必要があります。

地域の人々の暮らしを支える仕事

ここからは、地域に暮らす人々の暮らしを、さまざまな方面から支えていく仕事を紹介します。

「市役所職員」は、都道府県や市区町村の役所に勤めて事務職などに携わる職員のことをいいます。

戸籍関連や年金、健康保険などの問い合わせおよび手続きにも対応し、住民と最も近い立場で働く公務員のひとつだといえるでしょう。

「施設職員」は一般に、自治体が運営する病院や学校、図書館、ホールなどに務める人のことをいいます。

事務などの仕事を中心に、施設利用者に対して行政サービスを提供します。

「ケースワーカー」は、おもに福祉事務所に勤務し、住民の生活保護に関する相談・対応を中心に行う仕事です。

「地方議会議員」は、各自治体より立候補した人の中から地方選挙によって選出された人のことをいい、議案の提出、審議、議決などを行います。

市民の要望を聞いて市政に取り入れていく重要な役割を担っています。

市役所職員

市役所職員は、都道府県や市区町村の役所に勤めて事務職などに携わる職員のことをいいます。

役所とは、行政事務を行う場所であり、職員はそれぞれ住民課、福祉課、戸籍課、年金課などさまざまな部署において、まちづくりや各種手続き等、住民の生活を支える各種サービスを提供します。

施設職員

施設職員は、国や都道府県、市区町村が設置する各種施設において働く職員のことをいいます。

施設には病院や学校、図書館、ホールなどさまざまなものがあり、それらに勤務する職員は事務職等に携わりながら、住民の暮らしを支える行政サービスを提供します。

ケースワーカー

ケースワーカーは、高齢や障害などの理由によって、さまざまな困りごとを持つ地域住民の相談援助業務を行う仕事です。

おもな活躍の場は福祉事務所となり、住民の生活保護に関する相談・対応を中心に行います。

その他、児童相談所、老人福祉施設、児童福祉施設などで働く人もいます。

地方議会議員

地方議会議員は、日本の地方議会を組織し、その議決に加わる資格を持つ人のことをいいます。

各自治体より立候補した人の中から地方選挙によって選出されます。

地方議会議員は、役所などで事務などに携わる「一般職」の公務員ではなく、「特別職」という身分に該当します。

このように、ひとことで地方公務員といっても、医療や社会福祉、教育など、さまざまな領域で活躍する人がいます。

このなかには公務員試験を受験し、採用されることで就ける仕事もあれば、特別な学校で学び、国家資格や免許を取得するなどの条件を満たさなくてはならない仕事もあります。

目指していきたい地方公務員が決まったら、なるための方法をよく確認しておきましょう。

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