クラブDJの年収はいくら? 専属DJとフリーランスDJの収入の違いは?

クラブDJとして、安定的に高収入が得られる人は限られています。

駆け出し時代の収入はとくに低くなりがちで、他の仕事をしながらDJの活動を続ける人も少なくありません。

この記事では、クラブDJの年収の特徴や実際の収入目安、さらに専属DJとフリーランスDJの収入の違いについても解説します。

クラブDJの平均年収・給料の統計データ

クラブでは数多くのDJが活躍しているものの、実際にDJという選曲業のみで生活が成り立っている人はごくわずかです。

クラブDJの職業は副業としている人が多く、ほとんどの人は日中ほかの仕事をしています。

一部の人気DJは大きく稼いでいますが、一方で、DJそのものの年収は100万円以下という人もいるのが実情です。

クラブDJの手取りの平均月収・年収・ボーナスは

各社の統計データをもとに算出すると、クラブDJの平均年収は200万円前後となると思われます。

どこかのクラブに雇われて働く場合、単純に計算すると、給料の月額総支給額は16万円ほどとなります。

ここからさらに税金などが引かれるため、実際手元に残るのは12~13万円ほどとなるでしょう。

現在、日本人の平均年収が約458万円程度(国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」より)であることから考えると、DJは一般的な職業よりも給与水準は低く、生計を立てるのが難しいことがわかります。

クラブDJの初任給はどれくらい?

クラブDJとして駆け出しのころは報酬なしで働くことも少なくありません。

お金をもらえても1回あたり数千円ということも珍しくなく、また、はじめは仕事を獲得することも大変なため、生活は非常に難しいでしょう。

なお、DJがイベントに出演する際は、基本的に「ノルマ」のようなものがあります。

そのノルマでは「1人につきいくら、○人は集客必須」といった提示をされ、達成できなかった場合、不足分は自腹となってしまうこともあります。

それでも努力を怠らずにスキルを磨き続け知名度を高めていかなければ、高収入は期待できません。

大半の駆け出しDJはこの仕事だけでは暮らしが成り立たず、別の仕事をしたりアルバイトを掛け持ちしたりして、DJをするためのお金を工面しています。

お金をもらえる段階になるまでも非常に険しい道のりといえます。

クラブDJの福利厚生の特徴は?

クラブDJは、どこかの企業に正社員として雇ってもらえる人はほぼいません。

働き方としては、短期的な専属契約を結んだり、単発の仕事を引き受けて報酬をもらったりするスタイルが一般的です。

そのため、会社員のような福利厚生を期待することはできません。

非常に不安定な働き方になってしまうことを考えると、副業での収入アップや貯蓄といった生活の工夫や、パートナーや家族の協力が欠かせません。

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クラブDJの給料・年収の特徴

ここからは、クラブDJの給料・年収の特徴を見ていきましょう。

特徴1.報酬をもらえるようになるまでが厳しい

近年では不況の影響でクラブイベントが減っていることや、パソコンでBGMの編曲・編集などが簡単にできるようになったこともあり、DJの仕事が減って、DJの収入も全体的に下がっているといわれています。

「大箱(おおばこ)」と呼ばれる、大勢を集客できるクラブでの出演をした場合には、数千円から数万円ほどの報酬が得られます。

しかしながら、そういった場所でレギュラーとして毎日のように出演したとしても、年収は250万前後です。

会社員のように安定した給料がもらえるわけでもなく、人気や実力、また需要次第では大幅に収入が減ってしまうことも考えられるため、この仕事を職業として志すのであれば、相当な覚悟が必要です。

特徴2.情熱がなければ続けられない

DJは、特別な資格や学歴が必要な職業でもなく、DJブースがあるお店を貸し切れば、誰でもなることができます。

しかし、「プロ」として続けていく場合は、意識の高さと情熱が重要です。

人が集まる空間が好きで、自分の選曲で人が喜んで踊ってくれるといったことに心から喜べる人でないと、とても続きません。

さらに、DJは音楽の知識に詳しく情報に敏感であることも必要ですし、最新の音楽やお店、客、時間帯などに合わせた選曲センスも問われます。

DJは、「安定して稼ぐ」というよりも、「好きなことを思いきりやる」という喜びを感じられることが魅力の職業だといえるでしょう。

クラブDJの勤務先別・働き方別の年収

クラブDJは、おもに「店舗の専属DJ」と「フリーランスのDJ」として活躍する人に分けられます。

ここでは、それぞれの年収の特徴を紹介します。

店舗での専属DJの平均年収

飲食店やクラブなどの「店舗の専属DJ」の場合、DJ本人の力量や仕事内容に応じて収入に大きな差がつきます。

駆け出しのときは、修行も兼ねてボランティア同然でDJを引き受ける人もいます。

ただし、少しずつ経験を積んで確かな仕事ができるようになると、ようやく年収100万円に届くか届かないくらいの金額になります。

さらに、専属DJとして名前が通るようになり、音響や経営など店舗全体のマネージメントができるようになると、年収は100~400万円ほどにアップしていきます。

いずれにしても、高収入というわけにはいかないことのほうが多いでしょう。

また、仕事用の音源を自分で用意しなければいけないため、音源購入のための費用がかかり、駆け出しのころは赤字となってしまうこともあります。

編集・選曲などの仕込みの時間もかかることを考慮すると、割のいい仕事とはいえないかもしれません。

フリーランスのDJの年収

特定の店舗との専属契約を結んでいない「フリーランスのDJ」の場合は、収入は働いた分だけの出来高制になります。

参加したイベントでもらう報酬の総額が年収となるため、その年は一切収入がなかったという人もいれば、1000万円稼いだという人も出てきます。

ただし、年収の差は極端なピラミッド型となっており、年収1000万円も稼げるようなDJはめったにいません。

業界内で知らない人がいないくらいの有名人で、そのネームバリューだけでたくさんの集客が見込めるような特別なDJだけが、高い収入を得ることができます。

知名度があるDJの場合、イベント主催者が出演を依頼するだけで多額の出演料が発生しますし、リミックスCDやプロデュースなどの作業で稼いでいる人もいます。

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クラブDJが収入を上げるためには?

クラブDJの多くは、決して高い収入を得られるわけではありません。

この仕事だけで生活を成り立たせるのが難しく、他のアルバイトなどをしながら生活している人もいます。

そんなクラブDJが少しでも収入を上げていくための方法を説明します。

知名度を上げる

クラブDJとして収入をアップさせる場合は、知名度を上げることが大切です。

より多くの人に知られ、会場やファンから信頼される、確かな実力を備えたDJは、少しずつでも高い報酬を得られるようになります。

そのため、多くのDJは、DJ以外にもタレントやモデルとして芸能活動をしたり、CDを発売したりするなど、さまざまな方法でファンを増やしています。

一見、華やかな仕事に見えるかもしれませんが、日々の地道な努力や行動力が非常に重要です。

音楽の知識を深めてスキルアップする

DJとしてステップアップしたいのであれば、DFスキルをアップさせ、安定したパフォーマンスができるようになることも重要です。

まったく経験がないDJと、経験豊富なDJでは、どのような音楽を選曲するか、どのように場を盛り上げるかなどの判断がまったく変わってきます。

経験豊富でスキルがあると信頼されれば、より多くの会場やスタッフから仕事の依頼を受けることが多くなるでしょう。

音楽の知識を深めて、自身の感性・選曲センスを磨いていくことも欠かせません。

「クラブDJの年収・給料」まとめ

クラブDJの多くは、この仕事だけで安定した収入を得ることができず、他の仕事やアルバイトなどと兼業で働いています。

店舗の専属DJになったとしても、駆け出しの頃は、ほぼ無給に近い状態で活動しているケースもあるのが実情です。

クラブDJとして収入アップするためには、DJとしての実力・センスを磨いていき、知名度を高め、少しずつ認められるようになる必要があります。