心理学部で学ぶことや学科を解説 志望理由はどうする? どんな就職先がある?

心理学とは、心のメカニズムを科学的に探求する学問です。

カウンセラーやケースワーカーなど、教育や医療の分野での活躍を目指す学生のほか、もともと「心」というもの自体に興味を持ち、深く知りたいと考える学生が多く学んでいます。

ここでは、心理学部で学ぶことや学科、卒業後の進路などについて詳しく解説します。





心理学部とは

心理学部は、人の心のしくみや働きについて学ぶ学部です。

心理学の分野は大きく分けると「基礎心理学」と「応用心理学」に分類されます。

基礎心理学では、心についての一般的な法則について考えます。

人の行動と心は密接に関係しており、行動には認知が影響していると考える認知心理学などを学びます。

応用心理学は、基礎心理学で得られた知見を医療現場などで実際に生かしていく方法を考える分野です。

実際に測定や検査を行うことによって、仮説を検証することもよく行われます。

心理学部は文系学部の中でも専門性が高いため、心理学部を志望する学生は、将来的に心理学の知見を生かした仕事に就くことや、研究職へと進むことを視野に入れていることも多いです。

文系学部の中でも女子学生が多めの傾向があり、研究熱心な人が少なくありません。

就職先についてはカウンセラーやケースワーカーをはじめ、教育や医療の分野でプロフェッショナルとして働く人材を輩出しています。

また、臨床心理士の資格取得を目指して大学院へ進学する人もいます。

このように、研究内容の専門性の高さと、専門性を生かしたプロフェッショナルへと進む道もあることが、心理学部の大きな特徴といえるでしょう。

心理学部の理念

心理学は、科学的な方法を用いて、人の心のしくみや働きを解明する学問です。

心と体がどのように影響し合っているのか、そして、その結果として人間の心はどのような働きをするのかなどについての仮説を立て、実験や調査などを行ってデータを集め、実証していきます。

ストレスの多い現代社会では、多くの人が何かしらの心の問題を抱えており、それを解決に導いていける専門家の存在が不可欠となっています。

心理学部では、幅広い心理学の基礎知識を修得することで、社会に貢献する人材の育成を目指します。

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心理学部で学ぶこと、勉強すること、授業内容、卒論

ここでは、心理学部で具体的に学ぶことや、授業の内容、また卒論のテーマの一例を紹介します。

心理学部で学ぶこと

心理学は、研究の目的や対象によって、認知心理学、臨床心理学、発達心理学、家族心理学、動物心理学など、いくつもの分野に分かれています。

臨床心理の専門家を目指す場合などは、病院や福祉施設、教育現場などでのカウンセリング実習が必修とされることもあります。

近年は工学や医学など他分野と連携した研究も進んでおり、多様な視点から、社会の中で人間がどう生きていくかを考えていきます。

心理学部の授業内容

人の心のメカニズムに迫るには、多岐にわたる知識が必要になります。

そのため、心理学部の授業ではさまざまなアプローチによって人の心理を分析・検証するための基礎的な知識を学びます。

認知心理学、知覚心理学、発達心理学、社会心理学といった各分野の概論をはじめ、研究を進める上で必要となる情報処理や統計法についての基礎的な知識を学ぶ授業があります。

また、心理学に関する研究を進める方法論そのものを学ぶ心理学研究法や調査計画法といった授業が用意されている場合もあります。

このように心理学に関する幅広い知見を身につけたのち、ゼミや研究室において専門分野の研究へと進んでいくことになります。

心理学部の卒論の例

  • 香りから想起される意味情報とイメージ色の関係
  • 声による性格判断の正確性とその特徴
  • 女子大学生の自尊心と化粧の関連
  • SNSでのコミュニケーションが対人感情に及ぼす影響
  • 認知のゆがみと過剰適応の組み合わせにおける社会不安傾向の違い
  • 他者・外的対象へののめりこみ傾向と自己愛との関連について
  • 虐待を受けた子の自己イメージと対人関係パターン

心理学部で学んだことの口コミ

  • アンガーマネジメントを学んだことで自分の心の状態を冷静に見つめられるようになった。
  • カウンセリング技術の知識は、友人や家族の相談に乗るときに役立っている。
  • 心理学の知識によって、人間関係や恋愛関係を良好に保つことができていると思う。
  • 薬物依存についての実体験を聞くなど、貴重な経験ができた。
  • 精神疾患に対する理解が深まり、偏見がなくなった。
  • 乳幼児心理学を学んだ経験が、子育てをするようになってとても役立った。

心理学部の主な学科・分野と概要

心理学部は、大学によって複数の学科が設置されています。

ここでは、心理系の学科として代表的なものを紹介します。

心理学科

人間の心に科学的にアプローチし、思考や行動の心理的過程やメカニズムを研究します。

臨床心理学科

ストレスなどを原因とする心の病を予防・治療するための理論と技術を修得します。

発達心理学科

乳幼児期、児童期、青年期、成年期、高年齢期まで、人間の一生の中で心がどう発達していくのかについて研究します。

応用心理学科

日常生活に密着した人間の行動・感覚などを研究し、社会の中での人間の行動における問題を解決します。

福祉心理学科

心に関する理論を学び、福祉と心理の両面から、子どもや高齢者、障害者を支援できる専門家を育成します。

心理学部で学ぶ学問分野・概要

心理学部で学ぶ学問分野には、以下のようなものがあります。

認知心理学
知覚、記憶、理解といった作用や行動をコントロールする過程について研究します。

対人心理学
人とのつながりの中で生じる心の動きや行動について考えます。

犯罪心理学
反社会的、反公共的な行動の背景にある心理を深く探求します。

教育心理学
乳児期から青年期にかけての心の発達について教育的視点から研究します。

産業心理学
産業における人的要因の利用と管理について、心理学を応用して研究します。

組織心理学
組織という特殊な状況下での行動を心理学の手法を用いて解明していきます。

災害心理学
自然災害が発生した際の個人・集団の行動について、心理学の知見を元に考えます。

心理学部で目指せる主な資格

心理学部で学んだことで取得を目指せる資格には、以下のようなものがあります。

  • 公認心理師
  • 臨床心理士
  • 学校心理士
  • 産業カウンセラー
  • 認定心理士
  • 音楽療法士
  • 福祉心理士
  • 心理カウンセラー
  • 特別支援教育士
  • これらは、民間の試験や講座を受講することで取得可能なものから、臨床心理士のように修士号取得(大学院での学び)が必須条件のものまで、さまざまです。

    取得に必要な要件をよく調べておくことが大切です。

    心理学部の大学選びのポイント

    心理学は研究対象が広く、研究内容が多岐にわたることから、同じ心理学部でも大学によって授業内容が異なることがあります。

    大学が公開しているシラバスや教授陣の専門領域、卒業生の卒論テーマなどから、自分がやりたい研究ができそうか、興味を持てそうな授業がありそうか、といったことをよく確認しておくようにしましょう。

    大学院への進学も視野に入れている人は、大学院が併設されているかどうかも確認しておくべきポイントです。

    心理学部の入試方法・受験科目

    心理学部の研究では、文献を読み解く力のほか、研究領域によっては統計など数学の力が必要になる場合があります。

    そのため、心理学部の入試では英語・国語を必須科目とし、ほかに地歴・公民・数学の中から1科目を選ぶといった形の試験を課している大学が多く見られます。

    また、心理学部は一般的に文系の学生が多く志望する学部ですが、なかには理系で心理学を志す学生もいます。

    そのため、理系の学生が受験する際に理系科目を選べるような配慮がされている場合もあります。

    心理学部の学費

    心理学部の研究は他の文系学科と同様、特別な研究費用を必要としないことから、他学科と比べても平均的な学費の大学が多くなっています。

    立正大学心理学部臨床心理学科の例

    1,290,000円(入学金288,000円、授業料718,000円、施設費253,000円、諸経費31,000円)
    4年間で4,296,000円

    学科によっては実習の機会があり「研究実験費」といった費用が必要になる場合もあります。

    心理学部の志望理由、例文、面接

    ここでは、心理学部を目指す学生たちが、どのような志望理由を持っているのかを紹介します。

    例文も掲載していますが、実際の志望理由は、学びたいことや将来目指す姿などを、自分の言葉でしっかりと伝えるように心がけてください。

    心理学部の志望動機

    心理学部を選択する人は、昔から人間の心の動きに興味があり、それを深く突き詰めていきたいという考えを持っていることが多いようです。

    子どもの頃に楽しんだ心理テストや性格診断など、生活に身近なところで心理学の一部に触れることがあり、それをきっかけにこの世界に足を踏み入れたという声はよく聞かれます。

    また、自身が悩んだときに心理カウンセリングで救われた経験があり、自分も心理学の専門知識を得て、人を助ける立場になりたいという気持ちを持っている人もいます。

    文系の中では大学院に進む人の割合も高めで、専門色が強い学問であるため、具体的な将来の姿をイメージしている人もそれなりに多いようです。

    大学によっては、心理学部で社会福祉の援助方法なども学べるため、そうした進路の希望を踏まえてこの学部への進学を選択する人もいます。

    心理学部の志望動機の例文

    私は大学に入学して以来、学習塾でアルバイト講師をしています。

    生徒たちと話す中で、学校生活や友人関係についての悩みを抱えている生徒がとても多いことを知りました。

    近年ではスクールカウンセラーを学校に派遣するなど、子どもの悩みを受け止めるための仕組みが整備されつつあります。

    私は将来、スクールカウンセラーになって子どもたちのフォローをしたいと思っています。

    そのために心理学を基礎からしっかりと学び、頼られるカウンセラーを目指していきたいと考えています。

    心理学部のAO・推薦入試の面接で聞かれること

    心理学は専門性の高い学問分野です。

    授業内容も高度なものが少なくないため、心理学に対して深い興味関心を抱いているかどうかが面接時のポイントになります。

    心理学に本当に興味を持って志望しているかどうか、なぜ心理学部を志望したのか、といった点が最も重要です。

    入学後に具体的にやってみたい研究テーマがあれば、面接で伝えても問題ありませんが、具体的な研究内容が決まっていない人も心理学に興味を持ったきっかけについて、エピソードを添えて伝えるようにするといいでしょう。

    心理学部の志望理由の口コミ

    • 心理学は汎用性が高く、一般企業の営業職など仕事でも活かせそうだと思ったから。
    • ニュースで凄惨な事件の報道を耳にすることが増え、犯罪心理学に興味を持ったので。
    • 友人関係に悩んだ時期があり、人の心の動きと行動にどう表れるかが気になっていたから。
    • 将来、心理カウンセラーを目指したいと思うようになり、心理学部で学ぶ必要があったため。
    • 文系の学部の中でも、専門性の高い研究を行っているイメージがあった。

    心理学部の雰囲気・男女比

    心理学部の雰囲気と、男女比がどれくらいかを紹介します。

    もちろん大学によっても異なるので、気になる大学が見つかったら、詳しく調べたり、実際に見学をしてみたりするとよいでしょう。

    男女比は女性のほうが多め

    心理学部の男女比は、3:7あるいは4:6くらいで女性のほうが多めとなっています。

    大学によっては、これ以上に女性の割合が大きいこともあるようです。

    そのため、穏やかで落ち着いた雰囲気が特徴のひとつといえるでしょう。

    他学部同様、さまざまな個性を持った人が集まっていますが、目に見えない人間の心についてアプローチしていくことから、真面目で探求熱心なタイプの人が多いようです。

    大学によっても異なりますが、年次が上がり専門科目や実習が増えてくると、課題やレポート提出などが重なってとても忙しくなることもあります。

    就職ではなく大学院進学希望者がそれなりにいることから、「研究色」の強い独特の雰囲気も、心理学部の特徴といえるかもしれません。

    心理学部の雰囲気・男女比の口コミ

    • 他の文系の学部と比べても女子学生の比率が高い。
    • 人の心に興味があるからか、話してみると面白い人が多かった。
    • 臨床心理士を目指している人など、具体的な目標がある人もたくさんいた。
    • 絵や音楽など、学問以外で自分の好きなことを突き詰めている人も多い。
    • 授業を欠席する人が少ないので、他学部では欠席だらけと聞いて驚いた。

    心理学部の楽しいこと・大変なこと・つらいこと

    心理学の楽しいこととしては、人の心について研究する分野のため、学んだことを日常生活で生かせる点を挙げる人が多いです。

    また、授業内容が興味深く、実習などを通して知的好奇心を刺激されると感じていた人もいるようです。

    反対につらいこととして、心理学は専門性が高い分野のため、授業によっては内容が難しく、ついていくためにしっかりと勉強しなくてはならないものもあります。

    ベテランの先生になると学生と年齢が離れている方もいるため、考え方が古いと感じる場合もあるようです。

    心理学部の楽しいことの口コミ

    • 学んだ知識やスキルを日常生活で生かすことができる。
    • 授業が興味を惹かれる内容のものが多く、心理学の奥深さに触れられる。
    • カウンセリング体験など、実習を通して学ぶことも多く興味深かった。

    心理学部のつらいことの口コミ

    • 授業によっては専門的な内容を学ぶので、きちんと勉強しないとついていけなくなる。
    • 先生の年齢層が高めなので、考え方が古いと感じたこともあった。

    心理学部の口コミ一覧

    心理学部の就職先・業界、目指せる職業・仕事、進路

    心理学部を卒業した学生たちは、どのような業界や場所で活躍しているのかを紹介します。

    心理学部の学生には、さまざまな進路があります。

    心理学部の就職先

    心理学部出身者の就職の特徴は、他の学部同様、各業界の一般企業に就職する人がいる一方、身につけた知識・スキルを生かして専門職の道に進む人も多くいます。

    一般企業であれば、教育業界のほか、職種でいうと人事や広報などの管理部門を目指す人が若干多くなっているようです。

    ただし、一般企業での仕事であれば、心理学に直接関わる仕事内容でないとしても、人との関わりは必ず生じますので、心理学部で学んだ知識やスキルが活かせる場面は必ずあるはずです。

    心理学部の就職の状況と需要

    卒業後には心理学部で学んだことを生かした仕事がしたいと考える人が多いようですが、今の日本ではまだ心理系専門職の社会的地位が確立されきっておらず、安定した待遇で働ける職場はさほど多くありません。

    そのため、非常勤などの形でカウンセリングの仕事を掛け持ちして働いている人も多くいます。

    臨床心理士など、資格取得のために実務経験が必要とされるものもあるため、非常勤を掛け持ちして働きながら資格取得に向けた勉強を続ける人もいるようです。

    心理学部の就職以外の進路

    専門性をさらに高め、心理学系の資格の中で最も権威があるとされる臨床心理士の受験資格を得るために、大学院へ進学する人もいます。

    とくに臨床心理士になるには、指定大学院に進学して修了することが条件になっています。

    指定大学院には第一種と第二種があり、第二種の大学院の場合は卒業後に1年間の実務経験が必要になります。

    こうした事情から、卒業後すぐに就職するのではなく、非常勤などで実務経験を積みながら資格取得を目指す人もいます。

    心理学部の就職の状況の口コミ

    • 心理系の専門職は採用自体が少ないので、一般企業で心理学とは直接関係ない仕事に就く人が多い。
    • マーケティングや営業といった、心理学を間接的に活かせそうな職種を意図的に選ぶ人もいる。
    • 専門職を除けば、心理学部で学んだことで特に就職で有利になることはなさそう。
    • カウンセリングで学んだスキルが役立ったのか、採用面接は思っていた以上に通過率が高かった。
    • 大学院に進んで資格を取っても仕事があるとは限らないので、進学するか就職するかで最後まで悩む人もいる。

    心理学部から公務員を目指せる?

    心理学部の卒業生は、公務員としてカウンセラーやケースワーカーなどの心理職に就いたり、産業、教育、医療、福祉など多岐にわたる領域で、心理学のプロフェッショナルとしての力を発揮することができます。

    近年は学校や企業に属する人のストレスが社会問題化しており、カウンセラーの配置は急務といわれています。

    しかし、その一方で、十分に安定した雇用・求人が確保ある状況とはいえません。

    心理学部の卒業生の感想

    心理学部の卒業生の中には、臨床心理士などいわゆる専門職として働いている人もいますが、安定した求人が少ないため、どちらかと言うと少数です。

    全体として見ると、心理学とは関係のない一般企業の仕事に就いている人が最も多く、次いで福祉関係など福祉心理学の知識を生かせる仕事に就いている人がいる、といったイメージでしょう。

    心理学部の卒業生からは、実際に以下のような声が聞こえてきます。

    • 心理系の専門職には就かなかったものの、心理学部で学んだことは役立っていると思う。
    • 入学前に比べて、相手のことを考えて言葉を選んで話すようになった。
    • 仕事に直接役立っているわけではないが、大学時代の授業やゼミが楽しかった印象が強く残っている。
    • 社会心理学は社会学部と重なる部分も多く、卒業後に社会学部卒の人と意気投合した。
    • 子育てをするようになってから、発達心理学で学んだことがとても役立った。

    理系でも心理学部に入れる?

    結論からいえば、理系でも心理学部に入ることは可能です。

    入試の選択科目に数学を取り入れる大学が増えているため、理系の人であれば数学を受験科目に使える可能性があります。

    懸念されることとして、心理学部はあくまで文系寄りの学部のため、入試では英語や国語が必須科目となっています。

    これらの文系科目が著しく苦手な場合は厳しいかもしれません。

    なお、入学後の研究テーマによっては統計など数学の知識が必要になることがありますので、数学の基礎的な知識がしっかりと身についているに越したことはありません。

    高校までで学んだ理系の知識は、心理学部でも生かせる場面がきっとあるはずです。

    心理学部の口コミ・体験談

    地方私立大学 心理学部 心理学科卒業生の体験談・口コミ

    心理学科を目指した理由

    私の学部は精神障害の方を主な対象とした臨床心理学を学ぶ場でした。

    対人心理学の知識やスキルは汎用性が非常に高く、一般企業の営業等、普段のコミュニケーションの場でも活かしていくことができると考えて選びました。

    心理学科で学んだこと・役に立っていること

    基本的な対人心理学のスキルとして、傾聴姿勢は身についたと考えています。

    主にカウンセリングの領域で重視される能力ですが、営業活動においてお客様の顕在的、潜在的ニーズを引き出す必要がある時には大いに活かせるものです。

    心理学科の雰囲気

    学部の学生の性格としては、大人しい人が多かった印象です。

    元々カウンセラーや精神保健福祉士として患者を支えていきたいと考えている福祉志向の強い人が多く、合理的思考よりも感情的思考で考えている人が多いと思います。

    男女比に関しては女性の方が多く、グループで動いている人が主でした。

    心理学科の楽しかったところ

    心理学といっても多くの分野がありますが、学んだ知識やスキルをすぐに日常生活に生かすことができたのは面白いところだと思います。

    日頃目にするの人間の行動が、どのような思考プロセスを元にしているのかを知ることができるので、人間そのものについての興味も増すと思います。

    心理学科のつらかった・大変だったところ

    大人しめの人が多かったので、陽気なタイプの私と合わない人もいました。

    また、専門的な志向の方が多かったので、私のように一般企業に勤める予定の人とはどうしても意識の差が出てきます。

    専門的な資格試験なども大半の学部生が受験して、団結力を高めていましたが、私は受験しなかったので多少さびしい思いをしました。

    勉強は楽です。

    心理学科の卒業後の就職先・進路

    私は卒業後、一般企業の営業職に就きましたが、大学院に進む人や専門的な分野(スクールカウンセラーや病院の精神保健福祉士)に進む人も多かったです。

    しかし、大学院を卒業しても専門的な分野で常勤として雇ってもらえる人は少なく、非常勤扱いで働いている人が多いようです。

    卒業後の所感・メッセージ

    もし将来像がハッキリ決まっていないなら、心理学部を選択するのもアリだと思います。

    しかし心理学といっても汎用的なもののか、専門的なものなのかで大きく進路が異なるので、「何が学べるのか」「何の職に就けるのか」をイメージした上で進学することを勧めます。

    地方私立女子大学 心理学部 心理学科卒業生の体験談・口コミ

    心理学科を目指した理由

    私が中高生の頃くらいから「カウンセラー」という職業が注目され始めました。

    当時、学校での人間関係や将来のことなど、不安に思うことが多く、誰かに話を聞いて欲しいと思うことが多々ありました。

    心理学を学べば人の心を理解できて、カウンセラーという職業に就けると考えて、心理学部を目指すことにしました。

    心理学科で学んだこと・役に立っていること

    心理学部で勉強して今役に立っていることは、まずは病気への理解です。

    心理学は医学ではないので少し違いますが、精神疾患に関する授業があり、誰でもなってしまう可能性があると知れたのは良かったです。

    また、自分に対する理解が深まったことも役立っています。

    心理学科の雰囲気

    心理学部は他の学部と比べて明るい性格の学生と勉強熱心な学生が多かったように思います。

    明るいタイプの人は、主に「人間」に興味がある人が多く、フレンドリーな感じでした。

    勉強熱心なタイプの人はカウンセラーや臨床心理士に本気でなりたい人たちが多かったです。

    心理学科の楽しかったところ

    心理学部で楽しかったことは、社会心理学の授業です。

    たとえば恋愛のことや友達のことなど身近なものがテーマなので興味深く講義を受けました。

    よくある「吊り橋理論」とかそういう感じの学生にも興味を持ちやすい内容で楽しかったです。

    心理学科のつらかった・大変だったところ

    心理学部で大変だったことは、論文を読むことです。

    卒論として論文を書きますが、まずは先行研究の論文を読まなくてはいけません。

    普通の文章とは違い、専門用語も出てくるので慣れるまでは大変でした。

    慣れると、すごく面白い読み物になるのでそこは良かったです。

    心理学科の卒業後の就職先・進路

    進路は主に就職組と大学院進学組でした。

    臨床心理士になりたい人は大学院に行かなければいけないので、もの凄く勉強をしていました。

    就職組は、一般企業や教職などさまざまでした。

    心理学部の中でも学科が分れるので取れる資格によって進路が変わってくる印象です。

    卒業後の所感・メッセージ

    心理学は人の心を学問する科目です。

    そういう意味では、大学で勉強したことは生きていくこと全てに関わってくるとも言えます。

    私は一般企業に就職しましたが、「こういう言い方をすれば人は納得しやすい」とか「こういう言い方をすると感じが悪く聞こえる」みたいなことを考えて仕事をしています。

    こういうことを知っているお蔭で随分人間関係が円滑になりました。

    心理学部で学んだことを活かしていると言えるのではないかと思います。

    興味深い学問ですし、たとえ心理職に就かなくても、日々の生活の中で自分の心や他人の心に関わらない日はありません。

    そういう意味では生活する上でかなり役立つ学問だと言えるかもしれません。

    私は心理学部で勉強できて良かったと思っています。なにより、ご自分が好きなことを勉強するのが一番だと思います。

    地方私立大学 心理学部 心理学科卒業生の体験談・口コミ

    心理学科を目指した理由

    私が心理学部を目指した理由は、中学生の頃に読んだ本がきっかけでした。

    その本は、アメリカのセラピストが書いたノンフィクションで、虐待を受けた子とセラピストの心の交流を描いた内容でした。

    私はその本を読んで『こんなひどい経験をしている子がいるんだ』と衝撃を受け、虐待を受けた子の心理ケアをしたいと思い、心理学部を目指すことにしました。

    心理学科で学んだこと・役に立っていること

    私が心理学部で学んだのは、教育心理学や臨床心理学、心理カウンセリングなどです。

    大学を卒業してからは大学院に進学し、心理検査法なども学びました。

    大学時代に学んだカウンセリング技術は日常でも役に立っており、友達や家族の相談に乗ったり、時には職場の人の話しを聴くこともあります。

    また、恋愛などにも心理学のテクニックを応用して、異性とよりよい関係を築くのに役立っています。

    心理学科の雰囲気

    私の通った心理学部は、女性が7割、男性が3割と女性の方が多かったです。

    心理学を専攻している学生は、他の文系の学部に比べて個性的な学生が多いように感じました。

    絵が得意だったり音楽をやっていたりと、勉強だけでなく好きなことを極めている人も多かったです。

    心理学科は人の心を扱う分野ということもあり、責任感のある真面目な性格の学生がほとんどでした。

    心理学科の楽しかったところ

    心理学部の楽しかったところは、嘘発見器を使った実験など、面白い実験がたくさんあったところです。

    嘘発見器は、普通は経験できないと思うので楽しんで実験できました。

    また、パーソナルスペースを測る実験では、相手が自分に向かって近づいてきて「もう限界!」というところでストップをかけるという内容で、和気あいあいと楽しんだ記憶があります。

    他にも、泊りがけでワークショップに行ったり実習に行ったりして充実した学生生活でした。

    心理学科のつらかった・大変だったところ

    心理学部のつらかったところは、難しい心理検査法や実験のレポートを書かなければいけないところです。

    心理学は元々理数系の学問なので、理数系が苦手な私は、統計をとったり実験結果をグラフでまとめたりするのが苦手でした。

    まとめた統計やグラフを使ってレポートを作成するのですが、実験によっては有意差があまりないものもあり、まとめるのに苦労した覚えがあります。

    心理学科の卒業後の就職先・進路

    心理学部卒の場合、心理職に就きたい人は大学院に進学する人が多いです。

    私も大学院に進学し、教育系の施設に心理職として就職しました。

    あとは、児童相談所の心理職など福祉分野か、精神科や心療内科などのクリニックで心理検査法などを行う職員も多かったです。

    卒業後の所感・メッセージ

    心理学は今でも人気の学問なので、臨床心理士などの心の専門家を目指す人も多いと思います。

    現在は公認心理士の認定も始まり、心理学部の競争率はさらに上がると思われます。

    私自身、心理学の勉強がとても楽しかったので、未だに大学時代のノートを見返していますし、心理職はとてもやりがいのある仕事だと実感しています。

    心理学科での勉強は無駄にはならないので、大学受験や勉強を頑張って、夢を叶えて欲しいなと思います。

    地方私立大学 人間学部 人間発達学科卒業生の体験談・口コミ

    人間発達学科を目指した理由

    心理学が学びたいと考えていたことが一番の理由です。

    人間学部人間発達学科は、今でいうところの生涯発達心理学を扱う学部・学科でした。

    心理学の中でも子どもの発達に興味があったことも志望理由でした。

    県内私立大学で有名な先生がその大学にいたので志望しました。

    人間発達学科で学んだこと・役に立っていること

    心理学はいわゆる潰しのきかない学問のひとつと言われていますが、専門職になれば話は違います。

    私は今、大学や専門学校で心理学の講義を行う講師の仕事をしているので、大学で学んだすべてのことが役に立っています。

    講義の礎になってこともそうですが、自分自身が子育てをする身になってみて、乳幼児の心理や、支援法などを学んでおいてよかったとも感じています。

    人間発達学科の雰囲気

    大学が女子大だったので、学生は全員女性でした。

    学生はギャルのような服装をして、いかにも遊んでいそうな人もいれば、教育実習と講義と就活で毎日髪を振り乱して忙しくしている真面目な学生もいました。

    いわゆるお嬢様大学だったので、勉強に対する意識は高くはなく、講義中の私語も目立っていました。

    人間発達学科の楽しかったところ

    教授陣が魅力的な方ばかりで、もともと興味をもっていた心理学を深く学ぶことができたことが楽しかったです。

    演習系の授業も多く、人間関係論という授業ではエンカウンターを学生同士で実践したり、自分自身の内面と向き合えることが楽しかったです。

    人間発達学科のつらかった・大変だったところ

    大変だったのは通学くらいのものです。

    実家からは往復3時間の距離があったので、1コマ目に授業があるときなどは本当に朝起きるのがつらかったです。

    私は思いませんでしたが、友人が英語の授業がつらいと言っていました。

    当時には珍しくコミュニケーションを英語でとることでスキルをつけようとするスタイルだったからだと思います。

    人間発達学科の卒業後の就職先・進路

    私は前述のとおり、教育職に就きましたが、私の周囲はさまざまです。

    ある友人は大手アパレルメーカーの総合職に就職しました。

    またほかのある友人は、無事に教員採用試験を突破して、今は北陸地方で教員をしています。

    卒業後の所感・メッセージ

    私は大学卒業後、大学院の進学を目指しました。

    学部時代にアメリカの大学院を出たばかりの非常に優秀な講師(いまは教授)の先生が入ってきて、大学院の院試の不安要素であった英語を希望制で教えていただくことができました。

    希望した学生数は非常に少なかったのですが、アメリカの心理学部で使用されているテキストを読み解くことで、専門用語も英語力も身に付き、どんどん理解が深まることができたとき、本当に大学に進学してよかったと思いました。

    心理学部で学ぶことや学科のまとめ

    心理学部に入学する人の多くは、人の心について強い興味関心を持っています。

    研究に対するモチベーションも高く、熱心に取り組む人が多いのも心理学部の特徴といえます。

    心理学の知識はさまざまな場面で生かせるので、将来的に仕事やプライベートでも役立つことがたくさんあるでしょう。

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